2024-08-26
毎月17日は観音菩薩の縁日とされます。とりわけ、旧暦の8月17日は「十七夜」と呼ばれ、古来、各地でさまざまな法要がいとなまれてきました。奈良の世界遺産・東大寺二月堂で毎年9月17日にもよおされる「十七夜」もその一つ。しかも、この日にとりおこなわれる盆踊りは関西における最後の盆踊りとされているのです。今回は東大寺二月堂の「十七夜」とそれに付随する「十七夜盆踊り」をご紹介しましょう。
東大寺二月堂には、内陣に大小2体の十一面観音菩薩が本尊としてまつられています。それにちなみ、東大寺における観音信仰の中心地として、古くより多くの信奉者を集めています。そんな二月堂では、毎年9月17日に「十七夜」がいとなまれ、その功徳にあやかろうとたくさんの参詣者で賑わいます。
9月17日は、二月堂の堂内でたくさんの灯明がともされるとともに、その周辺でもさまざまな明かりがともされ、法要がいとなまれます。写真は法華堂(三月堂)側からの石段に並べられた灯明。この夜ばかりは二月堂が幻想的な明かりで彩られますよ。
こちらは北側の石段を撮影したもの。こちらもおびただしい数の明かりが参拝者の足元を照らしています。この時期ならではのことゆえ、希少価値は抜群。ぜひ、ご堪能ください。
二月堂の回廊から下を見下ろすと、広場に明かりがともり、多くの人で賑わっているのがご覧いただけるはず。こちらは十七夜の夜にだけ奉納される「十七夜盆踊り」。
「十七夜盆踊り」は関西の最後を飾る盆踊りとされています。その希少性を認識して、輪になって踊ってみましょう。
スピーカーから流れるのは、河内音頭や近州音頭。
組まれた櫓には歌い手さんがのぼり、河内音頭や近州音頭を唄っています。プロの歌い手さんだけに本格的ですよ。
輪の中心には竹笹が据えられ、その下には太鼓も据えられています。たくさんの人でにぎわうため、踊りの中心がどこかわからない方は、写真の竹笹を目印にしましょう。
ご覧のように、踊りの輪にはたくさんの人が集います。もちろん、踊り方を知らなくても大丈夫。見よう見真似で踊ってみましょう。
ハッピや浴衣を来た方もいらっしゃいます。各地の盆踊りに遠征に行かれている踊り手さんたちでしょう。
こういったセミプロ級の方々も輪になって踊っています。
「十七夜盆踊り」にはいつも参加されている常連さんたちもいらっしゃいます。さすがは常連さん!踊りも堂に入っています。
こんな小さな子も浴衣で参加しています。まさしく老若男女が集う、関西の踊りおさめですね。
会場では「十七夜」と「十七夜盆踊り」をさらに楽しむグッズも販売されています。こちらの受付ブースではうちわや手拭いなどのほか、食券も販売されており、食券と交換することで、奈良の特産物を食すこともできます。こちらもぜひ活用しましょう。
食券で買い求められる特産物のなかには、奈良の名物・三輪素麺もふくまれています。この機会に三輪素麺もいただきましょう。
東大寺二月堂の「十七夜」と「十七夜盆踊り」、いかがでしたか?過ぎゆく夏を惜しみながら、関西最後の盆踊りをご堪能ください。
2024年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
【トラベルjp・ナビゲーター】
乾口 達司
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