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女子もぜひ!甲府の源泉宿「湯村ホテル」で“今的”湯治

2021-02-27

温泉の効用で心と体を癒す「湯治」-誰しもちょっと心惹かれる言葉だ。この湯治を気軽に楽しめてしまうのが、山梨県甲府市の「湯村ホテルB&B」。いわゆる湯治場のイメージとはほど遠い近代的なホテルでありながら、源泉かけ流し温泉に24時間入ることができる正真正銘の温泉宿である。低価格、好立地、快適性、そして豊富なお湯-そんな四拍子そろった宿だからこそ、ここはじっくり湯治滞在といってみたい。

湯村温泉のコスパ宿「湯村ホテルB&B」

写真:たぐち ひろみ

山梨県の温泉といえば、まず石和(いさわ)温泉を思い浮かべる人が多いが、実は甲府市内にも古くから温泉が湧いている。JR甲府駅からバスで15分という便利な場所にある湯村温泉がそれだ。およそ1200年前、かの弘法大師が開湯。太宰治、井伏鱒二などの文豪も好んで逗留したという由緒正しい温泉地である。
その湯村温泉の入口に位置する「湯村ホテルB&B」。名前の通り、近代的な外観のホテルだが、実は創業は1956年とかなり古い。もともと典型的な温泉旅館だったものが、いく度かのリニューアルを経て、1995年、源泉かけ流し温泉を提供するビジネスホテルに生まれ変わった。

写真:たぐち ひろみ

以来、出張客を主体とする宿に様変わりした「湯村ホテル」だが、手頃な価格と豊富な源泉は一般利用者にも大きな魅力のようで、現在では宿泊者の半数を観光客が占めるほどになっている。シングルルームが多いことから、おひとり様にも人気の高い宿だ。
料金は素泊まりが基本で、かなり割安な設定。しかも年間を通して同一料金という明朗さ。これに朝食や夕食を付けることも自由だし、自炊設備を利用して自分で食事を作るのもいい。長期滞在して気ままに湯治を楽しむには、まさに理想的といえる。

和の情緒に浸るなら和風ついん、価格で選ぶならシングルルーム。

写真:たぐち ひろみ

「湯村ホテル」では、全99室のうち80室までがシングルルーム。いわゆるビジネスホテルでよく見かけるシングルベッドが主体のコンパクトな洋室だ。
他方、写真は別館に7つだけある和風ついんるーむの1つ。10畳の和室を改装してツインベッド2台を並べた和のベッドルームは、その古めかしさ加減がなんとも郷愁を誘う。文豪もきっとこんな部屋で執筆したはず―気づけば、そんな想像をめぐらす自分がいる。

写真:たぐち ひろみ

窓際の広縁にはレトロな応接セット、ベッドサイドにアンティーク風スタンド、洗面所には葡萄模様の白い陶製ボウルと、昭和感がうまく演出された和風ついん。古い建物の不便さを差っ引いても、この風情はちょっと捨てがたい。
この宿には、他に洋風ツインルームが8室、ファミリールームが4室。うち、シングル、ツイン、和風ついんは1人でも宿泊が可能。湯治目的で長く安く滞在したいなら、一番割安なシングルルームがおすすめだ。

効能は22種類!自慢の自家源泉かけ流し

写真:たぐち ひろみ

「湯村ホテル」最大の魅力は、なんといっても源泉かけ流しの温泉だろう。先代が掘り当てたという自家源泉を24時間放出しっぱなし、しかも加水、加温、循環は一切しないという贅沢さ。泉質はpH8.58、弱アルカリ性のナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。冷え性、筋肉痛、気分の落ち込みなど、22種類もの効能がある「療養泉」、つまり治療に優れた効果を発揮する温泉だ。
本浴場「志摩の湯」(写真)には内湯と露天風呂があり、24時間いつでも利用が可能。露天風呂「しびれ湯」には弱い電流が施され、筋肉痛や肩こりに効く湯として人気がある。側にはサウナも併設されているので、併せて利用したい。

写真:たぐち ひろみ

代わって、こちらは別館1階にある「かくれ湯」。宿泊者専用の露天風呂で、より温泉宿らしい風情が魅力。「志摩の湯」よりぬるめの設定なので、静かにゆるりと温泉に浸かりたい人には特におすすめだ。さほど広くはないが、利用客が少ないため、多くの時間帯で貸切り状態を楽しむことができる。

写真:たぐち ひろみ

この宿でもう1つ見逃せないのが、本浴場入口にある飲泉所。温泉が飲める宿自体がとても珍しい中、「湯村ホテル」では24時間いつでも自家源泉が飲めるようになっている。入浴時の効能とはまた別で、胃炎・便秘など消化器系の病に特に効果があるというこの源泉。ストレスや飲みすぎなどで胃腸が疲れ気味のとき、特に効果がありそうだ。

1日の始まりは、ヘルシーな朝食ブッフェで。

写真:たぐち ひろみ

素泊まり料金を提供している「湯村ホテル」だが、本館1階の「レストランびーどろ」の朝食ブッフェはぜひ味わってみたい。わずか1200円という価格に見合わない充実度で、料理の数はなんと50種類以上。地元山梨県の食材を多く使用した野菜中心のヘルシーな朝食は、加えて味わいも高レベル。和食中心だが、パンやシリアルなど洋食メニューももちろん用意されている。

写真:たぐち ひろみ

なかでも特に食べてほしいのが、豆が”主張”する大粒納豆「八ヶ岳」、山梨ならではの「ワインらっきょう」、そして舌触りも円やかな「八ヶ岳野辺山のヨーグルト」。部屋にも用意されている「煎豆屋さん」のコーヒーも味わい深い。ブッフェに並ぶ惣菜は売店でも一部販売されているので、気に入ったらお土産にもできる。
朝を軽く済ませたい人は、ホテル向いのセブンイレブンで簡単なものを購入してもいい。

写真:たぐち ひろみ

夕食についても、レストランのテイクアウトメニュー(2000円)を頼むのもよし、コンビニで買い物をして手軽に済ませるのもよし。売店には甲州ワインが多種販売されているので、併せて部屋でじっくり味わってみるのも楽しそうだ。

”今的”湯治のすすめ

写真:たぐち ひろみ

湯治におあつらえ向きな「湯村ホテル」。湯治といえば、古い温泉場の宿でひっそり過ごすイメージが強いが、対してここでの湯治滞在ははるかに現代的。なにより施設が新しく機能的だ。特に長期滞在に欠かせない自炊設備がいい。
炊事場というよりキッチンと呼ぶにふさわしいスペースには、電磁調理器、電子レンジ、冷蔵庫、調理器具、シンクはもちろんのこと、あらゆる食器や基本的な調味料まで用意されている。充実した品ぞろえのセブンイレブンがホテルの前にあれば、スーパーマーケットも徒歩圏内、無料貸し出のレンタサイクルならものの5分だ。こうなると、本格的料理でなくても、何か自分でこしらえてみたくなる。

写真:たぐち ひろみ

ホテルのウェブサイトには、保養コース、ストレス解消コースなど、いくつかの湯治プログラムが紹介されているが、入浴、飲泉、休息、軽い運動などを体に負担のない範囲でくり返せば、それがもう湯治だ。入浴後の休息時間には、併設の図書室で気になる本を手に取ってみたり、無料のマッサージ機に身をゆだねてみたり。とにかく気ままに過ごすのが長期滞在の醍醐味だ。

写真:たぐち ひろみ

ホテルでは、いくつかのウォーキングコースも紹介している。短いもので1時間半、長いものなら4時間のコース。中でもぜひチャレンジしたいのは、ホテルの裏側にある小山「湯村山」へのハイキング。登頂して付近を散策しておよそ2時間。腹ごなしにはうってつけだ。山登りが面倒なら、湯村温泉の古い温泉街をひと回りするだけでもいいだろう。

安くて近い源泉宿「湯村ホテルB&B」

東京・新宿から甲府まで特急でわずか1.5時間、そこから路線バスで15分。湯村温泉入口で下車すれば、ホテルはもう目と鼻の先にある。抜群のコスパ度は長期滞在したい人には大きな魅力。清潔さと安心感から、女性のひとり旅が多いというのも納得だ。会員になれば、さらに割引特典がもらえるという「湯村ホテル」。ぜひリピーターになって利用することをおすすめする。
2021年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
湯村ホテルB&B公式サイト
https://ssl.yumura-hotel.com

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たぐち ひろみ

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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