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北陸最古の温泉旅館!石川「法師」は九谷焼巡りの拠点にお勧め

2021-09-30

石川県の粟津温泉旅館「法師」は、いやしを求める女子旅やひとり旅にお勧めの宿です。
いやし旅に華を添えてくれるのは、その土地ならではの本物に触れること。この旅館の周辺には、石川県の伝統工芸品である九谷焼の窯元や施設が数多くあり、本物に触れることができます。その上、夕食後に旅館内で九谷焼の絵付け体験までできるのです。九谷焼巡りの拠点にぴったりのこの旅館の魅力をご紹介します。

登録有形文化財の建物を所有する由緒正しき老舗温泉旅館

写真:北川 りさ

粟津温泉は山中温泉、山代温泉、片山津温泉という、4つの温泉地からなる加賀温泉郷のひとつであり、その中でも一番古い歴史を持つ温泉地です。粟津温泉旅館「法師」は車で小松空港から約25分、電車の場合はJR金沢駅からJR北陸本線「加賀温泉駅」まで約25分、加賀温泉駅から専用無料送迎バスで約20分という場所にあります。
法師の玄関棟や貴賓室は国の登録有形文化財となっており、皇族の方もお泊まりになったという由緒ある温泉旅館。1996年には「世界最古のホテル」としてギネスに登録された歴史も持ちます。
女子旅やご家族とゆっくりリフレッシュする旅にもお勧めですが、極上の一人旅をしたい方にもぴったりの温泉旅館なのです。このような老舗温泉旅館は一名では宿泊できないところが多いのですが、法師にはお一人様で宿泊できるプランも用意されています。

写真:北川 りさ

到着すると、高級旅館ならではの下足番のスタッフが優しく出迎えてくれます。フロントロビーに飾られているのは「法寿長」の額。京都清水寺の貫主を務めた高僧"大西良慶"氏が103歳の時に、この旅館にお泊まりになった時に書かれたものです。
一、よく食べる
二、よく眠る
三、よく働く
この三つがうまく回転してこそ、元気が保たれるという意味が込められています。
この旅館でも北陸・加賀の食材のおいしさを存分に味わえ、「よく食べる」ことができるお料理が堪能できます。「匠の特選コース」である白山コース、「季節の和会席」の加賀コース、11月から3月まで限定の蟹プランの3つのコースの中からお好きなものを選べるのです。リーズナブルに宿泊したい方のために素泊まりプランも用意されています。

写真:北川 りさ

そして、伝統を感じる純和風のたたずまいの「よく眠る」ことのできる客室も用意されています。日本庭園を囲むように4館の宿泊棟と、温泉付きのはなれである総檜の御殿造りの貴賓室「延命閣」があります。
特に日本庭園は見事。徳川家三代目将軍家光の茶道師範であり、遠州流庭園の祖でもある小堀遠州公が法師に滞在し、この庭園を監修されたともと言われています。
下は館内各所の360度画像です。画面左上の館内図の赤い丸をクリックすると、その場所の360画像を見られます。スマートフォンでご覧になっている場合は、見たい方向にスマートフォンを動かすことで、ゴーグルなしでVR体験をお楽しみいただけます。

1300年前に神のお告げで発見された霊泉

写真:北川 りさ

さらに「よく眠る」ことをサポートしてくれるのは温泉。法師の温泉は、白山に宿る神のお告げを受けて掘り出された霊泉です。
山岳信仰が盛んだった奈良時代、白山山頂で荒業をしていた泰澄大師の枕元に白山大権現が立たれ、このように仰いました。
「この白山のふもとから山川を五、六里行ったところに粟津という村がある。そこには薬師如来の慈悲による霊験あらたかな温泉がある。しかし、まだ誰一人としてこの霊泉のことを知らぬ。山を下りて村人と力を合わせて掘り起こし、末長く人々のために役立てなさい」。
大師は神のお告げに従って粟津へ赴き、霊泉を掘り当てました。大師が試しに病人を入浴させたところ、長患いだった病気が治ったのです。そこで弟子の「雅亮法師」に一軒の湯治宿を建てさせ、湯守りを任せました。これが「法師」の1300年余り続く歴史の始まりです。46代にわたり一族のみで経営を続け、現在もこの温泉を守り続けています。

写真:法師

法師の自家源泉の泉質は、ナトリウム硫酸塩泉。慢性関節リウマチ、慢性筋肉リウマチ、神経痛、慢性婦人科疾患の方に適しています。飲泉に適した源泉もあり、無色透明でメタケイ酸を多く含んでいることから、皮下脂肪を燃焼、血行を促し、老廃物を減らし、美肌に効果があるとされています。女性にとっても男性にとっても嬉しい温泉。
大浴場には露天風呂やサウナも備えており、貸切風呂や温泉付きの客室もあります。一風呂浴びて、色浴衣に着替えれば、心も体もリラックスできます。
仕事や家事などで「よく働く」皆様にとっては、「よく食べる」、「よく眠る」ことができる法師は、長寿へと導いてくれる旅館なのかもしれません。

浴衣で気軽に絵付け体験

写真:北川 りさ

長生きするためには、心も元気でいることが大切。心を元気にしてくれるものの代表例は、旅とその土地ならではの本物に触れること。法師は加賀が誇る伝統工芸「九谷焼」を巡る旅の拠点としてもお勧めの宿なのです。
この旅館の1階には、九谷焼を販売している楽々庵「古美術至誠堂」があります。そして車で数分の場所には、九谷焼窯元直売店「九谷良山堂」や「加賀伝統工芸村ゆのくにの森」、小松市内には隈研吾さんの設計で話題の「CERABO KUTANI」、隣町には九谷焼製造・卸業10社のショールームが並ぶ「九谷陶芸村」など、多くの九谷焼の施設があります。
この九谷陶芸村でも作品を販売しているプロの絵付け師の方などが先生となり、法師1階の楽々庵にて夜の8時から11時の間、絵付け体験の指導をしています。

写真:北川 りさ

温泉に入り、おいしい夕食をいただいた後、「何か楽しいことないかなぁ」という絶妙な時間帯に開催してくれるのは、旅人にとっては嬉しい限り。館内にある施設ですので、外出着に着替えることなく浴衣のまま手ぶらで体験でき、気軽にトライできます。
絵付け体験は、まず既に成形されている白無地の小皿や小鉢、湯のみ、マグカップなどの生地の中からお好きなものを選びます。
次に紙に下書きをし、どこに何色を塗るのかを考えます。点や線、水玉模様といった単純な図形を描くだけでも、九谷焼の色鮮やかな5色の釉薬を使うことで、世界にひとつしかないステキな磁器が出来上がりますよ。

写真:北川 りさ

ちょっと高度な技法に挑戦したい方にも、丁寧に指導してくれます。
九谷焼巡りをした後だと、「あのお店にあったような器を作ってみたい」と思うようになるもの。
旅館の中の小さな体験教室ですので、古九谷を代表する「青手」と呼ばれる緑と黄色を大胆に使った器を作ってみたいという希望も、時間があれば応えてくれるのです。
まずは黒で線画を描きます。次に数カ所に黒いドット柄を描き、乾いた後にそっと黄色の釉薬をのせます。絵付けが終了した時点では、黒い点は見えなくなってしまいますが、窯の中で焼き上げると、厚く塗った釉薬は色ガラスとなり、黒い点が黄色の下からすけて現れ、立体的な表情を生み出してくれます。全ての絵付けを終えたら先生に預け、体験は終了。
約2週間から1カ月後に、焼き上げた作品を宅配便などで手元に届けてくれます。体験料金は1,500円+生地代+宅配料。宿泊のサービスの一環で開催しているので、お手頃な料金設定になっていますよ。

自宅に帰った後もエア旅気分

写真:北川 りさ

自宅に作品が届くまでの待っている時間も楽しいもの。「どんな焼き上がりになっているのかなぁ」と、ワクワクしながら待つことができるのですから。使う度に充実した法師での滞在を思い出し、エア旅気分を味わえることも魅力です。
絵心のない人が初めて本格的な絵付け体験したとしても、自宅で使う分には問題ありません。「次はもっと上手に描けるはず」、「違う生地に描いてみたい」、「ペアにしたいので、もう一度体験したい」などと、再び九谷焼き体験をするために法師を訪れる人も少なくありません。

心も体も元気になれる粟津温泉旅館「法師」

法師を拠点に九谷焼を巡る旅した後に、磁器や陶器などの伝統工芸品や芸術品を見ると、細かい技に目が行くようになるから不思議です。日常のいつもの何気ない時間の中でも、ちょっとした新しい発見をできるようになったり、いろいろなことに対してやる気が出てきたりしますよ。
あなたも粟津温泉旅館「法師」に滞在してみませんか?
2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
北陸 粟津温泉 旅館 法師(外部リンク)
https://www.ho-shi.co.jp/
久谷良山堂(外部リンク)
https://ryozando.com/
加賀伝統工芸村ゆのくにの森(外部リンク)
https://www.yunokuni.jp/mori/
久谷陶芸村(外部リンク)
http://kutani-danchi.org/

【トラベルjp・ナビゲーター】
北川 りさ

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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