ホーム 旅行&おでかけ > 村ごと野外博物館!「ザーンセ・スカンス」一堂に会するオランダの伝統

村ごと野外博物館!「ザーンセ・スカンス」一堂に会するオランダの伝統

2023-06-07

オランダの首都アムステルダムの北約15キロメートルにある「ザーンセ・スカンス」は、村全体が野外博物館のよう!長閑な田園風景の中、川沿いに建ち並ぶ風車、緑の壁に白い縁取りのある可愛らしい家屋や橋は、まるでメルヘンの世界そのもの。
ザーンセ・スカンスに点在する家屋では、オランダならではの風車や木靴やチーズなどのミニ博物館が入り、この村だけで伝統産業や人々の昔ながらの暮らしぶりを見ることができます。

「ザーンセ・スカンス」と風車博物館

写真:Hiroko Oji

オランダと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、チューリップと風車ではないでしょうか。その風車で有名なのが「キンデルダイク」と「ザーンセ・スカンス」。特にザーンセ・スカンスという風車村は、首都のアムステルダムからアクセスしやすいことから人気の高い観光地となっています。
村の中には緑や黒っぽい壁に白い縁取りのある可愛らしい家屋が点在し、色とりどりのお花が咲き誇る緑豊かなお庭があります。遊歩道をつなぐ個性豊かな橋があちらこちらで水路に架けられ、鶏や水鳥がお散歩する風景は長閑そのもの。メルヘンの世界に迷い込んだかのような錯覚を覚えます。

写真:Hiroko Oji

このザーンセ・スカンスは、18世紀には1000基もの風車が存在していたのですが、現在残っているのは各地から集められたり再建・修復されたりした13基。そのうちザーン川沿いに建つ3基のみが中に入って稼働している様子を見学することができます。
その風車たちをまとめて様々な角度から紹介しているのが風車博物館です。ザーン川沿いに並ぶ風車たちを通り過ぎて一番北まで遊歩道を歩くと見えてきます。

写真:Hiroko Oji

館内では様々な風車や仕組み・骨組みの展示にはじまり、風車で製造する原材料や製品、できた製品の運搬に使われたボートや船、風車保存に貢献した人々についての資料や写真などの展示を見ることができます。
<風車博物館の基本情報>
住所:Kalverringdijk 30,1509 BT Zaandam
電話番号:+31-75-628-8968
開館時間:10:00〜17:00

木靴博物館

写真:Hiroko Oji

木造家屋には現在も住人が生活を営んでいるものが多いのですが、中には博物館として、オランダらしい職人技が光る実演を見せてくれたり、伝統的な技法を展示しているものが点在しています。
オランダといえば「木靴」も思い浮かべるグッズの一つ。こちらは木靴博物館となっているお家です。家の前の広場には大人でもすっぽり入れるくらいの大きな木靴が置かれ目印となっています。

写真:Hiroko Oji

オランダの木靴はペイントされたものがよく見られるのですが、中には繊細で美しい木彫りのみで仕上げたものや、ダイヤモンドがぎっしり覆いつくす豪華な木靴も展示されています。

写真:Hiroko Oji

一番スペースを取って展示されているのが、100年以上前から引き継がれてきた方法と同じ方法で木靴が製造される過程を伝えるもの。材料や道具、人形を使っての作業風景など見ているだけで、木靴が仕上がっていく様子がよくわかります。タイミングが合えば実際に職人さんによる実演風景も見られます。
また、たくさんの様々な木靴が販売されているコーナーもあって、お気に入りの木靴をお土産に購入できます。
<木靴博物館の基本情報>
住所:Kraaienest 4,1509 AZ Zaandam
電話番号:+31-75-617-7121
開館時間:8:00〜18:00

チーズ博物館

写真:Hiroko Oji

オランダのチーズも有名ですね。こちらはチーズ博物館となっているお家です。緑のお家の奥にある黒い壁のお家から入場します。

写真:Hiroko Oji

チーズ博物館では、原材料を提供してくれる羊や牛のいる風景から見ることができます。羊や牛は人形ですが、道具は現役のもの。年季の入ったチーズ作りのスタートです。

写真:Hiroko Oji

順路に従って見ていくだけで、チーズの製造過程が自然と理解できる仕組み。最後には形も味も様々なチーズの試食&販売コーナーが待っています。
<チーズ博物館の基本情報>
住所:Zeilenmakerspad 5,1509 BZ Zaandam
電話番号:+31-75-621-5820
開館時間:8:00〜18:00

時計博物館

写真:Hiroko Oji

鉄道駅からザーンセ・スカンス村に入ってくる場合、一番最初に出会う博物館がこの時計博物館です。
オンラインでザーンセ・スカンスの入場チケットとなるQRコードを手にしている場合はここから500メートルほど離れたところにあるザーンス博物館まで行って引き換えするのですが、こちらでも引き換えしてくれますので便利です。

写真:Hiroko Oji

館内には時計の仕組みがよくわかる機械がいくつも展示されていて、細かい歯車がいくつも組み合わされて時を刻んでいく様子がよくわかります。

写真:Hiroko Oji

また、木彫り装飾の豊かな柱時計や鳩時計をはじめ、オランダの骨董時計のコレクションが多数見られます。
<時計博物館の基本情報>
住所:Kalveringdijk 3,1509 BT Zaandam
電話番号:+31-75-617-9769
開館時間:10:00〜17:00

樽造りや機織り、ベーカリーなどの博物館も見応えあり

写真:Hiroko Oji

こちらは黒い壁の家屋に入っている樽博物館。館内では案内係の方からワインやビールの樽がどのように作られてきたか説明を聞くことができ、作業の手順通りの展示が見られます。
<樽博物館の基本情報>
住所:De Kwakeis 2,1509 BR Zaandam
電話番号:+31-75-681-0000
開館時間:10:00〜17:00

写真:Hiroko Oji

緑色に白い縁取りがあり、赤い煉瓦屋根の家屋「ウェーフェルハイス」では、糸を紡いで機織りするまでの職人さんの仕事風景が再現されていて、職人さんからじかに話を聞くことができます。また職人さんの生活の場となるリビング兼寝室の部屋なども再現されていて興味深く見学できます。
<ウェーフェルハイスの基本情報>
住所:Zeilenmakerspad 8,1509 BZ Zaandam
電話番号:+31-75-681-0000
開館時間:10:00〜17:00

写真:Hiroko Oji

こちらはベーカリー博物館。館内はとても小さいのですが、パン作りの道具や焼き釜が見られます。パンの焼けるいい匂いに包まれる中、できたてのパンやクッキーなどの販売もあって、いつも混みあっています。
<ベーカリー博物館の基本情報>
住所:Zeilenmakerspad 4,1509 BZ Zaandam
電話番号:+31-75-617-3522
開館時間:9:00〜17:00

「ザーンセ・スカンス」でオランダならではの世界を満喫

風車で有名な「ザーンセ・スカンス」ですが、風車だけでなく、見所は村全体に点在しています。オランダならではの木靴をはじめ、チーズ、樽、機織りなど職人技の光るミニ博物館が見所で、それ以外の民家も可愛らしい佇まいに緑の中に色とりどりのお花が咲き誇るお庭風景もあわせて見所の一つとなっています。
少し遠くに視線を移すとそこはのどかな田園風景!季節の良い時期には水鳥たちが子育てする風景も楽しめます。入場チケットを持っていれば、有料の博物館内にも入れて、より深く伝統産業に触れられます。もちろんチケットなしでも村の中の散策は自由に楽しめますので、ぜひ余裕のあるスケジュールでオランダの風車村をお楽しみくださいね。
アムステルダムからなら列車やバスで30〜40分ほどでアクセスできます。
2023年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
ザーンス博物館(外部リンク)
https://zaansmuseum.nl/
ザーンセ・スカンス(外部リンク)
https://www.dezaanseschans.nl/ontdek/ambachten/

【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji

関連記事

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

Facebook

あなたにおすすめの記事

P R
お悩み調査実施中! アンケートモニター登録はコチラ

eltha(エルザ by オリコンニュース)

ページトップへ