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夏の国営武蔵丘陵森林公園(埼玉県)で野の花と昆虫を探そう

2021.07.26

多くの昆虫にとって真夏〜初秋は最も活動しやすいシーズン。日本で最も古くに開園した国営武蔵丘陵森林公園は、広大な森あり、山野草あり、花壇あり、大きな池あり……様々な環境が揃っている広大な公園だけあって、チョウ、トンボ、バッタなど多種多様な昆虫達が暮らしています。中には都心部では見られないレアな種も!過酷な暑さの下だからこそ見られる、小さな命の“息吹き”を追いかけてみましょう(熱中症対策は忘れずに!)

見わたす限りに広がる巨大な森!

写真:鷹野 圭

国営武蔵丘陵森林公園の面積は、同じ関東南部の国営公園である昭和記念公園の約2倍弱。実に300ha以上にまでのぼります。その最大の特徴は、縁の名前にもあるとおり森林の面積がその大半を占めているということ。上空から見ないとわかりにくいかもしれませんが、高台や展望レストランなどから見わたすと地平線の彼方まで森が続いているようにすら感じます。この広大な森に、おなじみのものから希少種まで多彩な動植物が息づいているのです……。

写真:鷹野 圭

面積の大半が森であるこの公園では、写真のように園路の多くが木々の葉に囲まれていて昼間でもやや薄暗くなります。少し不気味?に感じるかもしれませんが、緑陰が多い分、森の中は広場などよりも少し暑さが和らぎます。所々にベンチや東屋などの休憩ポイントがあるので、身体を休めつつ森林浴をお楽しみください。

写真:鷹野 圭

写真の花はレンゲショウマ。関東だと御岳山(東京都青梅市)に自生地があるくらいで絶滅の心配される夏の花です。ここ武蔵丘陵森林公園では、薄暗い雑木林の一角に自然な感じで生えています。白いボンボリ状でうつむき加減に咲くこの花は、とりわけその清楚で控えめな雰囲気から日本人のファンが多く、夏場には多くのカメラマンなどが撮影に訪れます。

沼や小川のすぐ近く、森の中を縫うように飛ぶトンボたち

写真:鷹野 圭

武蔵丘陵森林公園では、広い森の中にオアシスのように沼が存在します。橋のかかった大きな沼(湖と言ったほうがいいほど?)から、護岸もほとんどされていない小さな泉までと水辺の形も多種多様……でも、小さな生きものが訪れやすいのは、水草などの繁茂しやすい後者の沼です。写真のギンヤンマは、ちょうどカップルが成立して産卵中。石や水草に掴まって腹部を水中に突っ込み、卵を産み付けます。
普段パトロールのために飛んでばかりで、よく姿を見かける割に撮影・観察のチャンスが少ないギンヤンマですが、産卵中は結構な頻度で水辺にとまってくれます。驚かさないよう、そっと見守りましょう。

写真:鷹野 圭

これはオニヤンマ。非常に有名で、名前は何度も耳にしたことがあるでしょうが、とまっている姿を見かけた方は少ないのではないでしょうか? ギンヤンマと同じく、やはり縄張りをパトロールしてばかりでなかなか翅を休めてくれません。ギンヤンマに比べると薄暗い日陰を好むようで、森の中や林縁部の小川が流れているような場所でよく見かけます。サイズがとても大きいので、飛んでいてもすぐにわかるはず。後はとまってくれることを祈りましょう(汗)。

写真:鷹野 圭

上の2種のヤンマと比べるとはるかにコンパクトサイズで目立たないですが、小さな泉の水面近くにはイトトンボの仲間がよく姿を現します。写真はクロイトトンボ。都心などでも比較的よく見かけるトンボですが、自然度の高いこの公園では結構な頻度で見られます。写真のような落ち葉など、小さな足場で翅を休めていることが多いので、水面近くによ〜く目を凝らして探してみましょう。

青空の下、夏のお花畑を楽しもう

写真:鷹野 圭

お花畑の最盛期といえば、日本では春と秋だと思われがち。しかし、夏の暑さにも負けず元気に花を咲かせる植物だってちゃんと存在します。武蔵丘陵森林公園では、園内西側の「西口ひろば花壇」で季節の花が咲きます。写真は羽毛ゲイトウ。花壇などでも比較的よく見かける花ですが、ここでは結構な面積を覆っています。多彩な色のものが咲き、美しい風景を描き出しています。
※写真は「運動広場花畑」で披露された時のものです。

写真:鷹野 圭

こちらはコリウス。日差しを優しく遮ってくれる林の下で大群落を作っています。花ではなく、色とりどりの葉を楽しむタイプの植物で、やはり夏の暑さに強いことで近年高い人気を誇っています。
武蔵丘陵森林公園では広い敷地を活かし、写真のように豊富なカラーバリエーションで美しいデザインを描いています。花と違って葉は長期間楽しむことができるため、今後公園や街中の花壇で重宝されていくことでしょう。

写真:鷹野 圭

園内南側の森の奥、林道を通り抜けた先の広場の一角には、秋の七草のお花畑が広がっています、キキョウにカワラナデシコ、そして写真のオミナエシ……近年自生している姿をほとんど見られなくなってしまった七草が大切に守り育てられています。
オミナエシは特に昆虫に好まれ、多くのチョウやハチなどが訪れます。ちょっと癖のある香りがしますが、公園の生態系を支える大切な役割を果たしているのです。

都心では滅多に見られない?昆虫たちの宝庫ここにあり!

写真:鷹野 圭

トノサマバッタ……のように見えるかもしれませんが、これはクルマバッタという別の種。背丈の低い草原を好む大型のトンボで、正面から見ると仮面ライダーによく似ています。近年ではトノサマバッタ以上に数が少なくなったといわれることもありますが、本種はそれ以上に減少が著しく、都心ではなかなか姿を見かけません。
ちなみにオスよりメスのほうが大きく、模様も若干異なります。(写真はメス)

写真:鷹野 圭

夏の風物詩といえばカブトムシ。もちろん武蔵丘陵森林公園でもおなじみの昆虫で樹液を求めて飛来することも多々あります(さすがに写真のように大群で現れることは滅多にないですが)。
他にもカナブンやカミキリムシの仲間、そして都心部ではまず見る機会のない日本の国蝶オオムラサキ(写真左上の大きなチョウ)が現れることも! もし見かけたら確実に撮影しておきたいものです。写真のように樹液に群がっている間は結構長時間留まってくれるため、撮影のチャンス。ただし時折スズメバチが飛んでくることもあるので、そこは注意しましょう。

写真:鷹野 圭

オミナエシの花を訪れた、メタリックブルーの小さなハチ。ここまで美しく全身が輝いている昆虫なんて、それこそタマムシくらいなもの? オオセイボウといい、日本のハチの中では最も美しいといわれています。近年は郊外でも見かける機会が少ないので、会えたらラッキー。写真のように花を訪れたら、脅かさずに静かに接近し、確実に写真に収めておきましょう。特にオミナエシの花が好みのようです。

まだまだあります!武蔵丘陵森林公園のおもしろさ

写真:鷹野 圭

武蔵丘陵森林公園には、日本最大級のボーダーガーデンがあります。高さの異なる様々な植物を組み合わせて、園路沿いに彩りを添える長いガーデン。手前に背の低いものを持ってくることで立体感を生み出しています。純粋に見て楽しむのもいいですが、もしご自宅でお庭造りなどをされている方は、デザインの参考にしてみるのもいいでしょう。

写真:鷹野 圭

公園内にはいくつかのレストランがあります。特に、園内中央付近の展望レストランでは、広い森の風景を眺めながらお食事を楽しめることでしょう。暑い夏場には、身体のクールダウンにも有効です。

国営武蔵丘陵森林公園の基本情報

住所:埼玉県比企郡滑川町山田1920
電話番号:0493-57-2111(管理センター)
入園料:一般450円、65歳以上210円、中学生以下は無料
(年間パスポート、団体割引等あり)
アクセス:東武東上線「森林公園駅」より南口行きの直通バスあり。徒歩の場合は約40分
2021年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
国営武蔵丘陵森林公園 公式Web(外部リンク)
https://www.shinrinkoen.jp/

【トラベルjp・ナビゲーター】
鷹野 圭

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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