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昭和の生活空間を超リアルに再現!ならまちのゲストハウス「るーのす」

2024-08-28

国内外からの観光客で賑わう近鉄奈良駅近く、世界遺産にも登録された興福寺の界隈を少し南へ下ると、門前町の古い町並みが今も残る「ならまち」に出ます。そんな風情あるならまちの片隅で営まれているのが、今回ご紹介するゲストハウス「るーのす」です。
約100年前から住み続けられてきた古い民家を利用した施設ですが、内部は1980年頃の部屋の様子がかなりリアルに再現された珍しい宿。デイユースも可能です。

コンセプトは「泊まって楽しむ昭和資料館」

写真:小々石 曲允子

ゲストハウス「るーのす」の開業は2020年。「泊まって楽しむ昭和資料館」をコンセプトに、1980年頃の店主さんの実家の部屋がリアルに再現された、他にはないユニークなゲストハウスです。
「るーのす 」という名前は、子供の頃に飼われていたブンチョウの名に由来します。

写真:小々石 曲允子

フロントを兼ねた1階のエントランス部分は、懐かしい駄菓子屋と日用品を扱う小さな商店を思わせる作りになっていて、ここから既に昭和レトロの世界が全開。元々は銭湯に置かれていたという下足箱や傘入れのほか、1970〜80年代のレコードや日用品、当時のお店を彩ったレトロな看板類などがたくさん展示されています。
なお、施設内の昭和アイテムは全て非売品ですが、エントランスにある駄菓子(現在製造販売されているもの)については、購入ができますよ。

映えないリアルさに感動!昭和の茶の間を再現した談話室

写真:小々石 曲允子

ここからは各部屋の様子をガイドしていきましょう。エントランスから靴を脱いで上がったすぐのところにある畳の間は、「談話室」として開放されている部屋で、宿泊客はこちらで飲食やお喋りをすることができます。
店主さんの実家の居間(茶の間)を再現したこちらの部屋には、家具や電化製品から、雑誌や玩具、壁に貼られたカレンダーやプリント、ハガキ差しの郵便物に至るまで、1980年頃に店主さんやご家族が実際に生活シーンで使用されていたモノが数多く置かれています。
当時、実際に家庭にあったものが置かれているだけにとどまらず、統一感のないインテリア、雑然とした部屋の様相などもあまりにリアルで、その再現度の高さに昭和世代の方なら唸るはず!

写真:小々石 曲允子

また、部屋に置かれている物は、基本、すべて自由に手に取って見ることができるのですが、実は中には時代資料としてかなり貴重な物も混じっています。破損しないよう丁寧に扱う必要がありますが、それでも、じかに手に取って見たり扱ったりできるというのは通常の博物館や資料館ではできない体験。
写真映えを狙った演出が施されていないので、昭和を知らない世代の方には、あらゆる点で本当の当時の生活感を知れる・味わえる稀な機会にもなるでしょう。
リモコンがまだなかった時代のテレビの操作方法、黒電話での電話のかけ方等々、わからない点や興味を持った点は店主さんに訊けば教えてくれますよ。数十年前の昭和の日常へ楽しくタイムスリップしてみましょう!なお、1階には談話室のほかに、洗面所やシャワー室もあります。

「150年後の国宝候補」に認定された学習机も!

写真:小々石 曲允子

談話室のほか、階段を上がった先の2階にも、昭和がそのまんまリアルに再現された面白いスペースがあります。それが、昭和の頃の子供用の学習デスクが置かれたスペースで、このデスクも店主さんが実際に使用していたものです。
椅子にかけられたランドセル、机の上や引き出しの中にある文房具や玩具、駄玩具、本や学習雑誌なども、一部を除いた多くが店主さんが子供の頃に使っていたもので、男の子らしい散らかり具合といい、1階の談話室に負けず劣らずのリアルな様相が見事に再現されています。

写真:小々石 曲允子

実はこの学習机周りの品々やその様子は、2022年に東京国立博物館から「150年後の国宝候補」として認定され、特別賞も受賞しました。子供のいる多くの家庭で見られたごく当たり前の景色が、昭和の時代を象徴する、また未来へ伝えたい生活文化として注目されています。
机の脇の本棚に入っている懐かしく希少な本、壁に貼られた人気アニメのポスターや観光地のペナント、当時の国鉄車両を中心にした鉄道グッズ、テレビ放送やラジオの歌番組を録音したカセットテープやラジカセなど、机の周囲にも見るべきものがかなりたくさんありますので、ぜひじっくりと楽しんでください。

写真:小々石 曲允子

なお、この学習机が置かれた2階は、 二段ベッドが複数置かれた宿泊室になっています。レトロな三面鏡や座敷机が置かれたやや広めの畳の間もあり、ゆっくりと寛ぐことができますよ。
部屋のテレビではテレビ放送を視聴することはできませんが、オプション(別料金)で持ち込みのVHSビデオを観ることは可能です。
ということで、ゲストハウス「るーのす」さんをご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?宿泊のみならず、デイユースやコスプレ撮影などでの利用もできますので、ご興味ある方は事前予約の上でご訪問を。
ならまちや奈良公園、有名寺社なども徒歩圏内で、奈良観光の拠点としてもオススメします。

ゲストハウス るーのすの基本情報

住所:奈良県奈良市築地之内町21-3
アクセス:近鉄奈良駅より徒歩約15〜20分、JR奈良駅より徒歩約20〜30分
※予約やお問い合わせは、関連MEMO記載の「るーのす」のホームページから行ってください
2024年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
ならまちのゲストハウス るーのす(外部リンク)
https://runos.jpn.org
ならまち情報サイト(外部リンク)
https://naramachiinfo.jp
ならまちお散歩マップ(外部リンク)
https://www.kintetsu.co.jp/nara/naramachi/

【トラベルjp・ナビゲーター】
小々石 曲允子

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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