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ロンドン「キューガーデン」秋冬でも楽しめる世界遺産の植物園

2021.09.10

世界遺産にも登録される「キューガーデン」は、ロンドン郊外に広大な敷地を有する歴史ある王立植物園。イギリス王室との関係も深い由緒ある機関です。大小さまざまな温室があることから、春夏はもちろん、秋や冬に訪れてもたくさんの植物を観察できます。紅葉と実りの秋の風景を、そして、温室内にある珍しい亜熱帯植物を見にキューガーデンに出かけましょう。

キューガーデンのシンボル「パームハウス」

写真:Lady Masala

一般公開されているほか、シードバンクや研究機関としての役割も果たしている「キューガーデン(Royal Botanic Gardens, Kew)」は、かつて王族の住居があったという由緒ある植物園です。そのシンボル的存在となっているのは、1844年、ヴィクトリア朝に大掛かりな温室としては世界で最初に建てられたという「パームハウス(Palm House)」。温室内に注ぐミストと、じっとりと湿った暑い空気は、まさにジャングルさながら。アマゾンの熱帯雨林に迷い込んだかのような気分にさせられます。

写真:Lady Masala

温室内には、主にマダガスカルや東南アジア、南アメリカに生息する植物が展示されています。食用や実用的価値のあるものが多く、温室の名前の由来ともなっているヤシの木をはじめ、ゴムの木、カカオの木が生い茂る様はジャングルそのもの。スパイスなど、現地の人々の食生活には欠かせない植物を見られるのも興味深いものです。また、絶滅の危機に瀕している野生の品種もあり、研究機関として種の保存にも努めています。

写真:Lady Masala

中央部分の高さが19メートルにも及ぶというパームハウス。背の高い木が多い温室内は、高さ9メートルの遊歩道に囲まれています。高所恐怖症でない限りは、階段を上ってジャングルを見下ろしてみましょう。生い茂る葉が間近に迫ってきます。その際、鉄の階段を彩る繊細なヴィクトリア朝のデコレーションにも注目してみてください。

ヴィクトリア朝を代表する温室「テンパレートハウス」

写真:Lady Masala

2018年に修復を終えた「テンパレートハウス(Temperate House)」は、パームハウスの2倍の面積を誇る巨大な温室。現存するものの中では世界最大のヴィクトリアンガラスの構造が残されていることでも知られ、第一級指定建造物にも指定されています。この温室にはなんと、1万5千枚ものガラスが使われているのです。

写真:Lady Masala

1862年から10年の歳月をかけて完成したテンパレートハウスは、もともと熱帯植物を冬の寒さから守る目的で造られました。現在は、アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ大陸、アジア、太平洋諸島の1,500種もの植物が展示されています。自然界では絶滅した種もあり、その保存と再生にも努めています。

写真:Lady Masala

テンパレートハウス内には、いつも何かしらの花が咲いています。外は冬枯れて色の少ない季節に訪れたとしても、ここに来れば必ず心躍るようなカラフルな花に出会えるでしょう。植物模様で美しく装飾されたらせん階段を昇れば、温室内を一望できる遊歩道。絶好の撮影スポットとなっているので、そこから広々とした緑の風景を眺めてみてください。

創設者をたたえる「プリンセス オブ ウェールズ コンサバトリー」

写真:Lady Masala

キューガーデンにある三大温室の一つ「プリンセス オブ ウェールズ コンサバトリー(Princess of Wales Conservatory)」は、1987年から一般公開されている比較的新しい温室です。故ダイアナ妃がオープニングセレモニーに立ち会いましたが、このプリンセス オブ ウェールズという称号はダイアナ妃ではなく、植物園の創設に深く関わったオーガスタ妃のこと。妃の息子ジョージ3世が園内にある「キュー宮殿」に居を構えていたこともあり、この植物園には縁が深い人物なのです。

写真:Lady Masala

温室内は、10もの異なる気候帯に属する多肉植物や食虫植物、ランを中心とする多種多様な植物で埋め尽くされています。植物の他にも、水槽や池には魚、草木の間にはトカゲも生息。温室ができた当初から池を守っているナマズも健在です。また、トカゲは、虫を食べることで植物を害虫から守る役割を果たしています。

写真:Lady Masala

毎年2月初旬から3月中旬にかけて、ここプリンセス オブ ウェールズ コンサバトリーでは「Kew Orchid Festival」が開催されます。趣向を凝らした色とりどりのランの展示とともに、5千種以上ものランが生息するというインドネシアの文化や自然についても紹介されます。カラフルなアーチやランで表現する活火山など、毎年力作ぞろい。期間中にキューガーデンに出かける機会があるならお見逃しなく。
熱帯植物をはじめ、世界各国から採集された珍しい草花、そして、どこにでもある野草までもが一堂に会するキューガーデン。温室に一歩足を踏み入れれば、訪れた季節を問わずいつでも南国気分が味わえます。ロンドン旅行の際にはキューガーデンを訪れ、広大な敷地内に根を張る草木の生命力に触れてみてください。

「紅葉」「きのこ」「収穫」限りない秋の楽しみ

写真:Lady Masala

花が咲く時期にはあまり目を向けられることのない存在ですが、紅葉の季節には注目の的となる木。広い敷地内には、およそ1万4千本もの木々が生えています。日一日と色を変える葉の色はまさに自然の芸術。世界でたったひとつの色を求めて、園内を散策してみてはいかがでしょうか。

写真:Lady Masala

植物だけではなく、菌類の研究にも力を入れているキューガーデン。秋口に出かけたなら、生い茂る木の下からにょっきり生えるキノコに出会えるかもしれません。日に照らされて光り輝くキノコは、なんだかとてもおいしそう。ただし、よく注意していないと見逃してしまうので、足元を見ながら歩きましょう。

写真:Lady Masala

「キッチンガーデン」には、実際に食べられる野菜や果物、ハーブが植えられています。春夏の花が咲く時期はもちろん美しいですが、秋口に実が色づきながら大きくなってゆく姿を眺めるのも楽しいものです。収穫後は即売会も行われ、その収益は貴重な研究費用となっているのだとか。ハロウィンの時期には、ジャックオランタンも登場し、深まる秋の日々に彩を添えてくれます。
熱帯植物をはじめ、世界各国から採集された珍らしい草花、そして、どこにでもある野草までもが一堂に会するキューガーデン。春夏のような華やかさはありませんが、秋冬にも見どころは尽きません。航空券の安いこの時期はロンドン旅行のチャンスです。その足でキューガーデンを訪れて植物の生命力に触れてみてください。

キューガーデンの基本情報

住所:Kew, Richmond, London, TW9 3AE
電話番号:+44-20-8332-5655
営業時間:10:00〜15:30/20:00
※季節や曜日によって閉館時間が変わります。詳細は、公式ホームページでご確認ください。
※12月24・25日休館
アクセス:地下鉄ディストリクト線(District Line)・ロンドンオーバーグラウンド(London Overground)キューガーデン駅(Kew Gardens)より徒歩5分
※関連MEMOには、別の角度から「キューガーデン」を紹介した記事を掲載しています。よろしければそちらもご覧ください。
2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
「キューガーデン」公式サイト(英語)(外部リンク)
https://www.kew.org/
ロンドン「キューガーデン」歴史と伝統を誇る由緒ある植物園
https://www.travel.co.jp/guide/article/43019/
ロンドン「キューガーデン」最も美しい姿を見せる春と夏
https://www.travel.co.jp/guide/article/43072/

【トラベルjp・ナビゲーター】
Lady Masala

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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