ホーム 旅行&おでかけ > 北イタリア「ボルツァーノ」で楽しむクリスマス風景と観光スポット

北イタリア「ボルツァーノ」で楽しむクリスマス風景と観光スポット

2024-12-21

クリスマスマーケット発祥国のドイツでは華やかな屋台が並ぶ年末ですが、イタリアではちょっと感じが異なりシンプル。が、北イタリアのボルツァーノではかなり本格的にマーケットが楽しめます。
最近日本でも人気のドロミテという山岳地帯への起点になるボルツァーノでは、中心地広場で装飾美しい屋台が軒を並べ、町中の輝くイルミネーションに包まれたクリスマス風景に癒され、観光スポットとともに楽しめる年末風景です。

ボルツァーノの町って?

写真:Hiroko Oji

北イタリアのアルト・アディジェ地方の州都ボルツァーノは、オーストリアに近いロケーションで、チロル風の町並みが素敵な雰囲気に包まれた町。山岳地帯のドロミテ渓谷への入り口ともなり、夏にはハイカーたちでにぎわうコルティナ・ダンベッツォへはバスでアクセスできます。
ボルツァーノ町中からはドロミテの岩山も望め、大自然に囲まれた風情のある町並みが広がっています。

写真:Hiroko Oji

町の中心地は、駅から緑の公園を抜けたドゥオーモを囲むように広がる広場と隣接するヴァルター広場。この広場の一筋北側に入った所には中世の家々が通り沿いにずらりと並ぶポルティチ通りが通っています。雨でもぬれずに歩けるポルティコ(※)が続く通りで、年末にはツリーやイルミネーションで輝きを増します。
※建物の玄関に導く、柱列の連なるポーチ。柱で支えられるか壁で囲まれた歩道上に屋根がある構造の通路

写真:Hiroko Oji

また小さな通りや路地の両側にも壁画装飾の美しい建物や素敵な出窓がある風情のある建物が建ち並び、年末になると頭上に通りごとに少しずつ違ったデザインのイルミネーションも輝き華やぎます。

中心地に堂々と建つ大聖堂

写真:Hiroko Oji

中心地に堂々とそびえるのはゴシック様式の大聖堂。色タイルのモザイク模様が美しい屋根が目を奪います。最も古い教会の基礎部分は4世紀に遡るもので、聖ウィリギウスに捧げられました。
長さ38m、幅14mの長方形の建物で、列柱によって3身廊に分かれている大聖堂には、1519年に高さ65mの六角形の後期ゴシック様式の鐘楼が建てられました。

写真:Hiroko Oji

主祭壇はカルメル会修道士で建築家のジャコポ・アントニオ・ポッツォによって設計されたもので、ボルト天井のすっきりしたデザインや柱頭装飾のある柱なども素敵な聖堂内部です。

写真:Hiroko Oji

聖堂内では、年末のクリスマスを前にした時期にはプレゼーピオ(イエス・キリストの誕生シーンを模った模型)が展示されます。
<大聖堂の基本情報>
住所:Piazza della Parrochia,27,39100 Bolzano
電話番号:+39-0471-978676
開場時間:8:00〜18:00(土・日は〜19:00)

ヴァルター広場のクリスマスマーケット

写真:Hiroko Oji

ボルツァーノの中心地はヴァルター広場。石畳の広い空間で、中央にはこの広場の名前となっているヴァルター像が建っています。
ヴァルターはドイツの叙情詩の詩人。ボルツァーノはオーストリアというドイツ語圏に近いロケーションで、町の人々はイタリア語と同じようにドイツ語も話すほどなので、ドイツらしい部分もあちらこちらで見かけられます。
年末のアドベント期間といっても、発祥国のドイツなどのようにどの町でもクリスマスマーケットが開かれるわけではなく、町によってはイルミネーションのみというところも多いイタリア。ところがドイツ語圏に近いこのボルツァーノでは、比較的ドイツらしいクリスマスマーケットが開かれ、ヴァルター広場がその中心となっています。ヴァルター像の周りには、クリスマスならではの装飾で飾られた屋台が軒を並べています。

写真:Hiroko Oji

広場には屋台とともに、大きなクリスマスツリーとその足元にはほぼ実物大のプレゼーピオも飾られています。

写真:Hiroko Oji

広場の一角ではフォトスポットにもなるオブジェが。人が入れ代わり立ち代わり記念撮影で賑わいます。

エルベ広場でもクリスマスマーケット仕様に

写真:Hiroko Oji

普段ならば色鮮やかなお花や野菜・果物などが店頭に並ぶエルベ広場でも、年末にはクリスマス仕様の露店に様変わり。

写真:Hiroko Oji

店頭に並ぶ品物も、日頃よりちょっぴりおしゃれした雰囲気のものも見かけられます。

写真:Hiroko Oji

また、サンタさんやトナカイで溢れるお店も登場。店内に入ると夥しいほどたくさんの様々なサンタさんに出会えます。
赤い服装はもちろん、真っ白なものや、気球に乗ったりトナカイのそりに乗ったりするサンタさんに溢れていてクリスマスモード全開です。

アイスマンに出会える考古学博物館

写真:Hiroko Oji

ボルツァーノでぜひ見ておきたい観光スポットの一つが、考古学博物館。そう!あの約5000年前に生きていたというアイスマンのミイラに出会える博物館です。
考古学博物館には、旧石器時代から10世紀ごろまでのアルト・アディジェ州における発掘品を収集して展示しています。

写真:Hiroko Oji

中でも必見なのが凍結ミイラの「エッツィ」!1991年にシミラウム氷河から発見されたアイスマンと呼ばれるミイラです。
漁師の姿をしていたとみられる彼の背中には傷があり、刺青のようなものが足や腕にも残っている状態の本物のミイラが奥まった部屋に展示されていて、順番に一人ずつ台に上って見られるようになっています。もちろん撮影は禁止。ですが、発見された時の様子のビデオ(写真)やその後の研究内容は詳しく展示されています。

写真:Hiroko Oji

エッツィは、狩りをしていて途中で誤って仲間の弓矢を受けたとか、戦いの途中で死亡したとか言われており死に至った状況は限定されていませんが、様々な角度から死因の研究が行われてきました。その結果、左肩の矢による傷で約5300年前に約45歳で亡くなったことがわかってきたのです。死亡後はそのまま氷河に閉じ込められたおかげで、保存状態が極めて良かったのだといわれています。
この博物館の目玉はエッツィですが、彼から古代を知る展示は豊富で興味深いものですので、ぜひお立ち寄りください。
<考古学博物館の基本情報>
住所:Via Museo,43,39100 Bolzano
電話番号:+39-0471-320100
開館時間:10:00〜18:00

ボルツァーノの町

ボルツァーノはイタリア北東部に位置し、2009年に世界自然遺産に登録されたドロミテの西側にあり、南チロル地方の中心都市として人気のある町。町中のお店の看板から交通標識までイタリア語とドイツ語で表示され、美しい中世の町並みも魅力的な観光地です。ほかのイタリアの町よりはクリスマスマーケットも充実しており、年末に訪れるのも楽しいところです。
またここでご紹介したほかにも、歴史を伝えるロンコロ城や自然美に包まれたレノン高原なども楽しめるところが広がっています。近くに来られたら、ぜひ足を延ばしてクリスマス風景とともに町並みや周辺の自然ををたっぷり楽しんでくださいね。
2024年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
ボルツァーノ県立考古学博物館(外部リンク)
https://www.iceman.it/
大聖堂(外部リンク)
https://dompfarre.bz.it/
きのこ岩が群立する「ピラミデ・ディ・テッラ」北伊・ボルツァーノからレノン高原へ!
https://www.travel.co.jp/guide/article/18132/
アルプスの山に囲まれた古都・北イタリアのボルツァーノの魅力!
https://www.travel.co.jp/guide/article/18216/

【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji

関連記事

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

Facebook
P R
お悩み調査実施中! アンケートモニター登録はコチラ

eltha(エルザ by オリコンニュース)

ページトップへ