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米国南部モービルの豪奢な古民家ホテル「フォート・コンデ・イン」

2023-11-22

アメリカ南部アラバマ州モービルは、カリブ海への玄関口を有する美しい港湾都市。かつて、欧州三国の植民地であったため、中心街ではその歴史を物語る建物と、現代的な高層ビルが調和した街並みを散策できます。今回ご紹介する宿「フォート・コンデ・イン」は、街に現存する最古の建物のひとつで、ダウンタウン地区へも客船ターミナルへも徒歩圏内という好立地。歴史の香るクラシカルな宿から街歩きを楽しみましょう!

アラバマ州モービルってどんな街?

写真:ザーカー 久美子

日本人にはなじみの薄いアラバマ州モービルは清潔感あふれる港湾都市で、日本の種子島に近しい緯度上にあって冬も比較的温暖です。18世紀初頭からアメリカ合衆国の州となるまでの約100年間でフランス、イギリス、スペインの植民地となったために建築、文化、食などにその影響が色濃く反映されています。

写真:ザーカー 久美子

港湾都市を象徴するナンバーワン観光スポットといえば「戦艦アラバマ記念公園(USS Alabama Battleship Memorial Park)」。全長207m、総重量4万2500トン、2500人の乗組員を収容した戦艦アラバマは、第二次世界大戦下の海で戦い、終戦後の1945年9月には東京湾でも就役しました。
1965年からは博物館として一般公開されています。アメリカ国内で展示されている最古の潜水艦「ドラム(USS Drum)」もどうぞお見逃しなく!

写真:ザーカー 久美子

中心街ではアメリカ南部とヨーロッパが香る美しい街並みを散策できます。ダウンタウン地区のメイン通り・ドーフィン通り(Dauphin Street)では、南部ならではのユニークな雑貨や手づくりの工芸品などが売られており、お土産探しにぴったり!アメリカ南部料理やシーフード料理を始めとする多国籍なグルメも堪能できますよ。
街歩きの中心スポットから徒歩圏内にあるのが、今回ご紹介する宿「フォート・コンデ・イン(Fort Conde Inn)」です。

SNS映えする白亜の古民家「フォート・コンデ・イン」

写真:ザーカー 久美子

モービル地方空港から西へ、車でおよそ20分の距離にある「フォート・コンデ・イン」は、ギリシャ復興様式(古代ギリシャの神殿を思わせる飾り柱や豪奢な外壁が特徴)のエレガントな白亜の建物が目を引く宿です。
ホテルの名前の由来となった「コンデ砦(Colonial Fort Conde)」は宿から徒歩1分の場所にある観光施設で、フランス植民地時代に建てられた砦を再現した博物館です。

写真:ザーカー 久美子

白亜の建物は、もともとアメリカ東部ペンシルベニア州から綿花の仲買人としてこの地を訪れ、後にモービル市長を務めたエドワード・ホール(Edward Hall)が1836年に建てた家でした。20世紀の終わりごろからは市が建物を所有し、空き家のまま朽ち果てていく有様でした。

写真:ザーカー 久美子

しかし、ニューヨーク州の宅地開発業者ローレンス・ポズナー(Lawrence Posner)が建物のリフォームを行い、2011年に宿として開業。1階には受付ロビーと貸スペースが、2階には彼の家族の名前がつけられた5つの部屋があります。
気品とチャーミングさを兼ね備えた宿は人気を博したため、現在ではその周辺にある古い建物もリフォームされ、レストランやコテージを含む9棟が宿泊施設として利用されています。

19世紀にタイムスリップしたような部屋がラブリー!

写真:ザーカー 久美子

それでは、部屋をご案内しましょう。こちらは、白亜の建物の裏手にあるスタンダード・サイズの部屋です。大型のスーツケースを2つ開いても余裕の広さがあります。コネクティング・ルーム(隣りあった部屋が室内の扉でつながっている)になっているので、大人数で宿泊の際には外に出ずとも行き来ができて便利。

写真:ザーカー 久美子

室内にはエアコン、テレビ、アイロン&アイロン台、バゲージラック(スーツケース用のスタンド)、目覚まし時計があります。もちろん、無料でWi-Fiが使用できますよ。注目は暖炉!薪ではなくガスなのでリモコンひとつで着火できます。冬場は見ているだけで心も温かくなりそう。

写真:ザーカー 久美子

ミニキッチンには電子レンジ、小型冷蔵庫、食器類、コーヒーメーカーが用意されています。ワインやチーズなどを持ちこんで部屋飲みするのにGood。コテージとラグジュアリー・スイートルームにはフルサイズのキッチンが備わっているので、長期滞在する際にはおススメです。
ちなみに、宿から一番近いスーパー「グリアズ・ダウンタウン・マーケット(Greer’s Downtown Market)」までは徒歩20分ちょっと。冒頭の写真の壁画(住所:714 Dauphin Street)の近くにあるので、中心街の散策とあわせて立ち寄ってみては?

ビンテージな浴室で泡風呂タイムはいかが?

写真:ザーカー 久美子

浴室は機能的にまとめられています。レトロ調の壁紙が愛らしいですよね。バスタブつきなので半身浴にも最適。蛇口の下にあるつまみを引きだすとシャワーになり、すぐに温かく、申し分ない水量のお湯がでてきます。

写真:ザーカー 久美子

タオル、ティッシュペーパー、メイク落としシート、ドライヤー、バスローブ(暖炉脇のクローゼット内)が備わっています。
そして、フランス製の人気コスメブランド・ロクシタンのシャンプー、リンス、シャワージェル、石けん、ボディークリームが無料アメニティーとして用意されているのが嬉しいところ。シャワージェルで泡風呂を楽しむのも◎。

写真:ザーカー 久美子

古い建物をリフォームしたためか、シャワーを浴びる音やトイレを流す音が扉を閉めても部屋に響くので、ふたり以上の滞在で夜中に利用する際には若干注意が必要かも。

アイアンレースが美しいレストランで朝食を

写真:ザーカー 久美子

朝食は、白亜の建物の斜め向かいにあるレストラン「ビストロ・聖エマニュエル(Bistro Saint Emanuel)」へどうぞ。アイアンレースと呼ばれるベランダの装飾が美しいこちらの建物は、1850年代に地中海に浮かぶフランス領の島・コルシカからの移民であったチャールズ・アントマルチ(Charles Antomarchi)がレストランとしてオープン。
時を経て、白亜の建物同様に空き家になっていましたが、2022年にリニューアルオープンし、21世紀の客を迎えています。

写真:ザーカー 久美子

入店してまず目をひかれるのが、ペンシルベニア州の工芸作家の手によるアンティークで重厚なバーカウンター。テーブル席はカジュアル&モダンスタイルで居心地の良い空間となっています。

写真:ザーカー 久美子

朝食つきの宿泊プランの方は、卵2個(調理の仕方は選べる)、ポテト、トースト、コーヒーまたはジュースがいただけます。エッグベネディクトやオムレツなど別の料理を注文したい方は、朝食券を提示すると5ドル引きになりますよ。
ディナーには、19世紀半ばに開業した当時のメニューにインスパイアされた、ガルフコースト料理がいただけます。ガルフコースト料理とは、アメリカ南部料理の影響を強く受けたシーフード料理で、メキシコ湾ぞいの街ならでは。お酒の種類が豊富なので、バーで一杯飲んでから、中心街に繰りだすのもおススメ。ただし、飲酒後の車の運転は控えてくださいね。
<ビストロ・聖エマニュエルの営業時間>
ブレックファースト:月〜木曜日 7:00〜10:00
ブランチ:金〜日曜日 8:00〜14:00
ディナー:日〜木曜日 17:00〜21:00、金、土曜日 17:00〜22:00
※火曜日のディナーは閉店。

アラバマ州モービル「フォート・コンデ・イン」

いかがでしたか?19世紀にタイムスリップしたかのようなフォトジェニックな美の古民家ホテル「フォート・コンデ・イン」は、街歩きの拠点にぴったり!中心街やクルーズ船のターミナルまで徒歩圏内の宿から、日本人にはあまり知られていない港湾都市の魅力を発見してくださいね。
〈一旅一首〉
戦艦アラバマのまえでピクニック 戦争が過去でない国がある
2023年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
フォート・コンデ・イン(外部リンク)
https://www.fortcondeinn.com/
モービル観光協会(外部リンク)
https://www.mobile.org/
戦艦アラバマ記念公園(外部リンク)
https://www.ussalabama.com/

【トラベルjp・ナビゲーター】
ザーカー 久美子

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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