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大人の広島旅行は“ピースツーリズム”をテーマに巡ろう

2023-10-01

広島への旅は小中学校の修学旅行以来という人もいると思いますが、大人になってから自分の意志で再訪してみると、子どもの頃には気がつかなかったことを発見できる土地でもあります。
改めて平和の尊さに気づかされる昨今。2023年のG7広島サミットでも注目を集めた平和関連施設を中心に、広島の“ピースツーリズム”に出かけましょう。

イギリスのスナク首相も楽しんだお好み焼体験スタジオ「OKOSTA」

写真:東郷 カオル

広島のソウルフードといえばキャベツをたっぷりと使ったお好み焼。戦後、空腹をしのぐ食べ物として広島の復興を支えました。広島駅ekie(エキエ)にある「OKOSTA」では、お好み焼作りのプロ中のプロであるオタフクお好み焼課スタッフの指導のもと、美味しいお好み焼を作ります。
自宅で実践できるコツも教えてもらえますが、中には「えっ?そんなことして形が崩れたりしないの?」と思うようなものも。ぜひプロの技を持ち帰ってください。

写真:東郷 カオル

イギリスのスナク首相が広島滞在中にお好み焼作りを楽しんだ様子は、テレビなどを通して記憶に新しいところではないでしょうか。その時の施設がこのOKOSTAです。
入口にはスナク首相のサイン入りエプロンが飾られています。
<OKOSTAの基本情報>
住所:広島県広島市南区松原町1-2 ekie内
電話番号:082-207-1277
体験開始時間:10:30〜12:00、13:00〜14:30、18:30〜20:00

広島平和記念資料館

写真:東郷 カオル

広島の観光に便利な市内循環ループバス「ひろしまめいぷる〜ぷ」が、路面電車とは反対側の広島駅新幹線口から出ています。オレンジ、グリーン、レモンルートがありますが、どのバスに乗っても原爆ドームと平和記念公園を経由します。土地勘のない観光客にもわかりやすく、1日乗車券が400円という安すぎるお値段もポイントです。
<ひろしまめいぷる〜ぷの基本情報>
販売場所:広島駅新幹線口1階出入り口付近のバスきっぷうりば(交通案内所)、バス車内でも購入可能
電話番号:0570-010-666

写真:東郷 カオル

2019年4月にリニューアルオープンした広島平和記念資料館本館と、2017年4月にリニューアルオープンした東館。導入展示は、広島に原爆が投下される前の平和な日常を写したパネルです。この後に訪れる想像を絶する惨劇を知っている私たちにとっては非常に辛いものですが、しっかりと胸に刻むべき内容です。
東館1階では音声ガイドの貸し出しも行われているので、より深く学びたい方は利用をおすすめします。

写真:東郷 カオル

辛い展示が多いですが、広島の戦後の力強い歩みも学ぶことができます。また、今なお続く核兵器の脅威と核兵器の廃絶に向けての世界の取り組みを知る場でもあります。
サミットでは首脳らが訪れ、芳名録にそれぞれの平和への思いと決意を記帳しました。
<広島平和記念資料館の基本情報>
住所:広島県広島市中区中島町1-2
電話番号:082-241-4004
アクセス:めいぷる〜ぷで「平和公園前」下車すぐ

慰霊碑で祈りを捧げて、原爆ドームへ

写真:東郷 カオル

資料館本館の窓から外を見ると、平和記念資料館本館、原爆死没者慰霊碑、原爆ドームが一直線に並んでいるのがわかります。これは平和記念公園を設計した建築家・丹下健三氏の構想で、“平和の軸線”と呼ばれるものです。
この平和の軸線上を、資料館から慰霊碑、原爆ドームまで歩いてみましょう。

写真:東郷 カオル

資料館から原爆死没者慰霊碑までは緩やかな下り坂になっていて、慰霊碑の正面に立つと原爆ドームが中にすっぽりと納まるようなデザイン。
石棺には原爆で亡くなった方々の名簿が納められています。「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」という誓いが刻まれ、G7首脳夫妻も献花されました。静かに祈りを捧げましょう。

写真:東郷 カオル

平和の軸線をさらに進むと原爆ドームです。ほぼ被爆した当時の姿のまま立ち続けているそうです。原爆ドームという名で知られていますが、もともとはチェコの建築家ヤン・レツルが広島県物産陳列館として設計した建物でした。
原爆は昭和20年(1945年)8月6日午前8時15分に投下され、この原爆ドームから160m離れた場所の上空600mで爆発。一瞬にして広島の街を焦土と化し、多くの人の命を奪いました。
凄惨な記憶を伝える原爆ドームは、平成8年(1996年)12月に世界遺産に登録。戦争の惨さ、愚かさを今に伝える遺産として、国内外から訪れる多くの人に静かに語りかけています。

広島の街を一望できる「おりづるタワー」

写真:おりづるタワー

平和記念公園のすぐそばの「おりづるタワー」。ウッドデッキの屋上展望台“ひろしまの丘”からは、復興の歩みを遂げた広島の街が一望。晴れていれば嚴島神社のある宮島の弥山も望め、目の前には原爆ドームを眺めることができます。
2023年3月にオープンしたひろしまゲートパーク(旧広島市民球場跡地)や、2024年2月完成に向けて建設が進むサッカースタジアムの姿も。過去と未来の広島の様子を感じられるスポットです。

写真:東郷 カオル

12階“おりづる広場”では折り鶴を折って「おりづるの壁」に投入する体験ができます。ガラス張りでできたこの壁は、平和への想いや祈りを込めて折った鶴が積み重なる様子が外から見ることができるようになっています。
投入場所は壁も床もスケルトンになっているので、高所恐怖症の人は要注意。別途安心できる場所に投入ボックスが設けられていますので、そちらを利用しましょう。

写真:おりづるタワー

帰りはエレベーター利用の他、らせん状のスロープ「散歩坂」で広島ゆかりのアーティストが描いたアートを楽しみながら降りることができます。写真は、三桝正典氏の「白カラス」。
1階の「SOUVENIR SELECT 人と樹」には、品質の良さで知られる熊野の化粧筆や福山のデニム、瀬戸内のレモンドリンク&スイーツなどのお土産も。
<おりづるタワーの基本情報>
住所:広島県広島市中区大手町1-2-1
電話番号:082-569-6803
営業時間:10:00〜18:00

原爆によって倒壊した広島城は歴史博物館に

写真:東郷 カオル

広島城は天正17年(1589年)に毛利輝元によって築城。天守閣は原爆によって倒壊しましたが、昭和33年(1958年)に再建され、今は歴史博物館の役割を果たしています。国内観光客よりもインバウンドの姿が多く、鎧や日本刀を珍しそうに眺め、体験コーナーでは記念撮影を楽しむ姿が多く見られます。
二の丸付近には被爆したユーカリの巨木がねじ曲がった状態で生き続け、原爆の凄まじさと生命の力強さを感じることができます。
<広島城天守閣>
住所:広島県広島市中区基町21-1
電話番号:082-221-7512
営業時間:
3月〜11月は9:00〜18:00
12月〜2月は9:00〜17:00
(入館は30分前まで)

今こそ巡りたい広島の“ピースツーリズム”

“ピースツーリズム”は広島市が作った言葉で、市内の平和関連施設を巡り、改めて平和とは何かを考え、世界の人々がその思いを共有することを目的としています。
原爆投下という悲惨な歴史だけではなく、力強く復興の歩みを続けた広島の、昔と今を巡る旅に出かけてみてください。不安定な情勢の今だからこそより多くのことに気づかされるかもしれません。
取材協力:広島市
2023年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
オタフクソース OKOSTA(外部リンク)
https://www.otafuku.co.jp/laboratory/event/okosta.html
ひろしまめいぷる〜ぷ(外部リンク)
https://www.chugoku-jrbus.co.jp/teikan/meipurupu/
広島平和記念資料館(外部リンク)
https://hpmmuseum.jp/
おりづるタワー(外部リンク)
https://www.orizurutower.jp/
広島ピースツーリズム(外部リンク)
https://peace-tourism.com/

【トラベルjp・ナビゲーター】
東郷 カオル

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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