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モンテネグロの世界遺産コトルは魅力いっぱいの要害都市だ!

2023-12-08

モンテネグロ共和国で抜群に人気のある世界遺産が要害の港町コトルです。海から山へかけて堅牢な城壁が取り巻き、三角形の敷地内に中世的な町並みが広がっています。多数ある教会を筆頭に古民家、博物館、ショップ、カフェなど石造りの建物が迷路のような石畳道に映えて素敵。アクセス方法も多様で途中のコトル湾の風光明媚な景色も秀逸なので、バルカン半島を旅するキーポイントとしてぜひ旅程に組み入れてください。

コトル湾の絵画のような景観

写真:菊池 模糊

モンテネグロ屈指の人気景勝地コトルは、クロアチアの大観光地ドゥブロクニクから日帰り可能なこともあって、世界からの観光客で賑わっています。また、モンテネグロの首都ポドゴリツアや城塞都市ブドヴァからも近く、様々なアクセスルートがあり、途中でバスやフェリー・観光ボートなどからリアス式海岸の素晴らしい景色が見られます。
コトル湾は複雑に入り組んだ形をしており、その風光明媚さは抜群。湾の中には二つの小さな島が浮かんでおり、奇跡のような美しい教会が建っています。写真はサンベネディクト修道院が建つ「スベティ・ジョルジェ」と呼ばる島。どのルートからコトルに来るにしても、途中ぜひこの美観をカメラに収めてください。

写真:菊池 模糊

コトル湾に浮かぶもう一つの小さな島は「岩礁の聖母島」と呼ばれ、ペラストという小さな町からボートツアーで上陸することができます。ここは15世紀に地元漁師が岩礁に漂着した聖母マリアのイコンを発見。この岩礁を聖地とすべく岩や石を沈めて人工島を造り17世紀に聖堂を完成させイコンを飾ったのです。

写真:菊池 模糊

コトル湾の最奥部に位置するコトルの旧市街は、12〜14世紀の中世らしい雰囲気を残した要害都市であり、ユネスコの世界自然遺産と文化遺産に登録されています。今は到着すると大きな港湾が広がり巨大クルーズ船も係留できるようになっています。

美しいコトルの教会たち

写真:菊池 模糊

コトルで見るべきスポットはまず種々の教会など。「海の門」から旧市街に入ったところに大きなオルジャ広場があり、そこから東側奥に進むと大きな教会が見えてきます。12世紀に建造された聖トリブン大聖堂で、ロマネスク様式のカトリック教会です。コトルで最も高く町のランドマークとなっています。

写真:菊池 模糊

旧市街の北側奥にあるのが二コラ広場で、ここには二つの有名教会があります。大きいほうが聖二コラ教会で、1909年に完成したビザンチンスタイルの正教会の聖堂です。宗教儀式がなければ入場可能で内部のイコンを見学できます。
<聖二コラ教会の基本情報>
住所:Trg sv. Nikole, Kotor
開館時間:9:00〜20:00 ※入場無料
アクセス:コトルバスターミナルから徒歩約15分

写真:菊池 模糊

ニコラ広場のもうひとつの聖堂が、12世紀建造の聖ルケ教会です。ロマネスクとビザンチンの両様式の建築要素を備え、内部には正教会でありながらカトリックの祭壇も。これは17世紀から19世紀にかけて両宗派への奉仕が行われた故で、コトルにおける調和のシンボルとして讃えられます。窓の少ない堅牢な造りで二度の大地震にも耐えたコトル唯一の教会です。古い感じがするのは、そうした12世紀からの長い歴史が刻まれているからです。

歴史の町並みを歩く

写真:菊池 模糊

教会についで見るべきは、中世的な古い町並みです。写真は“Pima Palace”と呼ばれる古民家で、その古色蒼然とした雰囲気は一見の価値があります。ここはコトルの有力ファミリーだったピマ家の邸宅として17世紀に建てられたもので、宮殿のように豪華だったことかパレスと呼ばれた建物です。

写真:菊池 模糊

路地に入ると石畳の道が映える風景が広がっています。両側に中層の建物が迫っているので圧迫感はあるものの石造りの重厚な雰囲気は圧倒的です。写真のような商店のない一画では看板がなく中世時代のコトルを歩いているような気分になります。

写真:菊池 模糊

旧市街は城壁に囲まれた三角形の敷地に迷路のようにが広がる町で、魅力的なショップやカフェ・レストランなどが多く、お土産にも事欠きません。街路に突き出した看板や街灯なども良く、何よりショーウィンドウのディスプレイが素敵です。

要害城壁

写真:菊池 模糊

コトルの後背地はモンテネグロの国名「黒い山」そのもので、城壁が高い山肌に聳え立っています。まるで「万里の長城」あるいは「ロード・オブ・ザ・リング」の映画を彷彿とさせるような要害地で異様な迫力があります。これは中世にコトルを支配したベネツィアがオスマン帝国の侵略を防ごうと必死に防壁を築いたことによります。

写真:菊池 模糊

この要害城壁には徒歩で登ることもできます。最高地点まで行かなくとも途中の教会付近から町を見下ろす絶景を撮影できますので、時間と体力に余裕のある方はぜひチャレンジしてみてください。

写真:菊池 模糊

北側にある「川の門」から出ると川沿いの景色を見ることができます。まるで城の水濠のようになっており、山地の城壁と連なった景観で、コトルが海と川と山に囲まれた堅牢な要害都市であることが一目瞭然です。

市場と猫

写真:菊池 模糊

城壁の港外側の一角には市場が広がっています。花、野菜、肉、魚、酒、雑貨、土産類などあらゆる品物が露店のような形で売られています。コトルに宿をとってこうした地元産物を購入して長期滞在してみるのもありです。

写真:菊池 模糊

コトルは猫の町としても知られ、町中に猫があふれています。猫公園もありますが極め付きは猫専門の博物館です。小さな手作りミュージアムですが、猫愛好家にはたまらないグッズなどが展示されています。
<キャッツミュージアムの基本情報>
住所:Trg Gospa od Andela Stari Grad 371 85330 Kotor
アクセス:コトルバスターミナルから徒歩約15分

写真:菊池 模糊

改めて見回すとあちこちに自然体で猫がいます。そこで猫を入れてコトルの町を撮ってみるのも一興です。写真の猫のバックに写っているのが、コトルの旧市街に入る玄関口「海の門」です。

コトルへのアクセスは?

コトルへは、モンテネグロの首都ポドゴリツアからバスで約2時間で便数も多く、南部のリゾート景勝地ブドヴァからはバスで約60分で至近。また、クロアチアの大観光地ドゥブロクニクからバスで約2時間で日帰りツアーもあり。他に特殊ですが近辺のティヴァト空港利用という方法もあります。
アクセスルートが多様なので、途中コトル湾を見るフェリーや観光ボートなど各種工夫して楽しんでください。
なお、ポドゴリツアへは日本から直行便がないので、イスタンブールかドーハまたはドバイ乗り換えで、約14時間〜20時間でアクセスします。
2023年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
モンテネグロ政府観光局(外部リンク)
https://www.montenegro.travel/en
海に突き出た旧市街が素敵なモンテネグロの町ブドヴァを歩こう!
https://www.travel.co.jp/guide/article/48056/
眺望絶佳!世界遺産ドゥブロヴニクを望むスルジ山で撮影を楽しむ
https://www.travel.co.jp/guide/article/17196/
キャッツミュージアム(外部リンク)
https://www.catsmuseum.org/

【トラベルjp・ナビゲーター】
菊池 模糊

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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