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世界遺産の街プラハ!旧市庁舎内のガイドツアーで触れる歴史

2023-01-12

プラハ城やカレル橋など人気の高い観光スポットが目白押しの世界遺産の街プラハ。街中を悠々と流れるヴルタヴァ川の東側に広がる旧市街も、見所がテンコ盛り。
中でも旧市庁舎はシンボル的存在の天文時計があり、ガイドツアーで建物内の見学が可能。古くから残る地下道には中世の暮らしが潜み、地上には素晴らしい装飾で飾られたホールが残されています。第二次世界大戦で受けた被害にも触れ、歴史を学ぶ貴重な体験ができます。

旧市街広場の重要建造物「旧市庁舎」

写真:Hiroko Oji

ヴルタヴァ川の東側に広がる旧市街の中心地ともなる旧市街広場には見所がギュッと詰まっています。中でも最大の見所である旧市庁舎は14世紀〜19世紀にかけて建設された複数の異なる建物が増改築され、集合体となっている有名な歴史的建造物のひとつです。第二次世界大戦時には、空爆により建物の北側がほぼ全壊してからは修復されず、現在は公園となっています。
連なる建物の右端が時計塔、左に見えているピンクの建物は、かつて「クシーシュ館」と呼ばれる一般人の家だったもので、現在は観光案内所が入っています。

写真:Hiroko Oji

そして並びの一番左端にあるのがこの目を惹く美しい建物!15世紀建造で、20世紀初めからスグラフィットという装飾で飾られていました。タバコが売られていたという住宅だったもので、1889年〜1896年にはカフカ(※)が住んでいました。
※1883年プラハのユダヤ人家庭に生まれ、法律を学んだのち保険局に勤めながら作品を執筆したドイツ語作家。20世紀の文学を代表する作家と評価されています。

写真:Hiroko Oji

天文時計の左にある扉から入ると旧市庁舎。入ってすぐのメインロビーは、天井や壁面にアールヌーボー様式のモザイク装飾が描かれており、その美しさに思わず立ち止まって見惚れてしまう場所です。このモザイク画は19世紀のもので、第二次大戦中はヒトラーからこのモザイク画を守るため、白い石膏で隠していたとのこと。戦争が終わって再び公開されるようになりました。

壁面の天文時計は人気者

写真:Hiroko Oji

旧市庁舎の建物の中で一番広場寄りにあるのが天文時計のある時計塔。旧市庁舎のシンボルであり、69.5メートルの高さを誇ります。何度か作り直されてきて、現在の形となったのは16世紀後期のことです。
天文時計の上の窓は仕掛け時計となっていて、9時から21時までの間、一時間ごとに12使徒が次々と登場します。

写真:Hiroko Oji

天文時計は、上部が「プラネタリウム」と呼ばれ、太陽・月・星などの天体の動きと年月日を示しています。下部は「カレンダリウム」と呼ばれ、中央の紋章を軸として、内側に十二星座、外側に四季の農作業の風景が描かれています。
文字盤の周りには、天使や天文学者、哲学者などの人形が配置されています。

ガイドツアーは天文時計の裏側からスタート

写真:Hiroko Oji

ガイドツアーのスタートはちょうど仕掛け時計の動き出す数分前。1階の「聖母マリアの礼拝堂」から始まります。紫と青色が基調のステンドグラスが美しく、祭壇の両サイドには「聖アンナ」「聖ヨゼフ」の像が飾られています。

写真:Hiroko Oji

この「聖母マリアの礼拝堂」内にある階段奥に見えるのが仕掛け時計の裏側。毎正時になると動き出す12使徒の動きを裏側から見ることができるのです。

美しい装飾のホール

写真:Hiroko Oji

礼拝堂を後に向かうのが美しい装飾で飾られたいくつかのホールです。
最初に入るのが、プラハの紋章が描かれた「タペストリー」が飾られている「市民ホール」。1945年の空爆で被害を受けたためすべて改装され、昔の装飾で現存しているのは、入口にあるドアの壁フレームだけです。

写真:Hiroko Oji

その次に入るのが半円形の大きな絵画が飾られた「議会ホール」、そして後期ゴシック様式の「旧市議会ホール」(写真)です。旧市議会ホールはかつて裁判所として利用されていたもので、壁面の豪華な装飾も目を惹きますが、天井に嵌め込まれた16世紀のルネサンスの装飾も素晴らしい!このホールのシャンデリアはチェコで最初に電気化されたという貴重なものです。

写真:Hiroko Oji

後期アールヌーボー様式の「ブロジークの会議ホール」はかなりの広さがあり開放館のあるホールです。天井の高さは通常の建物の2倍、窓を正面に左右の壁には巨大な絵画が飾られています。現在このホールはプラハ市長のセレモニーなどで利用されています。

ローマ様式の地下道

写真:Hiroko Oji

市庁舎には2つの地下道があり、その1つがこの「ローマ様式の地下道」です。
かつてプラハは増水と洪水のため、そこで育った人々は皆、古い家を地下室として利用していました。そのため、地下には12世紀〜13世紀を中心にした住居跡が存在し、人々が中世の世界でどのように暮らしていたかを見ることができます。

写真:Hiroko Oji

また地下牢として利用された時代もあり、監禁部屋や拷問具なども展示されています。

写真:Hiroko Oji

ローマ様式の地下道の更に下に位置するのが「ゴシック様式の地下室」です。この地下室は第二次世界大戦中、軍事病院としても利用されました。
ガイドツアーの最後は、イジーホールで終了です。ボヘミア王の「イジー・ス・ポジェブラト」にちなんで名づけられたホールで、壁のフレスコ画や入口近くにある聖母が子供を抱えている絵画も一見の価値ありです。
ガイドツアー後は高さ69.5メートルの塔に上ることができます。エレベーターもありますが、エレベーターを取り囲むようにぐるぐる上る階段を上っても最上階の展望台へ行けます。ぜひ、上まで上ってその眺望をお楽しみください。旧市街のみならず、プラハ城やペトシーン公園など素晴らしいプラハ市内を見渡すことができますよ。

旧市庁舎の基本情報

住所:Staromestske nam.1/3,110 00 Stare Mesto,
電話番号:+420-775-400-052
営業時間:
(日・月)11:00〜20:00
(火〜金)10:00〜20:00
(土)9:00〜16:00
入口:時計塔の下の左側の扉
アクセス:地下鉄A線Staromestska駅、またはMustek駅から徒歩5分
2023年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
プラハの公式観光サイト(外部リンク)
https://www.prague.eu/cs/objekt/mista/188/staromestska-radnice-s-orlojem
チェコ政府観光局(外部リンク)
https://www.visitczechrepublic.com/ja-JP/Destinations/Prague

【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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