2025-01-07
香川県仲多度郡琴平町に鎮座する「金刀比羅宮(ことひらぐう)」は、こんぴらさんの愛称で知られ、毎年多くの参拝者が訪れています。こんぴらさんの特徴は、長い階段が続く参道にあり、道中にはお土産屋や飲食店をはじめ、金刀比羅宮の主要な建築物などを見ることができます。今回の記事では、御本宮までの参道の見どころを紹介していくので、ぜひ実際に足を運んでみてください。
金刀比羅宮の由緒については諸説あり、確実な創建年代は分かっていませんが、平安時代に大物主神(おおものぬしのかみ)を祀る琴平神社として信仰が始まったとされています。中世には神仏習合によって仏教の要素が混入し、社名も金毘羅大権現(こんぴらだいごんげん)と改称されました。その結果、海上交通や漁業関係者の信仰をはじめ、豊饒や技芸上達など多方面からの尊崇を集める神聖な場所となりました。
特に江戸時代中期以降に庶民へ信仰が広がり、金毘羅参りとして全国各地から多くの参拝者が訪れるようになりました。金毘羅参りは、伊勢神宮のお陰参りに次ぐ人気があったとされ、各地で金毘羅講という組合が組織され、選出された数名が講の代表として参拝するという方法が一般的でした。
金刀比羅宮の本宮は、象の頭に似ていることから象頭山とも呼ばれる標高524メートルの琴平山の中腹に位置します。そのため、参道には多くの階段があり、本宮に到達するには785段、さらに標高421メートルの奥社まで参拝しようとすると、1368段の階段を登らなければなりません。ただ、道中には多くの見どころがあり、こんぴらさんの大きな魅力となっています。
参拝の出発点となる表参道は、両側に老舗の土産物店や飲食店など多くの店が軒を連ねています。この表参道は金毘羅参りが盛んだった江戸時代から栄えており、当時の趣を感じさせる場所となっています。
表参道には、琴平名物として有名なお灸の形をした饅頭「灸まん」を販売するお店もあります。江戸時代に旅籠に泊まる旅人に提供していたお灸がモチーフとなっている饅頭で、黄味あんを使った控えめな甘さが特徴です。持ち帰りだけでなく店頭でも食べることができるので、参拝の疲れを癒こともできるお菓子となっています。
参道の階段を365段上った地点には重厚感のある大門があります。承応3年(1654年)頃に高松藩主の松平家が寄進し、厳密には大門の内部のみが金刀比羅宮の境内となります。
431段目にあるこの犬の銅像は、飼い主の代わりに金毘羅参りをした「こんぴら狗」をモチーフにしています。江戸時代、飼っていた犬の首に食費や賽銭を入れた袋を括りつけ、旅人に預けて金刀比羅宮まで連れて行ってもらうという風習がありました。江戸時代に金毘羅参りができる人は限られていたため、こんぴら狗に願いを託し、道中の人々もそれをサポートするという慣習があったようです。
石段を628段まで上ると、天保8年(1837年)に建てられた旭社があります。高さ約18メートルの建物で、全体に美しい彫刻が施されていることから、本宮と間違え旭社への参拝のみで帰ってしまったという江戸時代のエピソードがあるほどです。なお、旭社は本宮に立ち寄った後に参拝するというルートが、古くからの習わしになっています。
琴平山の中腹785段目にある本宮は、数回にわたる改築および再建の末、現在の社殿が明治11年(1878年)に完成しました。本宮では大物主神とともに保元の乱で讃岐国に配流された崇神天皇を祀っています。崇神天皇は金刀比羅宮を厚く信仰し、境内には参籠跡と伝わる旧跡が残されています。
本宮のすぐ近くに展望台があり、眼下には讃岐平野を一望することができます。おむすびのような形をした讃岐富士と呼ばれる飯野山をはじめ、天気が良ければ瀬戸内海や瀬戸大橋も見渡すことができる絶景ポイントです。
住所:香川県仲多度郡琴平町892-1
料金:参拝は無料
拝観時間:6:00〜18:00
アクセス:JR琴平駅より徒歩20分、琴電琴平駅より徒歩15分
2025年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください
■関連MEMO
金刀比羅宮公式サイト(外部リンク)
https://www.konpira.or.jp/index.htm?stageID=hp_home&language=JAPANESE
香川県観光協会公式サイト「うどん県旅ネット」金刀比羅宮ページ(外部リンク)
https://www.my-kagawa.jp/point/75/
【トラベルjp・ナビゲーター】
島塚 渓
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