2025-03-15
世界遺産の町ヴェネツィアはイタリアの一大観光地。大運河のカナルグランデが逆S字型に流れる本島の中心地サン・マルコ広場には、サン・マルコ寺院やドゥカーレ宮殿、鐘楼、時計塔などの人気観光スポットが集まり、常に観光客で賑わいます。
この本島からヴァポレットに乗って近くの離島訪問も楽しいもの。教会のある島だけでなく、ガラスやレース製品で有名なムラーノ島やブラーノ島などへの船旅を楽しんでみませんか?
ヴェネツィアの一番人気の広場「サン・マルコ広場」からサン・マルコ運河を挟んで対岸に見えるのが「サン・ジョルジョ・マッジョーレ島」。2番のヴァポレットに乗ること数分で到着してしまうほど近い島です。
「サン・ジョルジョ・マッジョーレ島」には、島と同じ名前の教会「サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会」があり、島のほとんどが教会の敷地となっています。
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会は、790年頃に最初の教会の建設が始まり、修道院として使用されていたのですが、1223年の地震により建物全体が倒壊。 地震後に修道士の手により教会が再建され、1565年にはパッラーディオの設計による大幅な改修が行われ、新しい教会の建設となりました。1575年には教会本体が完成。その後継続的に改修や内装が施され1610年に現在の姿となりました。
白を基調とした古典主義様式のファサードが美しく、遠くからも目立つ鐘楼は1791年に完成。現在はエレベーターが設置され、最上部から一望できるヴェネツィアの眺望はとても素晴らしいものです。
ルネサンス建築の基本となる内部も明るい白が基調。巨大な神殿風飾り柱や壁で構成され、身廊は側廊とともに十字架型となっています。
教会内部は数多くの芸術作品で飾られ、左右にある聖職者席には、ティントレット作『最後の晩餐』と『マナの天降』の壁いっぱいの大きな絵画が掲げられています。
<サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会の基本情報>
住所:Isola di San Giorgio Maggiore 2,30124 Venezia VE
電話番号:+39-375-632-3595
開場時間:9:00〜18:00
ヴェネツィア本島の北東約1.5kmにある、ヴェネツィアングラスで有名なムラーノ島。サン・マルコ広場東のサン・ザッカリアから4.1番のヴァポレットに乗ること約50分で到着します。
ムラーノ島は、15・6世紀のヴェネツィア貴族や金持ちたちが都会の喧騒から逃れて静かに過ごすための島でした。大小の運河で7つの島に分かれており、それぞれ情緒ある橋で繋がっているので、徒歩で島内を散策できます。
ムラーノ島にある教会の一つサン・ピエトロ・マルティーレ教会は、サント・ステファノ広場にあるクロックタワーの西側、運河を挟んで向かいに建っています。
1348年にドミニコ会の神父の修道院と同時に建てられ、洗礼者聖ヨハネに捧げられました。1474年に起こった火事で焼失してしまい、1511年にようやく元の姿に再建されたのが現在の教会です。内部には芸術作品が収蔵されていて一見の価値があります。
<サン・ピエトロ・マルティーレ教会の基本情報>
住所:Campiello Marco Michieli,5,30141 Venezia VE
電話番号:+39-041-739704
島内にはヴェネツィアングラスのショップがあちらこちらで軒を並べており、ウインドーショッピングも楽しくなります。
ムラーノ島にある「ガラス博物館」は、17世紀以前にヴェネツィアの貴族の邸宅として建てられたゴシック様式の建物に入り、14世紀〜20世紀にかけて制作されたムラーノ職人によるガラス作品を展示しています。
この島では、技法が外に漏れないように13世紀から職人やその家族たちを強制移住させて島内に閉じ込め、ガラス製品を作らせてきた歴史があります。その結果ヴェネツィアングラスは特別なものとなり、ヨーロッパの人々の憧れの品に!また東方貿易における貴重な輸出品となってきました。現在でもムラーノ島にはたくさんの工房が軒を並べていて、貴重な伝統技術が代々受け継がれています。
ヴェネツィアングラスは鉛を含まないソーダ石灰を使用するのが特徴。コバルトやマンガンなどの鉱物を混ぜると色合いが異なるガラスとなります。
また装飾性が高いことも特徴であり、吹きガラス(※)が基本となって、シャンデリアやライト・オブジェ・花瓶・食器・アクセサリーなどの工芸品が生まれます。さらに細かい模様のガラスを寄せ集めてモザイクに仕上げる工程も展示されていて、館内にはそれらのたくさんの工芸品がずらりと展示されています。
※空中で吹くことにより極薄に吹き上げる技法や、ガラスを細く引っ張って伸ばすことによって竜や花・鳥などをデザインした装飾を施す技法があり、高度なテクニックが必要となります。
作品の展示だけでなく、美しい装飾が広がる天井も見どころとなります。とくに大ホールのヴェネツィア出身画家のフレスコ画も素晴らしく、天井からぶら下がるシャンデリアはもちろんヴェネツィアングラス!建物そのものも見ごたえのある博物館です。
<ガラス博物館の基本情報>
住所:Fondamenta Marco Giustinian,8,30141 Venezia VE
電話番号:+39-041-739586
開館時間:10:00〜17:00
ムラーノ島よりさらに北に浮かぶ島が「ブラーノ島」。緑や黄色、淡いピンク色など色とりどりのペンキで塗られた家並みと、伝統工芸のヴェネツィアンレースの産地として有名です。
隣同士の家は違う色で塗る、色を変更するときは当局に連絡が必要、などといったルールが守られた上で、町並みが維持されています。
どこをとっても異なった色合いのカラフルさは魅力いっぱい!風情のある通りや路地、あちらこちらで運河に架かる橋の上からの写真撮影が楽しくなるばかりです。
ブラーノ島の特産は手編みのヴェネツィアンレース!漁村ならではで、魚網の修繕技法が元になったというレース編みはとても繊細で優美です。
漁業が生計となる家庭が多く、他にお金を稼ぐ手段として主婦たちを中心にレース編みが盛んになったと言われています。そのため、島のあちらこちらでレース製品のお店が軒を並べています。
この美しいレースの数々を集めたのが「レース博物館」です。もともとレース編みを教える学校だったのですが閉校後、伝統工芸の継承と保存を目的に博物館としてリニューアルされ、現在に至ります。
<レース博物館の基本情報>
住所:P.za Baldassarre Galuppi,187,30142 Venezia VE
電話番号:+39-041-730034
開館時間:10:00〜16:00
休館日:月曜日
ヴェネツィア本島には、魅力いっぱいの観光スポットが目白押し。でもちょっと雰囲気を変えて、ヴァポレットで近くの離島へお出かけするのもリフレッシュでき、さらにヴェネツィアの魅力を感じることができるのではないでしょうか。ここでご紹介した島の他にもリド島やトルチェッロ島も魅力があり、お時間が許せばぜひお出かけしていただきたいところです。
これらの離島めぐりには、乗り降り自由になるヴァポレットのお得なチケット利用をお薦めします。24時間券、48時間券、72時間券、7日間券と滞在日数に合わせて購入できます。
2025年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
■関連MEMO
ガラス博物館(外部リンク)
https://museovetro.visitmuve.it/
サン・ピエトロ・マルティーレ教会(外部リンク)
https://www.sandonatomurano.it/chiesa-di-san-pietro-martire
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会(外部リンク)
https://www.abbaziasangiorgio.it/
レース博物館(外部リンク)
https://museomerletto.visitmuve.it/
イタリアの世界遺産ヴェネツィア!カナルグランデ沿いの見どころ
https://www.travel.co.jp/guide/article/48818/
【トラベルjp・ナビゲーター】
Hiroko Oji
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