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チーズの名前を冠した町「エダム」オランダの美しい運河風景に包まれて

2023-06-01

ゴーダチーズと並びオランダを代表するエダムチーズ。そのチーズの名を冠する「エダム」は美しい運河風景の広がる小さな町です。首都のアムステルダムから北へ約25キロメートルに位置し、かつてはゾイデル海に面した港町として栄えていました。17世紀にはチーズの輸出量が50万個にも及んだほど。
運河沿いには昔ながらのレンガ造りで可愛らしいお家が建ち並び、運河に架かる白い橋が絵のような風景を醸し出しています。

エダムの町

写真:Hiroko Oji

アムステルダムから運河に縁どられた田園風景の中をバスに乗ること25分、到着するエダムは、チーズの名前にも使われているほどチーズで名を知られている町です。
町中を運河が流れ、運河沿いや石畳ならぬ煉瓦畳の路地沿いには、レンガ造りに白い縁取りが可愛らしいお家が軒を並べ、お伽の世界に迷い込んだかのような想いに浸れます。

写真:Hiroko Oji

運河に架かる橋は白い跳ね橋が多く、一つひとつにアリスやヤンス、クワケル、トラム、ポンプスルイスなどといった名前が付けられていて、橋を渡るだけでも運河沿いの素晴らしい風景が眺められ、テンションがアップします。

写真:Hiroko Oji

10分も歩けば町外れ。そこには長閑な田園風景が広がっていて、時が止まったかのような空気が流れています。

エダム市庁舎

写真:Hiroko Oji

エダム市庁舎は1737年に建てられたもので、石畳の広いスペースが運河を覆うような形のダム広場のすぐ前に建っています。
市庁舎内に入ると、白壁に漆喰装飾が美しい天井の高い風格のあるホールになっていて、町の歴史に関わりの深い二人の銅像が置かれ、右奥に観光案内所が入っています。

写真:Hiroko Oji

市庁舎内の見学も可能で、階段で上階に上がると、記念碑的な市長の部屋になっています。

写真:Hiroko Oji

市長室に掲げられている絵画の中には、記録をもつ市民である「背の高い女性」と「長い髭の男性」の絵があります。
女性は2メートル60センチの身長があり、36センチの靴を履いていたとのこと。彼女は1633年17歳の若さで亡くなりました。また男性は、2.5メートルにも及ぶ髭を生やしていて、橋の上に立つと、髭は運河の水面に達したという言い伝えもあります。
さらに上の階に上がると、地元の画家による絵の展示をみることができます。

エダム博物館

写真:Hiroko Oji

ダム広場を挟んで市庁舎の向かいにあるのがエダム博物館。北ホラント州で最も古い博物館の1つです。
これは美しい後期ゴシック様式の商人の家だったもので、エダムで最も古い石造りの家。1540年〜1550年の間に建てられ、1895年から博物館として使用されています。

写真:Hiroko Oji

館内では、造船・陶磁器産・建築に始まり著名な家族の日常生活と、エダムの歴史について学べます。
古くからの生活の様子がそのままの形で残されており、リビングやキッチンには歴史的な家具、古典的・現代的な絵画、陶器などが並びます。

写真:Hiroko Oji

地下室になっている部屋は、実は水に浮かんでいるスペース。建物の所有者の一人が元船長だったため、海が恋しくてこの地下室を建てたという伝説が残されています。ゾイデル海につながる目の前の運河が地下水位に影響を与えたからです。写真の木製階段で下り立つと、床全体がゆらゆらと揺れて、船の地下船室にいるような感覚を味わえます。
<エダム博物館の基本情報>
住所:Damplein 8,1135 BK Edam
電話番号:+31-299-372-644
開館時間:10:00〜16:30
休館日:月曜日

チーズ博物館

写真:Hiroko Oji

ダム広場から近いところにあるチーズ博物館は、エダムチーズの製造についての展示を見ることができます。

写真:Hiroko Oji

エダムチーズは、ゴーダチーズと並ぶオランダを代表するチーズのひとつ。牛乳を原料としており、かつての 製造では全乳を使用していたのですが、現在は脱脂乳を使用。脂肪分が低いチーズとして有名で、熟成にはチーズダニを用いています。 戦後日本に輸入されたチーズの第一号ともいわれています。
<チーズ博物館の基本情報>
住所:Spui 9,1135 BA Edam
電話番号:+31-299-783-230
開館時間:9:00〜17:00(土・日〜16:30)

写真:Hiroko Oji

博物館のお隣にあるチーズ専門店では、様々なエダムチーズを購入できます。
<チーズ専門店の基本情報>
住所:Spui 7,1135 BA Edam
電話番号:+31-299-371-861
開館時間:9:00〜18:00(土8:30〜17:00、日9:30〜17:00)

見所は他にも!

写真:Hiroko Oji

チーズ博物館から北へ続く通りの先にあるこちらは、チーズの計量所。1778年に建てられた建物を利用しており、現在は夏の間だけ開かれるチーズ市の日以外は、丸い形をしたエダムチーズを売るお店となっています。
計量所前は広場になっていて、チーズ市の様子を再現した銅像があります。

写真:Hiroko Oji

チーズ計量所からさらに北へ運河沿いに歩くと、右側に見えてくるのが聖ニコラース教会。15世紀に建てられた後期ゴシック様式の教会です。1601年の大火で大部分が破壊されたのですが、多額の寄付のおかげですぐに修復されました。17世紀のステンドグラスと写真の美しいパイプオルガンが必見です。
<聖ニコラース教会の基本情報>
住所:Grote Kerkstraat 57,1135 BC Edam
電話番号:+31-299-371-959
開場時間:13:30〜17:00

写真:Hiroko Oji

バスターミナルから中心地へ向かう途中にある塔はプレイタワー。一定の時間になると美しいカリヨンが響き渡ります。

アムステルダムから日帰り訪問が可能なエダムの町ですが・・・

エダムは、1時間もあれば町の中を見て回ることのできるほど小さな町ですが、町中だけでなく郊外に広がる運河風景の美しさや博物館・教会など見て、美味しいお料理のレストランで寛ぐとなると少しゆとりをもって訪問したくなる町です。
アムステルダム中央駅のバスターミナルから出るバスで25分ほどで訪問できるロケーションなので、日帰り訪問が十分可能です。しかし、エダムを訪問するついでに近くのフォーレンダムや、フォーレンダムからフェリーで訪問可能なマルケン島も併せて訪問するとより楽しさも倍増します。一日でこの3つの町を訪問するのは少し慌ただしさもありますので、エダムかフォーレンダム辺りで宿泊を伴って訪問されることをおすすめします。
2023年5月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
エダム博物館(外部リンク)
https://edamsmuseum.nl/
エダム・フォーレンダム観光案内所(外部リンク)
https://www.vvvedamvolendam.nl/

【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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