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ガラス工芸の奥深さに出会う「KOBEとんぼ玉ミュージアム」

2021-08-18

とんぼ玉ってご存知ですか?
とんぼ玉とは、バーナーを使ったランプワークという技法により作られる小さなガラス玉のこと。鮮やかな模様をトンボの複眼に見立てて「とんぼ玉」と呼ばれます。
「KOBEとんぼ玉ミュージアム」は、そんなとんぼ玉をはじめとするガラス工芸品を展示する世界で唯一の場所。まだ知らないガラス工芸の奥深さに出会うことができます。

古代エジプトへタイムスリップ!3500年の歴史をたどる

写真:西川 ミシェル

展示室に足を踏み入れると、キラキラと輝くあふれんばかりのガラス作品の数々に驚かされます。ガラスの歴史を系統立てて学べるようになっており、ガラス以前の素材とされる「ファイアンス」、その起源とされる紀元前41世紀メソポタミア文明の紹介からスタート。

写真:西川 ミシェル

紀元前14〜前13世紀頃のフルーツのビーズはカラフルでとてもキュート。紀元前14世紀頃からエジプトでお守りとして用いられ始めた「アイビーズ」は、邪悪をにらみ返す目が連なったアイテムで、こちらも見逃せません。

写真:KOBEとんぼ玉ミュージアム

そのほか人面玉や象嵌用のガラスの眼まで展示されています。たくさんの展示品を見ていると、なんだか古代にタイムスリップしたような不思議な感覚に包まれます。
現代のようにガラス工芸の技術が発達していなかった時代に、これだけの様々な色合いを表現するには多くの苦労がなされたことがうかがえます。現代の金太郎飴と同じ技法で作られた古代ガラスの展示もあり、必見です。

復興への願いを込めて

写真:西川 ミシェル

次は、神戸の歴史を語る上で忘れてはならない展示スペース。
「WORLD LAMPWORK GLASS」では、阪神・淡路大震災後に世界中から寄せられた復興に向けての強い思いが込められた作品とメッセージが展示されています。
さらに展示スペースを進むと、アメリカのランプワーク作家であるサリー・プラッシュが神戸の「1.17希望の灯り」を火種にして制作した作品があり、一目見ただけでそのメッセージ性の強さに心を打たれます。

ここは動物園?水族園?

写真:KOBEとんぼ玉ミュージアム

現代作家による作品の展示スペースでは、日本国内に限らず世界中の作家のランプワークを見ることができます。
一言にランプワークと言っても、モチーフも様々で花などの植物から、かわいらしい陸の生き物、海の生き物、抽象物まで…。細部まで精巧に作られた作品の数々に顔を近づけて見入ってしまうこと間違いなしです。
なんだか博物館と動物園と水族園とを一度に味わっているようなお得で不思議な気持ちにさせてくれる場所が、ここKOBEとんぼ玉ミュージアムです。

写真:KOBEとんぼ玉ミュージアム

ミュージアムでは、定期的に趣向を凝らした特別展示が開催されています。
本物?標本?と見間違えてしまう今にも動き出しそうな昆虫たち。見ているだけで体がかゆくなってしまう「ヒトスジシマカ」をはじめ、夏の風物詩「セミの抜け殻」や美味しいハチミツが収穫できそうな「ハチの巣」、まるで花のような可憐なピンク色の「ハナカマキリ」など“硝子の昆虫たち”にも出会えます。
※特別展期間中のみ

自分だけのとんぼ玉を作ろう!

写真:KOBEとんぼ玉ミュージアム

とんぼ玉ミュージアムに来たら、忘れてはならないのがとんぼ玉制作体験。たくさんあるとんぼ玉の色の中から、お気に入りのベースカラーを選んだら、次はデザインを決めましょう。
「ドット玉」「パーツ玉」「パウダー玉」「華とんぼ玉」「キラキラ玉」とバリエーションも様々。どれにするか迷ってしまいます。組み合わせ次第で何百通りものとんぼ玉が出来上がるのです。
パーツ玉は、季節に合わせた素材(夏であれば、金魚やひまわりなど)も加わるので、何度も訪れて自分だけのコレクションを作るのも通な楽しみ方です。

写真:KOBEとんぼ玉ミュージアム

高温のバーナーを目の前に、集中力が求められます。腕がぷるぷるとしてきますが、子供だけでなく大人も楽しめる体験です。熱で熔けたガラスが冷めて徐々に色を変えていく様はとても神秘的。
とんぼ玉が完全に冷えるまでに1時間ほどかかりますので、ミュージアムに到着したらまずとんぼ玉制作を体験し、その後じっくり展示を鑑賞するのがオススメです。
完成したとんぼ玉は、ブックエンドにしたり、髪ゴムにしたりと、自分だけの世界でひとつのとんぼ玉に仕上げましょう。

写真:西川 ミシェル

「ビー玉状のアートマーブルなど、実用性がなく、じっと眺めてその美しさを楽しむだけの作品もあります」と館長の宮本さん。
ミュージアムに訪れランプワーク作品を眺めていると、決まった大きさやモチーフは存在せず、表現の仕方は無限にあること、そこにとんぼ玉をはじめとするランプワークの魅力があることに気づかされます。
キャンパスに下書きをするわけでもなく、ガラスが固まるまでのほんの数十分で作品を作り上げるその技術たるや圧巻です。
KOBEとんぼ玉ミュージアムでランプワークの魅力に出会いませんか?

KOBEとんぼ玉ミュージアムの基本情報

住所:兵庫県神戸市中央区京町79番地 日本ビルヂング2F
電話番号:078-393-8500
アクセス:JR「三ノ宮」駅、阪急・阪神「神戸三宮」駅、JR・阪神「元町」駅より徒歩8分
2021年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
KOBEとんぼ玉ミュージアム(外部リンク)
https://lampwork-museum.com/

【トラベルjp・ナビゲーター】
西川 ミシェル

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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