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奈良・談山神社の隠れスポット!「念誦崛」「屋形橋」「東大門」

2023-08-26

“大化の改新”発祥の地で、奈良県屈指の紅葉の名所「談山神社」は、明治時代以前は、多武峰妙楽寺(とうのみねみょうらくじ)という神仏習合の寺院でした。その多武峰妙楽寺で、中興の祖と伝わるのが「増賀上人(そうがしょうにん)」です。今回は、談山神社の隠れたスポットである増賀上人の墓所「念誦崛(ねずき)」と風流な「屋形橋」、談山神社の表参道に建つ「東大門」をご紹介します。

談山神社中興の祖「増賀上人」とは

写真:モノホシ ダン

増賀上人は、平安時代中期の貴族階級出身の天台宗の僧で、比叡山延暦寺の高僧・良源(慈恵大師)の弟子でした。
法華経に通じており、良源から将来を嘱目された逸材でしたが、世俗を嫌い、963年(応和3年)、夢のお告げや弟子の勧めで多武峰に入山、以後、入滅までの40年間隠棲し、開山の定慧(じょうえ)に対して中興の祖といわれる人物です。
写真は、談山神社の拝殿に安置されている「増賀上人座像」。法衣をまとい禅定印を結んで結跏趺坐(けっかふざ)する江戸時代作の木造です。

写真:モノホシ ダン

談山神社の権殿の西側にひっそりと佇む「比叡(ひえ)神社本殿」は、増賀上人が隠棲した地に祀られている檜皮葺の末社です。
1627年(寛永4年)造営の一間社流造、千鳥破風および軒唐破風付で、小社ながら豪華な様式を持っています。もともと飛鳥の大原にあった大原宮で、ここに移築され、明治維新までは山王宮と呼ばれていました。

写真:モノホシ ダン

ほかに、談山神社の西大門跡の手前にも増賀上人ゆかりの地があります。「増賀堂跡」がそれで、小さな祠とお堂が建っていたであろうと思われる方形の壇が残されています。
増賀上人は、吉田兼好の随筆集『徒然草』に、隠遁者の絶対的境地に達した“まことの人”としても紹介されています。
名声欲は仏教の教義に背いているといい、計算されたその奇行ぶりはつとに有名で、そのストイックな生涯は、西行法師や松尾芭蕉にも多くの影響を与えました。
<増賀堂跡の基本情報>
住所:奈良県桜井市多武峰
アクセス:談山神社から徒歩約3分

不思議なドーム形状の墓石「念誦崛」

写真:モノホシ ダン

増賀上人の墓所は、談山神社の西大門跡から林道を約1kmほど登ったところにあります。かつてこの辺りは多武峰妙楽寺奥の院と呼ばれた紫蓋寺(しがいじ)の寺域で、今は廃墟となっていますが、廃仏毀釈までは念仏常行堂や地蔵堂、僧坊などが建ち並んでいました。
増賀上人のお墓「念誦崛(ねずき)」は、約150段もの石段を上がったところあります。

写真:モノホシ ダン

増賀上人の墓所を「念誦崛」と呼ぶのは、上人が念仏三昧のうち入滅した山地であるのにちなんであてられた漢字であると言われています。
念誦崛は、石組の2段積みの円墳で、高さ約2m、直径は約4mあり、塚の先端には「南・無・僧・賀・上人」と刻んだ五輪塔がありました。現在は五輪塔の地輪だけが残されています。

写真:モノホシ ダン

増賀上人は、87歳で即身仏となったとされ、不思議なドーム形状の墓石は、座禅の姿のまま埋められた様子を物語っているようです。森閑とした念誦崛で、談山神社中興の祖と言われた上人を偲んでください。
<念誦崛の基本情報>
住所:奈良県桜井市西口
アクセス:談山神社西大門跡から徒歩約20分

屋形船にように風流な「屋形橋」

写真:モノホシ ダン

談山神社の「屋形橋」は、神域入口の寺川に架かる長さ約10mの屋根付きの橋です。1791年(寛政3年)の刻銘を持ち、現在の橋は、1979年(昭和54年)に再建されたものです。秋は、周囲の紅葉が見事です。

写真:モノホシ ダン

銅板屋根の朱塗りの橋は、風流な屋形船を連想させます。 江戸時代の国学者・本居宣長が、この地方を旅した時のガイドブック『菅笠日記(すがかさのにっき)』には、「うるはしき橋あるを渡り」と記されています。

写真:モノホシ ダン

また、松尾芭蕉も三輪山から多武峰にやってきてこの橋を渡ったともいわれています。現在、談山神社へは、ここから新しく拡幅された道路を上って、山腹の駐車場まで登りますが、昔はここから歩いて「東大門」を通り参拝しました。
なお、この橋から桜井方面へ徒歩で約10分ほど下ったところには、「不動延命の滝」というパワースポットもあります。この機会に、併せて訪れてみてはいかがでしょうか。
<屋形橋の基本情報>
住所:奈良県桜井市八井内
アクセス:近鉄・JR桜井駅からバスで約20分、多武峰バス停下車すぐ
車利用の場合は、屋形橋前駐車場利用

神々しさを感じさせる「東大門」

写真:モノホシ ダン

屋形橋から表参道を歩いて約5分のところには、県指定文化財の「東大門」があります。左右に袖を持つ本瓦葺きの高麗門で、脇塀の垂木の墨書きから、1803年(享和3年)の建立と認められています。

写真:モノホシ ダン

軒丸瓦には、談山神社の社紋「上り藤」が刻まれています。その上には大波のような装飾瓦が天に向かっています。

写真:モノホシ ダン

この東大門は、多武峰妙楽寺護国院の惣門として創建されました。高麗門は本来、城郭に使わせる門とされ、寺社に使われるのは非常に珍しいケースとされます。風雅な屋形橋とは違った、神々しさを感じてください。
<東大門の基本情報>
住所:奈良県桜井市多武峰
アクセス:屋形橋から徒歩約5分

談山神社の基本情報

住所:奈良県桜井市多武峰319
電話番号:0744-49-0001
拝観料:大人600円、小人300円(小学生) 小学生未満無料
拝観時間:8:30〜16:30(最終受付) 最終拝観17時まで
アクセス:近鉄・JR桜井駅から奈良交通バスで約25分終点談山神社下車、徒歩約5分
車利用の場合は、無料駐車場利用
2023年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
多武峰 談山神社(外部リンク)
https://www.tanzan.or.jp/
奈良・桜井「談山神社」で燃えるような紅葉とライトアップを満喫
https://www.travel.co.jp/guide/article/47223/
秘仏・談峰如意輪観音像の公開も!奈良・新緑の「談山神社」
https://www.travel.co.jp/guide/article/26648/

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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