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兵庫県たつの市「世界の梅公園」は中国風庭園の観梅スポット

2023-02-01

世界遺産「姫路城」がある兵庫県姫路市。その姫路市の西隣「たつの市」にご紹介する「世界の梅公園」が造られています。ここはその名の通り海外の梅も集めた公園です。
早咲きから遅咲きまで品種数は約315。様々な花が揃います。それに加えてここでは園内に中国風建物が点在。ですから観梅も、和風の公園とはおもむきが異なります。
梅の良い香りに包まれて散策した後は、特産の「一年カキ」を味わいに行くのがおすすめです。

城下町たつの市にある 梅のまち「御津」

写真:万葉 りえ

姫路市の西側にある、城下町「たつの」。ここは龍野城跡や、保存地区になっている古い家並み、歴史ある醤油蔵などがあり、街散策が人気です。また全国シェア1位のそうめん「揖保乃糸」の生産地で、その資料館やレストランもおすすめです。
そんなたつの市にある、広い梅林が2つも造られた「梅のまち」。それが、瀬戸内海側にある御津(みつ)町です。

園内に点在する中国風の建物

写真:万葉 りえ

瀬戸内海を望む綾部山に、「玉英」という品種を中心に24ヘクタールの広さに梅が植えられている綾部山梅林。そしてもうひとつが、綾部山梅林のすぐ近くにある「世界の梅公園」です。
こちらは「世界」と名付けられているように、日本だけでなく、中国、台湾、韓国など世界の梅を集めた公園。1250本、約315品種の梅が順に咲いていき、いろいろな品種をその時々で愛でることができるようになっています。

写真:万葉 りえ

この公園の正式な名称は「たつの市御津 自然観察公園 世界の梅公園」といい、写真でご覧いただいているように園内には建物が点在しています。
それは和風の建物ではなく、異国を感じさせるもの。これらは中国の方によって建築されたので、散策していると梅の原産地と言われている中国の庭園を歩いているような気になるかもしれません。

元号「令和」の出典元にも 梅の花

写真:万葉 りえ

様々な梅を見ながら散策路を巡り、少し高いところへと至れば、そこに建っているのがこちらの「唐梅閣(とうばいかく)」です。
梅は約1500年前に日本に伝わってきたようですが、初めは梅の実を燻製・乾燥させた漢方薬でした。その後も続いた交流が花も日本にもたらし、日本最古の和歌集「万葉集」の時代には梅花の宴なども催されます。梅は中国から伝わった最先端の香り高いもの。当時の人々にとって、「花」といえば「桜」ではなく「梅」だったのです。
元号「令和」の出典元となった和歌も「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は…(略)…」と、梅花をうたったもの。日本人は梅と千数百年の歴史を重ねてきました。

写真:万葉 りえ

枝全体にたくさん実を付けることから、昔の人々は梅をめでたい樹木ととらえています。
こちらは「雪海香涛(せっかいこうとう)」と名付けられた山門で、花が満開になっている時の眺めは雪のようで、香りが波のようによせてくるという意でつけられました。紅梅が近くにあるので、その満開時期に行かれたなら、ぜひ白い門と紅梅とをからめて写真を撮ってみてください。

瀬戸内海を見渡す「鷹羽の魚見台」

写真:万葉 りえ

さて、園内には家島諸島や小豆島なども望める絶景ポイントがあります。
展望台になっていますが、江戸時代はここは「魚見台」でした。見えているこの海は、いわし、あじ、サバなどの宝庫。魚の群れがくると海面が黒く見えるので、ここに人を立たせて、群れがくるのを見張らせていました。沖で待機する船団にはほら貝を使って連絡を取っていたようです。
現在は養殖いかだが並ぶ様子も見られます。

観梅のあとは地元グルメを楽しもう

写真:万葉 りえ

花の香に誘われて園内では小鳥や蝶の姿も見られます。ゆったりと梅を楽しんだあとは、展望台から見えた海の恵みを味わいに行きませんか。
特にお勧めしたいのが海のミルクといわれるカキです。同じ御津町内にある室津は三方を山で囲まれた天然の良港。ここで大切に育てられているのが、室津港の「一年カキ」です。

写真:万葉 りえ

通常養殖カキは3年ほどで出荷されます。しかしここでは、ひと夏でカキが大きく成長します。なぜなら近くの山の森も漁業者が管理して、栄養豊富な水が海に流れてきているから。
カキの販売所や食事場所はいくつかあるのですが、おすすめのひとつが養殖場直営の「津田宇水産レストラン」です。焼きガキや釜めし等もありますが、カキを堪能したい方に人気なのが、殻付きカキをバケツ単位で購入し、その場で蒸し焼きにする料理。それ以外にも新鮮な魚介を使ったメニューが選べます。
そして「道の駅みつ」の中にある食事処もカキを使った定食が好評です。こちらではシーフードバーベキューもできるようになっています。子連れなら砂浜へ降りて遊ぶのも良し。今度は磯の香を胸いっぱいに取り込みましょう。ただし、どちらも人気店、平日でも時間に余裕をもってお出かけください。
美しいものと美味しいものが揃う、たつの市御津。ここで早春のひと時を楽しんでみてください。

世界の梅公園の基本情報

住所:兵庫県たつの市御津町黒崎1858番地4
電話番号:079-322-4100
アクセス:
姫路市から国道250号で約30分
山陽自動車道龍野インターから約30分
※2月11日〜3月25日は入園料と駐車場使用料がかかります。この期間外は無料
2023年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
ぷりっぷりの幸せ!兵庫県・室津港で瀬戸内の“一年かき”
https://www.travel.co.jp/guide/article/42171/
世界の梅公園・たつの市(外部リンク)
https://www.city.tatsuno.lg.jp/kouhohisho/umekouen.html
播磨の小京都「龍野(たつの)」で レトロな城下町さんぽ
https://www.travel.co.jp/guide/article/46151/

【トラベルjp・ナビゲーター】
万葉 りえ

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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