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大阪・貝塚市内を走る「水間鉄道」は鉄道&天文ファンにもおすすめ!

2021-11-30

大阪府貝塚市には、市内を南北に走る「水間鉄道」(貝塚駅〜水間観音駅)があります。“すいてつ”の愛称で親しまれる水間鉄道は、日本初のオールステンレス車両の導入で鉄道ファンに注目され、車両に掲出するオリジナルヘッドマーク事業は、問い合わせが殺到し、予約待ちになるほどの人気ぶりです。水間鉄道に乗って撮り鉄や沿線の観光名所をめぐる旅を楽しんでみませんか?

水間鉄道で大人気の「オリジナルヘッドマーク」とは

写真:モノホシ ダン

水間鉄道は、厄除け観音として知られる水間寺までを結ぶ参詣鉄道として1925年(大正14年)に営業を開始しました。路線の全長は5.5kmで、乗車時間は約15分です。
南海電鉄と接続する水間鉄道の始発駅、貝塚駅の改札口には、水間寺の寺紋の入った神前幕が掲げられ、参拝気分を盛り上げます。

写真:モノホシ ダン

水間鉄道の車両は、元東急の7000系車両で、日本初のオールステンレス車両。東急電鉄(東京)が、1962年(昭和37年)に導入を開始し、のちに車両更新のため地方に譲渡され、そのうち10両が水間鉄道にやってきました。
現在、通常運行されている車両は、ATS車上装置やドアチャイム、冷暖房機などの設置で改造され、1000系となっていますが、ステンレス車特有のピカピカボティは健在です。

写真:モノホシ ダン

ステンレス車両とともに、水間鉄道で人気なのが「オリジナルヘッドマーク」。2014年(平成26年)12月に開始後、テレビなどのメディアで紹介されたこともあって人気を呼び、全国から申し込みが殺到しました。
写真やイラストなどのデータから、直径50cmの円形ヘッドマークを製作、実際に走る車両に10日間装着し、終了後は指定先に郵送されてきます(着払い)。会社紹介や、子供の誕生日や結婚記念日などでの注文が多く、値段は1万円(税別)です。ほかにデザイン料として5000円〜が必要です。
出来上がったヘッドマークを装着した車両をバックに記念写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

水間鉄道のおすすめの撮影スポットは

写真:モノホシ ダン

水間鉄道のおすすめの撮影スポットとしては、近義の里(こぎのさと)駅から徒歩約5分のところにある国道26号線の高架橋。高架橋の歩道から、国道と交差する上下の電車を撮影することができます。
なお、水間鉄道は全線単線で、途中駅はすべて無人駅です。トイレは貝塚駅と水間観音駅にしかありませんので、乗車前に済ませておくようにしましょう。

写真:モノホシ ダン

続いての撮影スポットは、名越(なごせ)駅。ここは水間鉄道唯一の交換可能駅で、上下の電車がすれ違います。なお、水間鉄道の日中のダイヤは1時間に2〜3本なので、しばらく待てば次の電車に乗車することができます。

写真:モノホシ ダン

ラストにご紹介するのは、三ツ松駅から徒歩で約5分ほどのところにある森1号踏切付近。水間鉄道でもっとも有名な撮影地で、2両編成の電車をきれいに撮ることができます。なお、撮影に際しては鉄道用地や私有地などに無断で立ち入らないようにしましょう。

昼夜とも天体観測ができる「善兵衛ランド」

写真:モノホシ ダン

三ケ山口駅から徒歩で約10分のところにある「善兵衛ランド」は、1992年(平成4年)4月、貝塚の生んだ江戸時代の科学者で、多くの望遠鏡を作った岩橋善兵衛の業績を顕彰するために設立された生涯学習施設です。
直径6mのドーム式天体観測室には、口径60cmの反射望遠鏡などの観測機器があり、予約不要で無料で、昼夜を問わず天体観測ができます。
昼は太陽や金星などの明るい星、夜は恒星惑星星団などが観測できます。とくに太陽のプロミネンス(紅炎)には、太陽は核融合反応で燃えているという実感がわくことでしょう。

写真:モノホシ ダン

貝塚出身の岩橋善兵衛(1756〜1811)は、江戸時代に日本一優秀な望遠鏡を製作した科学者です。善兵衛は、眼鏡の玉(レンズ)磨きを家業として営むかたわら、蘭学を学び、1793年(寛政5年)に「窮天鏡」と呼ばれる望遠鏡を製作しました。
善兵衛は、望遠鏡以外にも星座の早見、月齢、潮汐の早見盤「平天儀」を完成させ、その理論書にあたる『平天儀図解』を著述しているほか、日時計や水時計など多くの天文、測量道具を製作しています。
その居住地である貝塚脇浜新町は、善兵衛の天体観測にかける情熱から“空町”と呼ばれたと伝わります。

写真:モノホシ ダン

岩橋製の望遠鏡は高性能で、江戸幕府の天文方に用いられたのをはじめ、大坂を中心とする諸大名からも注文を受けました。また、日本最初の実地測量による地図を作成した伊能忠敬も日本沿岸測量に使用しました。
展示されている善兵衛作の「一閑張望遠鏡」は、大阪府の有形文化財(歴史資料)に指定されています。善兵衛ランドでぜひ、天体観測と岩橋善兵衛の偉大な足跡に触れてみてください。
<善兵衛ランドの基本情報>
住所:大阪府貝塚市三ツ松216
電話番号:072-447-2020
入館料:無料
開館時間:日・月・火曜日 9:00〜17:00 木・金・土曜日 9:00〜21:45(いずれも閉館時間の30分前までに入館)
アクセス:南海本線貝塚駅で水間鉄道に乗り換え「三ケ山口駅」から徒歩約10分

「水間観音駅」は、水間鉄道の魅力を伝えるドラマの舞台にも

写真:モノホシ ダン

水間鉄道終点の水間観音駅は、多宝塔のような独特の外観で、いかにも水間寺の参拝の玄関口にふさわしい雰囲気。1926年(大正15年)に建設された、当時としては珍しい鉄筋コンクリート造りで、1999年(平成11年)には、国の登録有形文化財になりました。

写真:モノホシ ダン

なお水間観音駅の構内は、日本の伝統美を表現する趣向として、1000個以上の「苔玉」で彩られています。そのうち3個は、2メートル級の大苔玉で、フォトスポットとしてもおすすめです。

写真:モノホシ ダン

ほかに水間観音駅の構内では、水間鉄道ドラマ製作委員会による『アワー・ホーム』の撮影に使われた駅の待合室も必見です。クラウドファンディング(CF)で資金を募って製作されたドラマで、俳優の松平健さんらが出演した心温まる物語。2021年11月22日夜からユーチューブで、6夜連続で公開されました。
待合室では、撮影風景パネルや撮影に使用されたセットなどを見ることができます。ぜひ見学してみましょう。

厄除けや恋愛成就で知られる名刹「水間寺」

写真:モノホシ ダン

水間観音駅から南へ、徒歩で約10分のところにある水間寺は、奈良時代に聖武天皇の勅命を受けた行基上人が創建した天台宗の寺院です。本堂の近くには、明治以前に建てられたものとしては大阪府で最古の三重塔が建ち、重厚なただずまいを見せています。

写真:モノホシ ダン

ところで、水間観音駅から水間寺に至る旧参詣道は「水間厄除け街道」と呼ばれています。街道沿いでは、水間寺の開祖、行基上人を観音菩薩に導いた「十六童子伝説」になぞらえて作成された十六童子像がお出迎えをしてくれます。いくつ見つけられるか探しながら歩くのも楽しみのひとつです。

写真:モノホシ ダン

厄除けで知られる水間寺は毎年、正月に大勢の初詣客で賑わいます。とくに1月2日と3日に行なわれる「千本餅つき」は正月の恒例行事として有名です。そして、本堂から少し離れたところにある愛染堂は、縁結びの仏様、愛染明王を祀っています。
今より約700年前の、南北朝時代、豪農の娘が毎晩、祈願し続け、身分の高い天皇の勅使との恋を成就させたという伝説があり、恋人の聖地にも認定されています。カップルの方は、絵馬に恋愛成就などの願いを記してつるしてみてはいかがでしょうか。
なお、水間鉄道の旅には「鉄道1日フリー乗車券」(大人600円)の利用が便利です。貝塚駅〜水間観音駅は、片道300円(2021年12月現在)ですので往復するだけではトントンですが、プラス1回乗り降りするだけでお得になります。きっぷをいちいち購入する手間もいらずおすすめです。貝塚駅または水間観音駅の窓口で購入してください。
<水間寺の基本情報>
住所:大阪府貝塚市水間638番地
電話番号:072-446-1355
拝観料:境内無料
アクセス:水間鉄道「水間観音駅」より徒歩約10分

水間鉄道の基本情報

住所:大阪府貝塚市近木町2-2
電話番号:072-422-4567
アクセス:南海本線貝塚駅下車、徒歩約3分、水間鉄道貝塚駅利用
2021年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
水間鉄道株式会社(外部リンク)
http://www.suitetsu.com/
善兵衛ランド(外部リンク)
http://www.city.kaizuka.lg.jp/zenbe/
天台宗別格本山 龍谷山 水間寺(外部リンク)
http://www.mizumadera.or.jp/
大阪・泉州「水間寺」は“厄除けと恋愛成就”のパワースポット
https://www.travel.co.jp/guide/article/35926/
水間鉄道ドラマ制作委員会(外部リンク)
https://www.youtube.com/channel/UCb8eK7f7fheASGMTTgwn0xg

【トラベルjp・ナビゲーター】
モノホシ ダン

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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