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天然ビロード緑のじゅうたん!奥草津「チャツボミゴケ公園」の苔モフワールドがハンパない

2021-06-10

近年高まる苔ブーム。盆栽、苔玉、苔テラリウム、苔庭、苔寺、苔ワールド!! 深い緑に包まれた物言わぬ静謐な空間は、日本人なら誰しもどこかにノスタルジーを感じ、時にジブリの世界観に重ねたりもして癒しの気分を味わうのではないでしょうか。
今回ご紹介する群馬県奥草津にあるチャツボミゴケ公園は、苔好きにはたまらない癒しの苔モフじゅうたん全開!草津ようこそ一度はおいでの絶景スポットです。

国の天然記念物に指定!チャツボミゴケ公園とは

写真:Mayumi Kawai

群馬県草津温泉から北へ約10km、奥草津方面の中之条町六合(くに)地区にチャツボミゴケ公園は存在します。
この地はかつて豊富な鉄鉱石の鉱床を埋蔵した群馬鉄山と呼ばれ、戦前戦後と国内生産量第2位を誇る露天掘り鉱山として栄えていました。その当時の名残を示す赤ベンガラ色の褐鉄鉱(かってっこう)の跡が、園内遊歩道脇から顔をのぞかせています。

写真:Mayumi Kawai

1966年(昭和41年)の閉山後も、鉱山所有者の日本鋼管工業(現JFEエンジニアリング)の保養所として親しまれていましたが、2011年(平成23年)に六合地区が「日本でもっとも美しい村連合」に加盟したことで、翌年に中之条町へ無償譲渡されています。
また、国内最大級のチャツボミゴケ群生地としてその環境や生態系が評価され、芳ケ平湿原を含む周辺の自然遺産とともに2015年(平成27年)5月、ラムサール条約に登録。加えて、2017年(平成29年)2月、国の天然記念物に指定されました。

天然ビロード緑のじゅうたん!チャツボミゴケのモフモフ感がハンパない

写真:Mayumi Kawai

PH2.8もの強酸性の鉱泉の中で生息するチャツボミゴケ。世界に存在する約18,000種の苔の中でもっとも耐酸性が強いきわめて稀な種といわれ、国内ではここ草津のほか熊本県阿蘇などに生息するといわれています。
そんなチャツボミゴケの国内最大級の一大群生地が「穴地獄」であり、まるで天然ビロードじゅうたんのような苔モフワールドが一面に広がる光景は圧巻。初夏にはレンゲツツジや新緑が、秋には紅葉、冬には雪景色と四季折々の表情を楽しませてくれます。

写真:Mayumi Kawai

穴地獄とは、草津白根山の噴火によって生まれたすり鉢状の巨大な穴で、硫酸酸性泉の鉱泉が湧き出すその穴に動物が落ちると蟻地獄のごとく抜け出せず死に至ることからつけられた名称です。
ちなみにこのチャツボミゴケ、実は気の遠くなるような年月をかけてやがて鉱物となる「バイオミネラリゼーション」の作用をもっていることが分かっています。そして今なお鉄鉱石を生成し続けているのです。
モフモフとした緑苔の中に褐色の姿がチラホラ見受けられるのは、まさにその瞬間なのかもしれないですね。

写真:Mayumi Kawai

穴地獄では温泉街にいるような硫黄の臭いが立ち込めています。整備された木道を進むと、硫黄の臭いがひときわ強い場所に鉱泉の源泉を見ることができます。その周辺には強酸性を物語る硫黄の白い沈殿物がべったり溜まっており、それを好むように苔が覆っています。
なかなかふしぎな光景ですね。

チャツボミゴケ公園への行き方と注意点

写真:Mayumi Kawai

チャツボミゴケ公園までの目印や案内板は草津温泉街を過ぎたあたりから、道沿いの要所に設置されています。国道292号から県道55号の山道に入ったあたりから道幅が狭くなり、大型車両は入れないほどです。また、ヘアピンカーブなどウネウネとカーブが続く場面もありますのでくれぐれも安全運転でいきましょう。

写真:Mayumi Kawai

駐車場は受付事務所にもっとも近い第一駐車場(50台前後)から第二・第三駐車場まで用意されています。
なお、2018年度(平成30年度)より園内移動ルールが改正され、受付からチャツボミゴケ公園間の一般車両の侵入が禁止となりました。ご注意ください。

写真:Mayumi Kawai

見学の際、まずは公園受付事務所にて一人600円の入園料を支払います。
受付時間は4月〜9月は9:00〜15:00、10・11月は9:00〜14:30までとなっています(季節や天候により変更の可能性あり、冬季休業)。終了時刻が意外と早いため、余裕を持って訪れましょう。
なお、チャツボミゴケ公園の穴地獄にはお手洗いはないので、ここで済ませていきましょう。

受付事務所からチャツボミゴケ公園までの移動について

写真:Mayumi Kawai

前述のとおり、2018年度(平成30年度)より園内移動のルールが改正され、専用の無料シャトルバスが5分間隔で運行されています。入口までの所要時間は2〜3分程度なので、とても便利ですね。

写真:Mayumi Kawai

もし時間と体力に余裕があって、ハイキング気分を味わいたいなら、片道1.3qほど(往路登り約20分、復路下り約15分)の山道を歩くことになります。
登山道は歩きやすく整備され、往路は上り坂が続きますが、復路はずっと下り坂です。オススメは、往路はバスで移動し、帰りは徒歩で森林浴をのんびり楽しむコースです。

写真:Mayumi Kawai

チャツボミゴケ公園入口付近にある温泉大滝。茶褐色の岩盤から流れ落ちる二段滝で、落差はおよそ12〜13m。公園遊歩道からも眺めることができ、初夏はレンゲツツジ、夏は新緑、秋は紅葉とのコントラストが実に絵になります。また、登山道の脇道から回り込んで下に降りられ、下から全体を見上げる温泉大滝もまた優美でオススメです。
チャツボミゴケ公園は例年4月下旬から11月末までの営業で、鑑賞できる期間が限られます。ぜひ濃緑の苔モフを取り囲む四季折々の自然美と森林浴を楽しんだあとは草津温泉で湯浴みといかがですか?

チャツボミゴケ公園の基本情報

住所:群馬県吾妻郡中之条町大字入山13-3
電話番号:0279-95-5111
アクセス:関越自動車道の場合、渋川伊香保IC下車、上信越自動車道の場合、碓氷軽井沢IC下車後、国道145号あるいは146号で長野原を目指し、新須川橋交差点右折し国道292号へ入り、チャツボミゴケ公園へ。道が狭いので大型車は注意
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
中条町観光協会(外部リンク)
https://nakanojo-kanko.jp/
チャツボミゴケ公園公式サイト(外部リンク)
http://chatsubomigoke.web.fc2.com/index.html

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Mayumi Kawai

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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