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スサノオの御霊が鎮まる神聖な地!島根県「熊野大社」に参拝する

2021.06.05

熊野というと和歌山の熊野三山を思い浮かべる方が多いかと思いますが、島根県松江市の熊野大社もまた非常に由緒ある神社です。実はあの出雲大社と並ぶもしくはそれ以上の歴史と社格を誇る出雲国一の宮として、地元では古から信仰を集めています。
神在国、出雲・松江地域に鎮座する並み居る古社の中でもおすすめしたい熊野大社。その由緒や見所をご案内します!

出雲大社より格上だった?!熊野大社の歴史と由緒

写真:小々石 曲允子

松江市郊外の山間、意宇川沿いに鎮座する出雲国一の宮・熊野大社。日本書紀には659年に斉明天皇の勅命で修造されたとありますが、正確な創建年は不詳。ただ、信仰の始まりは神代に遡り、意宇川源流にある熊野山(天狗山)の頂上に熊野大神の御霊が降りたという磐座があり、創祀の地とされています。

写真:小々石 曲允子

熊野大社では毎年秋に、鑽火殿(さんかでん)という神さびた萱葺き屋根の社殿で鑽火祭という行事が執り行われます。熊野大社は火の発祥の神社と云われており、それを象徴する祭事です。
鑽火祭では、出雲大社の宮司が火を起こすための燧臼(ひきりうす)と燧杵(ひきりぎね)を受け取りに訪れますが、この時、出雲大社が持参した神餅に熊野大社側がわざと文句をつけます。
「亀太夫神事」というユニークな神事ですが、このような儀式でのやりとりからも、往古には熊野大社の方が出雲大社より格上であったと推測されています。

写真:小々石 曲允子

出雲大社の祭祀を代々担う出雲国造家が、元はこの辺りが本拠地で熊野大神を奉斎していたとも云われており、そのような歴史からも古代出雲において最も重要な神社だった可能性が高いと言えます。
また、熊野信仰のルーツは和歌山ではなくこちらでははないかとする説もあります。

熊野大社は厳神スサノオノミコトが鎮まる「陽」の地

写真:小々石 曲允子

熊野大社の主祭神は「伊邪那伎日真名子 加夫呂伎熊野大神 櫛御気野命(いざなぎのひまなご かぶろぎくまののおおかみ くしみけぬのみこと)」。
長い御神名ですが、スサノオノミコトの別名とされ、熊野大神=スサノオノミコトとされています。
スサノオノミコトは神話ではイザナギとイザナミの御子で、天照大神の弟神。母のいる黄泉の国へ行きたいと泣き暴れて災いをもたらし、高天原を追放された経緯から、その強力な御神威と共に「荒ぶる神」として知られる神様です。
境内ではスサノオノミコトがお祀りされた御本殿が正面に、その両隣に母神・イザナミノミコトがお祀りされている伊邪那美神社と、妻神である櫛稲田姫がお祀りされた稲田神社が座しています。

写真:小々石 曲允子

参拝者が立ち入りできる境内はそう広くなく、厳かながらも不思議と郷里の氏神様にお参りした時のような安らぎと土着性が感じられます。最愛の二人の女神に囲まれ、荒ぶる神も穏やかな安息の時を過ごしておられるのでしょうか。
奈良時代の出雲国風土記には「出雲四大神」の中に熊野大神の名が挙げられていますが、島根は古代より際立ってスサノオ信仰が盛んな地域で、有名な八重垣神社、須佐神社、須我神社等ゆかりの神社が多く存在します。出雲大社でも、御本殿裏のスサノオ神がお祀りされた素鵞社が大事と言われますよね。
スサノオノミコトは、出雲に来られてからはヤマタノオロチ退治等英雄神的な伝説で知られます。災いを呼ぶ荒ぶる神をお祀りして鎮めるためか、善神としての側面を崇めたのか。何れにせよ、出雲・松江地域はいわば「スサノオの国」で、その代表とも言えるのが熊野大社なのです。

写真:小々石 曲允子

また、熊野大社は陽当たりの良さもあってか境内全体が明るく、隅に鎮座している摂末社までが明るい気に満ちています。火の発祥の神社という事もあるのでしょうか、熊野大社はどこにも陰の部分がない「陽」の気が大変強い地で、境内全域がパワースポットと言う風水師の方もおられますので、パワーを戴いて帰りましょう!
厄除け・殖産興業・招福縁結の御神徳でも信仰されていますが、スサノオノミコトは荒ぶる神であり「厳神」ですので、くれぐれもいい加減な気持ちでの参拝はされませんように。

熊野大社元宮の地「上の宮跡」へ

写真:小々石 曲允子

最後に、熊野大社から10分ほど歩いた所にある熊野大社の元宮の地「上の宮跡」についてもご案内しておきましょう。
最初に説明したように、熊野大神は原初は天狗山(熊野山)の頂上に祀られていました。山には今でも熊野大神(スサノオノミコト)の御霊が降りてきたという磐座があり、それを拝むための遥拝所があったのが現在の上の宮跡の背後にある御笠山の頂上付近でした。
中世に熊野大社は上の宮・下の宮に分かれ、現在の熊野大社がある場所は下の宮があった場所、現在の「上の宮跡地」がある場所が上の宮があった場所でした。
現在は跡地の碑や御神木が残り、そこから更に山道を登ると遥拝所があった場所に辿り着きます。急坂で足元が危ない場所もありますので、登られる際は十分にお気をつけ下さいね。

写真:小々石 曲允子

島根県の熊野大社、いかがでしたでしょうか。
さて、熊野大社で戴けるおすすめの授与品に「長寿箸」と「縁結びの櫛」があります。この箸と櫛は、スサノオノミコトが川を流れてきた箸を拾ったエピソード、また、櫛稲田姫の姿形を櫛に変えて髪に挿してヤマタノオロチと闘ったという話に因んだものです。写真はありませんが、櫛は丸櫛でデザインも可愛いですし、お守り代わりにもおすすめですよ。
出雲ゆかりの神様や出雲神話について調べてからお出かけになると、さらに良いかと思います。

熊野大社の基本情報

住所:島根県松江市八雲町熊野2451
アクセス:
(バス利用の場合)JR松江駅より一畑バスに乗車、「八雲町」下車。八雲町でコミュニティバスに乗り換え「熊野大社」下車
※松江駅からの所要時間は、乗り換え時間も含め約45〜55分
(車利用の場合)JR松江駅より国道432号線を約40分
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
熊野大社(外部リンク)
http://www.kumanotaisha.or.jp/

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小々石 曲允子

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