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「隠岐は水木サンのルーツです」境港からいざ隠岐の妖怪探訪へ

2021-09-10

『ゲゲゲの鬼太郎』の生みの親・水木しげる氏の出身地といえば鳥取県境港市。そして境港といえば、どこもかしこも鬼太郎ファミリーや妖怪キャラクターにあふれた水木しげるの妖怪ワールドのまちとして有名ですよね。
そんな水木氏のルーツが、実は島根本土の沖合に浮かぶ隠岐にあるってご存知でしたか?「水木しげるロード延長プロジェクト」により隠岐の島にも妖怪ワールド拡大中!ぜひ今度、妖怪探訪へ訪れてみませんか?

「隠岐は水木サンのルーツです」〜水木しげるのルーツとは

写真:Mayumi Kawai

『ゲゲゲの鬼太郎』の生みの親であり、日本の妖怪漫画家の第一人者・水木しげる氏。水木氏の出身といえば鳥取県境港市ですが、彼の本名「武良 茂(むら しげる)」の名字「武良」は、島根県・隠岐の島後(どうご)・隠岐の島町にある武良郷(現・中村地区)にゆかりがあると考えられ、水木氏は幾度となく隠岐に足を運んだといわれています。
そして2007年10月、島根県指定無形民俗文化財の「隠岐武良祭風流」を見学した水木氏は、武良の人との交流を通じて自身のルーツはここにありと確信を持ちます。そうして、隠岐の妖怪観光のキャッチコピー「隠岐は水木サンのルーツです」が誕生しました。

写真:Mayumi Kawai

これに先駆け、2006年に「鬼太郎フェリー」の就航を開始した隠岐汽船。
また当時、境港市の水木ロードの入込客数は150万人にまで迫り、この勢いを借りて、「水木しげるロードのにぎわいを隠岐まで」「鬼太郎フェリーで水木しげるロードを隠岐まで延長するんだ」という想いに応え、水木プロダクションと境港市による協力の下、2008年5月から「水木しげるロード延長プロジェクト」が発足されました。
水木しげるロードの河童の泉交差点に設置された「隠岐へ向かう鬼太郎親子と水木しげる先生」の像は、まさに鬼太郎が隠岐の方角を指差して「水木先生、妖怪トンネルを抜けて隠岐へ行こう!」と誘っているシーンですね。
<水木ロードの基本情報>
住所:鳥取県境港市大正町〜本町 JR境港駅前
電話番号:0859-42-2171(水木しげる記念館)

写真:Mayumi Kawai

ちなみに、JR境港駅に隣接した境港フェリーターミナル・みなとさかい交流館2階の「境みなと・オアシス」では、「まんが王国とっとり」などさまざまな情報発信が行われている中で、隠岐の妖怪めぐりについても紹介されています。
ぜひフェリーに搭乗する前に予習がてら、立ち寄ってみてくださいね。
<境みなと・オアシスの基本情報>
住所:鳥取県境港市大正町215 みなとさかい交流館2F
電話番号:0859-42-3705
営業時間:8:30〜17:00

鬼太郎フェリーに乗って、いざ隠岐の島へ!

写真:Mayumi Kawai

隠岐の島への移動手段は、飛行機とフェリー・高速船がありますが、一般的に利用が多いのは隠岐汽船のフェリー。
隠岐汽船には七類港発着の「フェリーおき」「フェリーくにが」と境港発着の「フェリーしらしま」の3種類があります(各1日1便)。このうち「フェリーしらしま」だけが船体に鬼太郎ファミリーが描かれた「鬼太郎フェリー」として就航しています。
まずは「鬼太郎フェリー」から、気分を盛り上げていきましょう。

写真:Mayumi Kawai

「鬼太郎フェリー」というだけあり、船内の至るところに鬼太郎要素が散りばめられています。たとえば、2等客室にある大型パネル、売店のポップから壁の案内標識まで、あっちにもこっちにも鬼太郎ファミリーが隠れていて、まるで宝探しのようです。

写真:Mayumi Kawai

一見スルーしてしまいそうな何気ない標識にも鬼太郎ファミリーが潜んでいます。隠岐に到着するまで、ぜひ船内あちこち探してみてくださいね。

まずは水木さんのルーツ・武良郷のある島後・隠岐の島町へ

写真:Mayumi Kawai

「鬼太郎フェリー」が最初に就航するのは島後・隠岐の島町の西郷港。フェリーターミナルの1階入口前には、境港から妖怪トンネルを抜けてたどり着いた「鬼太郎親子とねずみ男」のオブジェがお出迎えしてくれます。
<おき西郷港フェリーターミナルの基本情報>
住所:島根県隠岐郡隠岐の島町中町目貫の四-58
電話番号:08512-2-1122(隠岐汽船)

写真:Mayumi Kawai

「水木しげるロード延長プロジェクト」の一環で、隠岐につくられた妖怪オブジェの数は11体(2021年9月現在)。そのうちの10体は、水木さんのルーツである武良郷(現・中村地区)のある島後・隠岐の島町に存在します。
これはもはや妖怪界のアイドルといっても過言ではない、豊作や疫病の予言を司る妖怪アマビエ。江戸時代、肥後国(熊本)の海に現れた妖怪といわれ、“今後豊作が続くが、疫病が流行ったらわたしの姿を写し取った絵を早々に人々に見せよ”と予言して海の中に消えた、という伝説は有名ですね。
ちなみに、ここから少し離れたところに「踊る水木先生」のブロンズ像も設置されています。

写真:Mayumi Kawai

こちらは、島後三大杉の一つに数えられる「かぶら杉」前に設置された妖怪「せこ」。2〜3歳の子どもの姿をした妖怪で、河童が山に上がってきたものといわれています。木の周りで踊ったり、ものまねしたり、人にいたずらするのが好きな妖怪と伝えられています。
妖怪オブジェのブロンズ像はいずれも小さくて若干目立たないため、見逃さないよう注意深く散策してくださいね。

島前・西ノ島まで妖怪出没中

写真:Mayumi Kawai

妖怪オブジェは島前(どうぜん)・西ノ島町にも!
こちらは、西ノ島町の別府港ターミナル前、西ノ島町観光協会前に設置された「焼火権現(たくひごんげん)」像。
焼火権現とは、隠岐・島前の最高峰、焼火山(たくひさん、標高452m)の中腹にある焼火神社に祀られた権現様で、かつて隠岐へ配流された後鳥羽上皇が嵐に遭って遭難しかけ、神火に導かれて無事港にたどり着いたところでふしぎな翁に出会った……という伝説にインスピレーションを受けて水木さんがイメージ化したもの。目玉おやじも一目置く存在なのですね。
ちなみに、心を込めてこの像をなでると願いが叶うといわれ、少なくとも、水木さんは船酔いがおさまったそうですよ。
<西ノ島町観光協会の基本情報>
住所:島根県隠岐郡西ノ島町美田4386-3
電話番号:08514-7-8888

隠岐に伝わる伝説の妖怪岩たち

写真:Mayumi Kawai

こちらは妖怪オブジェではないですが、妖怪伝承の残る自然物の一つ、島前・海士町(あまちょう)にある「七尋女房岩(ななひろにょうぼういわ、海士町の方言では“ななふろにょうばいわ”)」。
その昔、この地に住む侍が馬に乗って日須賀(ひすか)の集落へ向かう際、丈七尋(ななひろ、約12.6m)にもなる大女の妖怪と出会い、刀で斬りつけたところ、たちまちすごい面相で石化した、という伝説が残されています。
この岩の大きさは、高さ約6m、幅約2m。山の中腹に突如現れるふしぎな奇岩は、よくよく眺めると確かに人のような風貌をしており、一瞬ゾクッとします。水木氏もこの岩に手を触れると霊気を感じたとか。妖怪好きや怖いもの好きさんは肝試し的にぜひ訪れてみてくださいね。
<七尋女房岩の基本情報>
住所:島根県隠岐郡海士町海士
電話番号:08514-2-0101(海士町観光協会)

写真:Mayumi Kawai

そして日本海に面した西ノ島の国賀海岸や東国賀海岸には、棍棒を持った鬼に見える「鬼ヶ城」や「ねずみ男岩」、「ぬりかべ岩」などが存在します。
奇岩が多い隠岐の島だけに、これからも自然から生まれた妖怪岩が続々発見されるかもしれませんね。
※これらの奇岩は国賀めぐり定期観光船にて遊覧可能です。ただし、「ねずみ男岩」と「ぬりかべ岩」については、2021年9月現在、コース運休中となっています。詳細はページ末尾の関連MEMOにある公式サイトをご参照ください。
<国賀海岸の基本情報>
住所:島根県隠岐郡西ノ島町
電話番号:08514-7-8888(西ノ島町観光協会)

大自然とパワースポット、妖怪探訪まで楽しめる隠岐の島旅へ

隠岐ユネスコ世界ジオパークにも認定されるほど自然豊かな隠岐。日本離れしたとびきり美しい景観に大地のパワーにはぐくまれた数多のパワースポット、150以上もの神社に独特の歴史や文化、さらに妖怪探訪の魅力まで加わって、これほどバラエティに富んだ島旅はなかなかありません。
ぜひ今度の旅は、一味違った島旅を体験しに隠岐へ訪れてみませんか?
2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
隠岐汽船公式サイト(外部リンク)
https://www.oki-kisen.co.jp/
国賀めぐり定期観光船(外部リンク)
https://www.okikankou.com/sightseeing-boat/
隠岐観光協会公式サイト(外部リンク)
https://e-oki.net/

【トラベルjp・ナビゲーター】
Mayumi Kawai

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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