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「あら、そうだった?」自分に都合が良すぎる記憶の上書きにウンザリ<母の認知症介護日記>

2024-03-28

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんから、やめるかどうか迷っていたダンスのレッスンを続けようと思っていると聞いたワフウフさん。早速先生に連絡をします。すると「前回、レッスンをやめるとハッキリおっしゃいました」と言われてしまい、ビックリ……。結局、事情を話してなんとかレッスンは継続できることになりましたが、思っている以上に時間の感覚が狂ってきているのかもしれません。

先日、部屋で使うテレビを買い直したあーちゃん。姉・なーにゃんはちゃんと設置ができたのかが気になり、何度も電話をするもつながらず……。やっとつながったと思ったら、なんと口もきかないと言っていたはずの父・たんたんと仲良くお出掛けをしていたと言われて絶句……。いつも夫の悪口を言っていて、何かあれば娘たちを巻き込んで大騒ぎするのに、一緒にお出掛けをしていたと思うと、なんだかモヤモヤしてしまうのでした。

なんだか虚しくなる…

#母の認知症介護日記 45

たまに聞くこのセリフ。否定する気はまったくありませんが……。

#母の認知症介護日記 45

その昔、一番最初のダンスの先生が、発表会であいさつをしただけのワフウフを気に入ったらしく……。

#母の認知症介護日記 45

あーちゃんはお見合いの仲人さんのごとく、ノリノリ。

※ミラニンくん:あーちゃんの孫

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当時、その思考回路が理解できませんでした……。

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この話が、すっかり自分に都合の良い話に書き換えられていて、さすがに見過ごせず。

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幸い、姉もこのときのことを覚えていて、一緒に全否定してくれましたが……。

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ひと言で終わり。なんだかモヤモヤします。

#母の認知症介護日記 45

そして迎えた次の通院。こんなことを言いだしましたが、もちろん来ています。

#母の認知症介護日記 45

さらにこの日は、お金を下ろすつもりだったらしく、こんなことを言い始めました。

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でも、お金は昨日下ろしたばかりです。それを伝えても……。

#母の認知症介護日記 45

と、すっかり昨日のことは忘れてしまい、ピンときていない様子。

#母の認知症介護日記 45

それなのに、たんたんがしてくれたささいなことは覚えているなんて……。

※たんたん:ワフウフさん姉妹の父。あーちゃんとは不仲

#母の認知症介護日記 45

病気とはわかっていても、虚しくなってしまいます。

あーちゃんはたまに、自分は精一杯の愛情を注いで私たち姉妹を育てたと言います。それを否定する気はありませんが、あーちゃんの中で過去が自分に都合良く美化されていると思うこともしばしば。

さすがに見過ごせないレベルになっているときは否定するけれど、「あら、そうだった?」のひと言で終わり。この記憶の上書きが「老人あるある」なのか認知症の症状なのかは、いまだにわからず……。

そして、上書きされる記憶もあれば、完全になくなる記憶もあり……。前日一緒に銀行でお金を下ろしたことは忘れているのに、あーちゃんのお金を狙っているかもしれない父・たんたんにお茶をおごってもらったことは覚えている……。仕方ないとはわかっていながらも、あーちゃんのためにやっていることをどんどん忘れられていくと、やっぱり虚しくなってしまいます。

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記憶が美化されてしまうのは、疑問を抱きながら聞き続けるのもラクではないですよね。そして、ワフウフさん姉妹が覚えていてほしいことは忘れ、そこまで重要ではないことはしっかりと覚えていて……。実際にあーちゃんを身近で見守っている家族からすると、気持ちの整理は難しそうですね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

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