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散紅葉にお地蔵様もうっとり!京都・圓光寺は穴場の紅葉名所

2021-10-11

秋の美しさに、お地蔵さまもうっとり!京都の圓光寺(えんこうじ)は、散紅葉・敷き紅葉で知られる紅葉の穴場名所です。名庭園「十牛之庭(じゅうぎゅうのにわ)」は、美しすぎる“額縁庭園”として有名。紅葉の時期・見ごろは例年11月中旬〜12月上旬ごろ。しかし、散った後の紅葉も味わい深く、散紅葉とお地蔵さまは、撮影スポットとしておすすめ。紅葉が美しい見頃の時期は完全予約制で早朝から紅葉の特別拝観が行われます。

紅葉名所の穴場!京都の圓光寺

写真:沢木 慎太郎

圓光寺(円光寺)は、京都市左京区一乗寺にある臨済宗南禅寺派の寺院。“洛北”と呼ばれる京都の山里エリアに位置し、世界遺産の上賀茂・下鴨神社や、貴船・鞍馬、八瀬・大原三千院もこの地区に含まれています。
圓光寺の写真映えスポットは、枯山水の庭園「奔龍庭(ほんりゅうてい)」。山門(正門)を入ってすぐ真正面に見える庭園です。白砂で表現したうねりは雲海をイメージ。まるで飛行機の窓から眼下に望む雲海のように、勇ましくも繊細な白砂の世界が広がります。

写真:沢木 慎太郎

石組みで作られた白砂の渦は、天高く昇り、大空を自由に駆け抜ける龍を表しています。石柱は龍のまわりで光る稲妻を表現。雲海をかき分けて空高く昇っていく龍の姿が見えてくるようです。
日本庭園には通常、立ち入り禁止の境界線を示す「留め石」が置かれているのですが、「奔龍庭」には見あたりません。あえて未完成とした庭園は、見る者に想像の余地を与え、いつまでも長く見つめていたくなります。“日本の秋”が感じられ、心を休める空間が随所に見られるのも、圓光寺の魅力です。

写真:沢木 慎太郎

「奔龍庭」では美しい紅葉も見ることができ、春の枝垂れ桜もおすすめ。ところで、圓光寺の始まりは、徳川家康が開いた学校。僧侶だけでなく、多くの人々に開かれた自由な校風は多くの優れた僧侶や絵師、文人たちを輩出しました。
明治以降は尼寺の修行道場となり、世俗を捨てた女性たちの精神的な支柱となりました。圓光寺では現在、毎週日曜日の早朝に坐禅会(6時〜8時、前日の午後5時までの電話予約)も行われ、男女を問わず、初心者の方にも坐り方や呼吸法などを教えていただけます。

圓光寺は散紅葉・敷き紅葉の名所

写真:沢木 慎太郎

本堂の前にある池泉回遊式庭園「十牛之庭 (じゅうぎゅうのにわ)」 は、写真スポットとしておすすめ。洛北最古の池といわれる栖龍池(せいりゅうち)に沿って散策を楽しむことができ、秋には散紅葉・敷き紅葉が美しいスポットです。

写真:沢木 慎太郎

「十牛之庭 」なかでも、最もおすすめの写真映えスポットが可愛いお地蔵さま。とても小さなお地蔵さまですが、ほおづえをついたような姿で優しく微笑するお顔は恥ずかしげでもあり、秋の美しさにうっとりしているようにも見えます。

写真:京都フリー画像

美しく紅葉した葉は、ひたひたと近づく冬の足音とともに散っていきます。しかし、命を落とした後も味わい深く、“散紅葉・敷き紅葉”となって、京都の洛北を訪れる旅人の目を長く楽しませてもらえます。

圓光寺「十牛之庭」は写真スポット

写真:京都フリー画像

「十牛之庭」には10個の石が並べられ、その姿は牛のようにも見えます。「十牛之庭」は禅の悟りにいたる10段階を、10枚の絵と詩で表した中国の絵「十牛図」をテーマにしています。

写真:沢木 慎太郎

“本当の自分”を牛に見立て、悟りにいたる禅の修行を、“逃げ出した牛を連れ戻し、飼いならす”という姿に置きかえた絵が「十牛図」です。

写真:沢木 慎太郎

十牛図に描かれた牛は、人が生まれながらに持っている“仏の心”。探し求めていた悟りは、自分の中にあったという、中国の古い絵本です。

「十牛之庭」は額縁庭園で有名

写真:京都フリー画像

本堂から眺める「十牛之庭」も味わい深く、こちらも写真スポットとしておすすめ。その美しさは、まるで額縁に入った一枚の絵のよう。真っ赤な紅葉や散紅葉だけでなく、青紅葉も美しい場所です。
本堂には、茶室「待月庵」や襖絵などの見どころがあり、風景や人、自分自身との一期一会、一瞬一瞬の出会いを大切にする禅の精神性に触れることができます。

写真:沢木 慎太郎

本堂の玄関脇にある「水琴窟(すいきんくつ)」も見どころのひとつ。縁が広い盃型の手水鉢は珍しく、静寂の中に響く澄んだ音色を楽しむことができます。季節を彩る草花も美しい。

写真:沢木 慎太郎

奔龍庭の奥にある「瑞雲閣(ずいうんかく)」もおすすめスポット。本堂と比べて観光客が少ないので、混雑を避けてゆっくり紅葉を眺めましょう。こちらも額縁に見立てた「十牛之庭」を楽しむことができます。
※瑞雲閣は展示室。江戸時代に使われていた木活字(もっかつじ)など、圓光寺の貴重な宝物が保管されています。

圓光寺の紅葉特別拝観は予約制

写真:沢木 慎太郎

十牛之庭から奥まった場所にある「応挙竹林」。江戸時代の絵師、円山応挙(まるやま・おうきょ)が作品のモデルとした竹林を見ることができます。雨風に揺れ動く竹は、常に変わり続ける人の姿そのもの。在りし日の竹林の一瞬の姿を、『雨竹風竹図』として描き残しました。

写真:沢木 慎太郎

裏山の高台にある「東照宮」にもぜひ巡りましょう。圓光寺の開基(創立者)、徳川家康をお祀りしています。こちらも散紅葉・敷き紅葉が美しい穴場のスポット。

写真:沢木 慎太郎

裏山からは京都の街並みが広がります。北山や嵐山の山並み。夕日に染まる秋の風景も美しい。
圓光寺のご本尊は「千手観世音菩薩坐像」。優美で穏やかなお顔は、あらゆる手を尽くして生きるものすべてを救済する慈悲の象徴。自由に生きた文人たちに愛され、尼寺として数多くの女性を受け入れてきた圓光寺そのものの姿。桜や新緑、紅葉、散紅葉、雪景色と、一年を通して何度も訪ねたくなります。
※圓光寺の紅葉特別拝観は予約制(基本情報をご参照ください)。2021年現在、秋の夜間特別拝観(紅葉のライトアップ)は行われていません。
なお、京都でおすすめの紅葉スポットについては別途、記事にまとめていますので、ご興味のある方は関連MEMOに貼り付けたリンクからのぞいてみて下さい。

京都・圓光寺(円光寺)の基本情報

住所:京都府京都市左京区一乗寺小谷町13
電話番号:075-781-8025
拝観時間:9:00〜17:00
拝観料金:大人500円、中高校生400円、小学生300円
アクセス:市バス5系統「一乗寺下り松町」から徒歩約10分/叡山電鉄・叡山線「一乗寺」から徒歩15分
駐車場(無料):約30台(紅葉シーズンは駐車不可)
※紅葉シーズンの京都は混みあうので、バス・電車、レンタサイクル〈京阪電鉄 出町柳など〉の利用をおすすめします。
【2021年紅葉特別拝観】
期間:11月12日(金)〜12月5日(日)
拝観時間:8:00〜17:00
拝観料金:大人1000円、小中高500円
※完全予約制(電話075-781-8025、受付期間9:00〜17:00)
※圓光寺の公式ホームページをご参照ください。
2021年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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【トラベルjp・ナビゲーター】
沢木 慎太郎

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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