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渋沢栄一ゆかりの埼玉「秩父鉄道」で木造駅舎と観光地を巡る旅

2021-07-25

埼玉の人気観光スポット、秩父を走る「秩父鉄道」。渋沢栄一が延伸時に指導・援助をした、ゆかりあるローカル鉄道としても有名です。
金運パワースポットの聖神社に、天然記念物の長瀞岩畳、関東の駅百選の木造駅舎・三峰口駅など、秩父鉄道は見どころが盛りだくさん!JR線と接続する熊谷駅は上野駅から約1時間なので、東京方面からの日帰り・泊り旅にもおすすめですよ。そんな秩父鉄道を楽しむ沿線観光を紹介します。

波久礼駅の味ある木造駅舎と夫婦滝

写真:かのえ かな

秩父鉄道の数ある木造駅舎の中でも、ローカル感にあふれて鉄道ファンに人気なのが波久礼駅(はぐれ えき)です。
波久礼という駅名は、周辺の地形が崩れやすく、岩盤が荒川直下に臨む断崖絶壁だったことによる“破崩(はぐれ)”が由来とされています。波久礼は難所ながら秩父開発の足掛かりになることから、渋沢栄一はとりわけ熱心に援助を行いました。

写真:かのえ かな

駅舎の中に入ってみると、昭和の世界にタイムスリップしたかのようです。入口や精算所の案内板はレトロな手書きのもので、中には“定期券ははっきりお見せ下さい”という貴重なものも。
木造駅舎が好きな鉄道ファンはもちろんのこと、多くの観光客に“ずっとこのまま残り続けて欲しい”と親しまれている情景です。

写真:かのえ かな

波久礼駅前にある大きな橋で荒川を渡り、10分ほど歩くと「夫婦滝」があります。落差3メートルほどの小さな滝ですが、滝壺へ真っ逆さまに落ちる滝と羽衣のようにふんわりと落ちる滝が寄り添うように流れている姿が美しく、夫婦のようだと言われています。
夫婦滝は“風のみち散歩道”のスタート地点になっており、途中のポケットパークには愛を誓いあう「愛の鍵架け場」もあります。鍵を持っていって、夫婦やカップルでかけるのもいいですね。
<波久礼駅の基本情報>
住所:埼玉県大里郡寄居町大字末野81番地1
アクセス:熊谷駅から約34分

和銅黒谷駅から金運パワースポットへ

写真:かのえ かな

日本最古の流通貨幣とされる和同開珎に使われた和銅を採掘した「和銅採掘露天掘跡」の最寄り駅である、和銅黒谷駅。プラットホームには和同開珎の大きなモニュメントが設置されています。

写真:かのえ かな

和銅黒谷駅の木造駅舎は、こげ茶色の壁に庇や軒の赤色でアクセントが利いたシックな造り。青色の外壁駅名標もレトロ感があっていいですね。和銅黒谷駅からの散策は、駅前の国道140号を皆野駅方面に歩きましょう。

写真:かのえ かな

駅から徒歩約5分の場所には、和銅献上によって創建された「聖神社」があります。和同開珎が祀られていることから聖神社は銭神様と信仰を集め、金運アップのパワースポットとして知られています。
和銅採掘露天掘跡は、駅から聖神社へ行く途中で分岐する道を案内板に従って15分ほど歩くと着きますよ。高さ5メートルの巨大な和同開珎のモニュメントは必見です。
<和銅黒谷駅の基本情報>
住所:埼玉県秩父市黒谷412番地4
アクセス:秩父駅から約7分

長瀞駅から天然記念物の長瀞岩畳へ

写真:かのえ かな

関東の駅百選に選定されている長瀞駅。三角屋根を四枚くっつけた赤い方形屋根が特徴で、1911年(明治44)の開業当時からほとんどその姿を変えていません。玄関の庇に昔使われていた秩父鉄道のロゴマークが残っているところにも、歴史を感じられます。
駅前広場には渋沢栄一が残した書である“天下の勝地”の石碑もあるので、ぜひ探してみましょう。ちなみに石碑の意味は“素晴らしい景色には決まった持ち主などいないのだから、好きなだけ楽しめばよい”です。

写真:かのえ かな

渋沢栄一が讃えた長瀞のシンボルといえば、駅から徒歩5分ほどの場所にある「長瀞岩畳」です。岩畳はパイ生地のようにうすい岩石が荒川の流れによって侵食されてできたもので、対岸には浸食されずに残った秩父赤壁も見られます。
長瀞ラインくだりの乗り場も駅近くにあるので、あわせて楽しむのもいいですね。

写真:かのえ かな

長瀞駅と岩畳をつなぐ岩だたみ通り商店街では、買い物や食べ歩きも楽しめますよ。長瀞名物のかき氷やあゆめしをいただきましょう!
<長瀞駅の基本情報>
住所:埼玉県秩父郡長瀞町大字長瀞529番地2
アクセス:秩父駅から約15分

武州日野駅から安谷川橋梁の撮影地へ

写真:かのえ かな

秩父鉄道といえば、立派な鉄橋を走る車両を撮影するのも楽しみのひとつ。そこでおすすめなのが武州日野駅です。
武州日野駅は標高289.6メートルにある奥秩父エリアの鉄道駅。木造駅舎は“へ”の字のような大きな屋根で個性的な造りをしています。

写真:かのえ かな

駅前の国道140号線を上り方面に10分ほど歩くと、一級河川の安谷川に架かる安谷橋(あんやはし)に着きます。安谷橋に立つと正面には「安谷川橋梁」が見えるので、鉄道ビキナーでも簡単に鉄橋を走る車両を撮影できますよ。
安谷川橋梁は高さ40メートル、長さ80メートルの秩父鉄道で一番高い鉄橋です。後ろには山が連なり、タイミングによっては雲海がかかる幻想的な様子も楽しめます。

写真:かのえ かな

電車は一部時間帯を除いて1時間に1〜2本しか通らないので、安谷橋で車両を撮影する際は駅の時刻表を確認してから出発しましょう。電車が来るまで時間があるときは、近くにある小さな山の弟富士散歩道を歩いてみたり、山のふもとにある浅間神社を参拝したりするのもいいですよ。
<武州日野駅の基本情報>
住所:埼玉県秩父市荒川日野822番地
アクセス:秩父駅から約16分

関東の駅百選の三峰口駅へ!

写真:かのえ かな

秩父鉄道の終点・三峰口駅も関東の駅百選に選定された駅です。水色に塗装された木造駅舎と真っ赤なコカ・コーラの看板のコントラストが抜群ですね。駅近くにはSL転車台公園もあります。

写真:かのえ かな

三峰口駅といえば秩父三社に数えられる三峯神社の玄関口として知られますが、ここはあえてマニアックな見どころを紹介しましょう。それは架線を支える柱です。柱の一部はレールを再利用しており、よく見るとレール特有の凹凸があります。
レールを再利用した柱は三峰口駅のプラットホーム上で見られるほか、線路沿いを歩いているときも見つけられますよ。

写真:かのえ かな

レールを再利用した架線柱を見たり、秩父の自然風景を眺めたりしながら三峰口駅の隣にある白久駅(しろく えき)まで歩いてみましょう。所要時間は15〜20分ほどです。
白久駅は平べったい形に板葺きの屋根をのせた木造駅舎。周囲は自然に囲まれ、秩父鉄道の中でも特に秘境感がある味わい深い駅なので、鉄道旅ファンはぜひあわせて訪ねてみてくださいね。
<白久駅の基本情報>
住所:埼玉県秩父市荒川白久524番地8
アクセス:秩父駅から約22分

人気の秩父・長瀞を秩父鉄道で回ろう

東京方面から好アクセスながら、のどかな旅が楽しめる秩父鉄道。周辺の観光地を回るときにたくさん歩くことになるので、動きやすい服装で行くのがおすすめです。レトロな木造駅舎もあわせて楽しむ沿線観光に、さっそく出かけましょう。
2021年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
秩父鉄道(外部リンク)
https://www.chichibu-railway.co.jp/

【トラベルjp・ナビゲーター】
かのえ かな

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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