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日本一のSLの殿堂!「京都鉄道博物館」SLスチーム号に乗ろう

2023-12-18

日本最大規模の鉄道ミュージアム「京都鉄道博物館」で一番の特色は、蒸気機関車(SL)を毎日運行しているということです。ここでは8両の動態保存機があり、D51形200号機、C57形1号機の2両は営業本線に出られるように整備されています。その他、4両の動態保存機を使って、開館中にSLスチーム号が運転されています。SLスチーム号に乗って、童心にかえる汽車旅を楽しんでみませんか?

扇形車庫でSLが頭ひょっこり「頭出し展示」

写真:モノホシ ダン

SLスチーム号は、蒸気機関車に牽かれるトロッコ客車に乗って、約1km、往復10分の懐かしい汽車旅の体験が楽しめるというものです。担当する専用蒸気機関車は4両あり、どの機関車が担当するかは京都鉄道博物館のホームページで確認することができます。
なお、機関車の状態によって牽引機が変更になる場合があります。詳細な運転スケジュールについては、当日、京都鉄道博物館のホームページにてご確認ください。

写真:モノホシ ダン

京都鉄道博物館では、計20両のSLを保存しています。このうち扇形車庫に並ぶSLの「頭出し展示」を新年や、夏休み期間中などに行っています。「頭出し展示」とは、SLの先頭部を通常より5mほど前方に出す迫力ある展示方法です。
展示車両は、扇形車庫の8番線から20番線で保存・展示されている13両のSLで、新年では国旗の掲揚も行います。なお「頭出し展示」のスケジュールについては、関連MEMOの京都鉄道博物館のホームページでご確認ください。
<新春SL頭出し展示の基本情報>
開催日:2024年1月2日(火)〜1月8日(月・祝)
開催場所:扇形車庫8〜20番線

写真:モノホシ ダン

京都鉄道博物館では、フォトスタジオのスタッフによる記念撮影も行われています。手持ちのカメラでも1回に限り、シャッターを押してくれます。なお、記念写真は出来映えを見てから、購入することもできます。

SLスチーム号で活躍する機関車たち

写真:モノホシ ダン

SLスチーム号を、担当する4両の蒸気機関車のうち、いちばん最古参なのが、写真の8620形の11両目である8630号機です。製造年は、1914年(大正3年)。大正時代の標準形の旅客用蒸気機関車として672両が量産。「ハチロク」の愛称で親しまれ、日本全国はもとより、当時日本統治下にあった台湾などでも使用されました。
なお「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」では、物語と同じ大正時代に製造された機関車ということから、ファンの間で、無限列車のモデルとなった機関車として注目され、SLの前でファンが写真撮影を行う姿が数多く見られるようになりました。
ほかに同形の動態保存機としては、8620形の435両目である58654号機をJR九州が所有し「SL人吉」などに運用されていますが、老朽化などのため、2024年(令和6年)3月をもって運転を終了する予定です。

写真:モノホシ ダン

重労働であった機関助士(火夫)の仕事量を軽減するため、量産機としては日本で初めて自動給炭装置(メカニカルストーカー)を搭載したのが、写真のC61形。その2号機であるこの機関車は、1948年(昭和23年)の三菱重工業製。
C61形は、製造数はわすが33両でしたが、最高速度100kmを誇る大型の旅客用蒸気機関車として、東北や九州などで特急列車も牽引しました。

写真:モノホシ ダン

アニメ『銀河鉄道999』のモデルとなったのが、写真のC62形です。C62形は国鉄史上最大の旅客用蒸気機関車で、最大1620馬力の牽引力で、最高速度は100km。
その2号機である本機は、東海道・山陽本線の特急「つばめ」で活躍し、除煙板(デフレクター)にステンレス製のつばめマークが取り付けられたことから、鉄道ファンの間で「スワローエンゼル」の愛称で親しまれました。

SLスチーム号にはかつての「SL北びわこ号」の牽引機も

写真:モノホシ ダン

SLスチーム号の牽引機として最後にご紹介するのが、C56形160号機です(写真左)。2018年(平成30年)5月27日の「SL北びわこ号」の牽引を最後に営業本線から引退しました。
現在は、京都鉄道博物館でSLスチーム号として、来館者を乗せて新たな人生を活躍中です。

写真:モノホシ ダン

SLスチーム号のトロッコ客車は、2016年(平成28年)4月の京都鉄道博物館のオープンにあたりレール運搬用の貨車を改造して、新設計されたもの。
展望車の形式名を採用していて、オハテ321-1と往路用の簡易運転台付きのオハテフ310-1の2両(ともに定員約100名)。タイムスケジュールは、11時から16時まで(おおむね15分〜60分間隔で運転)です。

写真:モノホシ ダン

トロッコ客車は、蒸気機関車の走行音や煙を体感できるように、セミオープンタイプ。雨天時には、ビニールの雨よけが下ろされます。

SLスチーム号で懐かしい汽車旅を

発車の際には、汽笛を鳴らし、蒸気を盛んに噴出して、まさに蒸気機関車のスチームを浴びながら走るよう感じ。香ばしい煙も存分に体感できます。

写真:モノホシ ダン

SLスチーム号は、専用ホームを出発後、バック(推進運転という)でゆっくりと専用線を東に向かいます。その際に、JR山陰本線をアンダークロスします。タイミングが合えば、山陰本線を走行する列車とのツーショットが実現します。ぜひ、狙ってみましょう。

写真:モノホシ ダン

さらに走行中には、併走する山陰本線を行く列車が追い抜いてゆくことも。途中からは、進行方向の左手に梅小路公園の遊歩道が寄り添ってきて、散策する人たちと手を振ったりして心温まる光景も。
終点は、京都タワーの見える、約500m先の梅小路公園の東端です。列車はここで折り返し、今度は前向きに博物館へと戻ります。
なお、梅小路公園の専用線沿いの遊歩道は絶好の撮影スポットでもあります。博物館の出口で入場券を提示すると再入場可能ですので、降車後、遊歩道から次の便のSLスチーム号を撮影するのもおすすめです。

「転車台」での迫力ある方向転換も見逃せない

写真:モノホシ ダン

夕刻にSLスチーム号の運転が終わると、客車と切り離された機関車が、転車台に載せられて方向転換する光景を見ることができます。機関車は、転車台で約1回転半しますので、いろいろなアングルからの写真撮影を楽しめます。

写真:モノホシ ダン

転車台での方向転換を終えた機関車は、翌日の運転に備えて、石炭や水の補給のために引き込み線に移動します。動く転車台をきっちりと狙った番線に止めるのも作業員の腕の見せ所です。

写真:モノホシ ダン

引き込み線では、ショベルカーを使って、機関車の炭水車(テンダー)に石炭を積み込みます。このあとホースで水を補給すると再び転車台に載せられて方向転換をし、扇形車庫に入庫します。作業時間は約10分程度ですので、できれば作業終了まで観察しましょう。
このように京都鉄道博物館は、ほかの鉄道博物館では味わえない“生きたSL”を間近に見て、体験できる素晴らしい施設です。過去、現在、そして未来が交錯する豪華な“鉄道時代絵巻”を体感してみてください。

京都鉄道博物館の基本情報

住所:京都市下京区観喜町
電話番号:0570-080-462
入館料:一般1500円、大学生・高校生1300円、中学生・小学生500円、幼児(3歳以上)200円
SLスチーム号運転時間:11:00〜16:00(おおむね15分から60分間隔で運転)
SLスチーム号乗車料金:300円(一般・大学生・高校生)、100円(中学生・小学生・3歳以上の幼児)
休館日:毎週水曜日・年末年始(12月30日〜1月1日)
開館時間:10時〜17時30分(入館は17時まで)
アクセス:JR嵯峨野線「梅小路京都西駅」下車すぐ
車利用の場合は、名神高速道路 京都東ICまたは南ICから約15分
2023年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
鉄道ファン必見!「京都鉄道博物館」で鉄分をチャージせよ(外部リンク)
https://www.travel.co.jp/guide/article/30424/
滋賀県・湖北路を走って20年「SL北びわこ号」に乗ろう!
https://www.travel.co.jp/guide/article/25938/
京都鉄道博物館(外部リンク)
http://www.kyotorailwaymuseum.jp/
SLスチーム号(外部リンク)
http://www.kyotorailwaymuseum.jp/enjoying/experiencing/#sl

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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