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海を望む絶景カフェも!和歌山・有田の秘境「矢櫃」を歩く

2023-06-02

和歌山県有田市の矢櫃(やびつ)地区は、“有田の秘境”とも呼ばれる海辺の小さな港町です。海に面した山の斜面には、いくつもの家が建ち並び、その間を縫うように細い道を下って行くと美しい海にたどり着きます。そこから振り返って見た街の光景は、まるでイタリアの観光都市アマルフィ海岸のよう!非日常的な空間が広がる矢櫃で、街歩きと絶景カフェからの眺望を楽しんでみませんか?

雑賀崎と並ぶ“日本のアマルフィ”「矢櫃」とは

写真:モノホシ ダン

海と山に囲まれた矢櫃は、人とバイク以外、車の通れる道がなく、町全体が隠れ家のような地区です。急峻な地形に建物が張り付いたような独特の景観は、“日本のアマルフィ”と呼ばれる和歌山市の雑賀崎(さいかざき)とよく似た印象を与えます。

写真:モノホシ ダン

街を見下ろす坂の上からの景観を楽しんだら、迷路のような階段や坂道を降りて海岸に向かいましょう。途中、いくつかの分岐点がありますが、道はいずれも海に通じています。海までは徒歩で約10分です。

写真:モノホシ ダン

矢櫃浦を守る防波堤が、矢櫃大波止(やびつおおはと)です。見るからに堅牢な防波堤で、広い堤上からは矢櫃集落や湯浅湾の眺めが楽しめます。

矢櫃の新しい観光スポット「矢櫃浦のウォールアート」

写真:モノホシ ダン

矢櫃集落は、青い空と白い家、そして綺麗な海の3拍子がそろい、異国情緒が漂います。集落は、江戸時代から漁村として栄えましたが、車の通れる道がなく、移動手段が限られることや、住民の高齢化などにより過疎化が進みました。
現在は、有田市移住交流拠点施設「くらしちゃる矢櫃」による移住促進や、イベントの開催などにより、かつての賑わいを取り戻す試みが行われています。

写真:モノホシ ダン

矢櫃大波止からは、崖にへばりつくように建っている有田観光ホテルとロープウェイ跡が見えます。現在は閉業していますが、現役時は、バスタブを搭載したロープウェイで入浴する「宇宙アポロ風呂」という施設があり、宿泊客の人気のスポットでした。
なお現在、矢櫃地区内の宿泊施設は、「国民宿舎 くろ潮」のみとなっています。

写真:モノホシ ダン

矢櫃浦の新しい観光スポットでは、SUPの更衣室の外壁に描かれたウォールアートがあります。想像と地球を楽しむアーティストユニット「BLUE MARBLE」さんの手によるもので、2023年(令和5年)5月に開催された“アートプロジェクト in YABITSU”でお披露目されました。
アーティスト名にちなみ、アポロ宇宙船から見た矢櫃の不思議な生き物を表しています。側面には、有田の小学生らによる魚の絵や手形のお絵描きもあり、思わず笑みがこぼれます。

矢櫃の人々の信仰を集めるパワースポット「南龍神社」

写真:モノホシ ダン

矢櫃集落のパワースポットでは、矢櫃浦にある矢櫃恵比寿神社が挙げられます。小さな祠に、大漁を祈願した恵比寿様が祀られています。アングルによっては、天空の鳥居のような写真を撮ることもできます。

写真:モノホシ ダン

江戸時代初期まで、矢櫃には人は住んでいませんでした。江戸時代の元和年間、初代紀州藩主・徳川頼宣(とくがわよりのぶ)は、海上警備の見張り役として古座町の漁夫、2組の夫婦にそれぞれ海老船、鮑船3艇ずつを与え、諸役を免除してこの地に住まわせたのが矢櫃の始まりです。
集落内にある南龍神社(なんりゅうじんじゃ)は、頼宣の死去の翌年の1672年(寛文12年)、村民が頼宣の公恩に感謝し、頼宣の坐像を刻み、建て祀ったものです。
現在でも、住民は、毎年1月の第2日曜・月曜日に「お日待ち」という供養を行い、紀州徳川家の菩提寺である海南市の長保寺に参拝しています。

写真:モノホシ ダン

矢櫃には、もう一つ秘境があります。それが“有田のダイヤモンドヘッド”と呼ばれる「宮崎ノ鼻」です。岬の先端付近には、紀伊宮崎ノ鼻灯台があり、遠く四国や淡路島を望むことができます。
矢櫃からは、公民館の横から野趣あふれる遊歩道が通じており、約1時間30分で往復できます。興味のある方はぜひ歩いてみてはいかがでしょうか。
ただし、夏季に訪れる場合は、遊歩道を覆うように草木が繁茂していますので、虫除けスプレーや軍手を用意しましょう。

湯浅湾を一望する絶景カフェ「Makena」で至福のひとときを

写真:モノホシ ダン

矢櫃で、海を一望できる絶景隠れ家カフェとして人気なのが、YABITSU VILLAGE(ヤビツビレッジ)内にある「Makena(絶景カフェ マキーナ)」です。

写真:モノホシ ダン

Makenaは、登喜輪(ときわ)という元旅館をリノベーションしたもので、入口付近には、雑貨や衣類の販売コーナがあります。ほかにYABITSU VILLAGEで楽しめるSUPなどのアクティビティの展示もあります。
なお、YABITSU VILLAGEについては、関連MEMOのホームページをご覧ください。フラッシュまで取り入れてしっかりと作ってあるページで、アクティビティなどの情報はここを見れば全てが分かるようになっています。

写真:モノホシ ダン

店内では、東京のホテルで30年以上にわたりシェフを経験したオーナーにより、こだわりのクラフトバーガーやデザートが味わえます。また、予約制のランチコースとディナーコースも用意されています。
矢櫃を訪れたなら、湯浅湾を望むオーシャンビューの開放的な店内で、至福のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
<Makena(絶景カフェ マキーナ)の基本情報>
住所:和歌山県有田市宮崎町1534-1
電話番号:070-8597-4522
カフェ営業:
(7月〜9月)11:30〜17:00(L.O.16:30)
(10月〜6月)土曜・祝日のみ 11:30〜17:00(L.O.16:30)
定休日:水曜日・木曜日
アクセス:JRきのくに線(紀勢本線)「箕島駅」からバスで約15分
車利用の場合は、阪和自動車道「有田IC」から約25分、専用駐車場利用

矢櫃の基本情報

住所:和歌山県有田市宮崎町1619
電話番号:0737-22-3624(有田市産業振興課)
アクセス:JRきのくに線(紀勢本線)「箕島駅」からバスで約15分
車利用の場合は、阪和自動車道「有田IC」から約25分、矢櫃地区入口有料駐車場(1日500円)利用
2023年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
矢櫃・有田市観光協会(外部リンク)
https://arida-kanko.com/spot/%E7%9F%A2%E6%AB%83%EF%BC%88%E3%82%84%E3%81%B3%E3%81%A4%EF%BC%89%E5%9C%B0%E5%8C%BA/
YABITSU VILLAGE(外部リンク)
http://yabitsuvillage.com/
珍しい“桃”の神紋!和歌山・有田のパワースポット「須佐神社」
https://www.travel.co.jp/guide/article/47565/

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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