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奈良・高取町で「町家の雛めぐり」と「大雛曼荼羅」を巡ろう!

2024-02-09

奈良県の中心部に位置する高取町は、旧高取藩の城下町です。高取山中には、山城としては日本一の規模を誇る高取城跡の石垣が連なり、土佐街道と呼ばれる城下のメインストリートには古い町家が残されています。その土佐街道沿いの町家や高取町内の壷坂寺で、毎年3月に開催されるのが「町家の雛めぐり」と「大雛曼荼羅」です。趣向を凝らしたお雛様を楽しみながら、ゆったりとした早春の一日を高取町で過ごしてみませんか?

高取町「町家の雛めぐり」では「ジャンボ雛」がお出迎え

写真:モノホシ ダン

「町家の雛めぐり」で、来場者の目を毎回楽しませてきたのが“ジャンボ雛”です。竹や角材、布などで外観を製作し、ペンキを塗って仕上げたもので、写真撮影スポットとしても最適です。ほかの雛人形は、おもに各家庭の軒先、出窓等を中心に飾られています。
会場内を散策するのに便利な「町家の雛めぐり」マップは、近鉄壺阪山駅や観光駐車場などで入手することができます。ただし、会場となる土佐街道は歩行者天国ではありません。通行する車には十分気をつけて見学しましょう。

写真:モノホシ ダン

ところで、ひな人形の種類には、「京雛」と「江戸雛」の2種類があります。見た目ですぐ違いがわかるのは、男雛と女雛の左右の並び方です。京雛は、向かって男雛を右に、女雛を左に並べました。これは、官位など階級を記録するときに、位の高い方を右から順番に記入していたことに由来します。
「右に出るものはいない」とか「左遷」などの言葉もこれに由来したものです。

写真:モノホシ ダン

これに対して、男雛を左、女雛を右に配したのが江戸雛です。これは昭和になり、天皇陛下と皇后陛下のお写真が、天皇が左、皇后が右になったことにより、関東の方でこれに倣い、ひな人形が飾られるようになったからです。歴史的背景によるひな人形の違いも楽しみましょう。

メイン会場の「天段のお雛様」は圧巻のひとこと

写真:モノホシ ダン

メイン会場の「雛の里親館」ではピラミッド状の“天段のお雛様”が見る人を圧倒します。17段の特製雛段で、天井まで届こうかという約500体のひな人形の光景には、思わず目が釘付けになってしまうかも知れません。

写真:モノホシ ダン

さらに天段のお雛様の隣には、町の人々による手作りの「つるし雛」が。ひな祭りの歴史は、京都で生まれた「ひいな遊び」が江戸に広まって、庶民に定着したのが「ひな祭り」であり、江戸時代中期には、現在のようなひな壇飾りが飾られるようになりました。
しかし、当時の雛人形は高価なもので、庶民の手にはとても届きませんでした。そこで、雛壇代わりに、庶民の手作りで子供や孫の初節句を祝おうという親心から生まれたのがつるし雛です。
今では、桃(長寿)、猿っ子(魔除け)、三角(薬袋香袋)を基本として約50種類の細工があるといわれています。ちなみに、つるし雛の発祥の地は、江戸時代後期の伊豆の稲取温泉といわれています。

写真:モノホシ ダン

また高取町は、『竹取物語』発祥の地ともいわれています。それに因んでカットされた竹筒の中に収まる雛人形もよく見かけます。

趣向を凝らした「変わり雛」が楽しい

写真:モノホシ ダン

「町家の雛めぐり」の特徴は、既存のお雛様を展示するだけではなく、趣向を凝らした“変わり雛”も多いことです。写真の麻雀卓を囲む雛人形は、楽しそうな笑い声が聞こえてくるようです。

写真:モノホシ ダン

「じいちゃん・ばあちゃんの館」でも、色々な変わり雛を見ることができます。“奈良一閑張”のジャンボ雛は、竹かご等に和紙を幾重にも張り重ね、漆の代わりに柿渋の汁で何度も塗り固めて作られた作品です。
一閑張は、江戸時代の寛永年間(1630年頃)、中国・明の学者である飛来一閑(ひきいっかん)が、創始した漆工芸の技法です。

写真:モノホシ ダン

高取城の75分の1のスケールモデルを背景にした“大名行列”は壊れたり、汚れたりして段飾りができなくなったお雛様を、来場者に違う形で見てもらえるように大名行列として再現したものです。
よく見ると全員の羽織と道中笠に、高取藩植村家の家紋が入っていて見事な統一感に思わず唸らされるでしょう。

江戸時代の「享保雛」や「奈良一刀彫」の段飾りも

写真:モノホシ ダン

ほかの変わり雛としては、着せ替え人形の一種である“市松人形”の立雛が。普通の座り雛は、居座るに通じることから飾る期間は限られますが、立雛は一年中飾ってもよいとされる雛人形です。

写真:モノホシ ダン

西川美術さんでは、江戸時代の“享保雛”を見ることができます。8代将軍・徳川吉宗が活躍した江戸時代の享保年間に始まったもので、もともとは能面師が作ったとされる怜悧なお顔が特徴です。
景気の良さを反映してか、衣装はふんだんに金襴が使用され、女雛には豪華な天冠、男雛の冠にも金が施されています。

写真:モノホシ ダン

さらに店内には、“奈良一刀彫”の段飾りも。奈良一刀彫は、平安時代後期に春日大社の祭礼で飾られたものが起源で、大胆で力強いノミ跡が残る造形と、繊細で緻密な極彩色が施されているのが特徴です。
一般的な段飾りともに、変わり雛も楽しんでください。

壷阪寺で同時開催される「大雛曼荼羅」も見てみたい

写真:モノホシ ダン

また高取町「町家の雛めぐり」の会場から、徒歩で約40分、車で約7分のところに位置する「壷阪寺」でも、町家の雛めぐりにあわせて「大雛曼荼羅」が同時開催されます。
2024年は、約2500体のお雛様と本尊十一面千手観音様やさまざまな仏様とお祀りした大雛曼荼羅を公開します。

写真:モノホシ ダン

「大雛曼荼羅」の展示会場は、本堂と大講堂の2ヶ所です。大講堂(写真)では、大きな雛壇の前にアクリル板が置かれ、リフレクション雛人形の撮影を楽しむこともできます。

写真:モノホシ ダン

大雛曼荼羅では、各会場のお雛様のなかに、ちょっと変わったお雛様がいくつも隠れています。写真は、「ヒナ・ソラーレ」。いろいろ変わった飾り方をしたお雛様を探してください。
<壷阪寺「大雛曼荼羅」の基本情報>
住所:奈良県高市郡高取町壷坂3
電話番号:0744-52-2016
開催期間:2024年3月1日(金)〜4月18日(木)
開催時間:8:30〜17:00
入山料:大人600円(18歳以上)、小人100円(17歳以下)、幼児(5歳以下)無料
アクセス:高取町「町家の雛めぐり」会場から徒歩約40分
車利用の場合は、高取町「町家の雛めぐり」会場から約7分。有料駐車場利用

最終回を迎える「町家の雛めぐり」を満喫しよう!

いかがでしたか。なお、2007年(平成19年)から高取町の春の風物詩として多くの人々に親しまれてきた「町家の雛めぐり」ですが、2024年(令和6年)の第18回をもって開催終了となります。まだ見たことない方も、毎年訪れている方もぜひ最後の雛めぐりをお楽しみください。
2024年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
壷阪寺(外部リンク)
https://www.tsubosaka1300.or.jp/
江戸時代の風情が残る街並み!奈良・高取町「土佐街道」を歩く
https://www.travel.co.jp/guide/article/45766/

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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