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大雪山紅葉めぐり1泊2日モデルコースで気軽に絶景堪能!

2023-07-31

北海道の大雪山は日本で一番早く神秘的な紅葉が楽しめる場所として有名ですが、北国の高山地帯をめぐるため、本格的な登山コースだと思われがち。しかし登山家のような野心は抱かず「無理はしない」と割り切ってしまえば初心者でも問題なく楽しめます。
そこで今回は「大雪高原温泉沼めぐり」「銀泉台」「黒岳」という大雪山紅葉の人気スポット3カ所を「無理せず、ゆるーく」めぐる1泊2日のモデルコースをご紹介しましょう。

大雪山紅葉めぐりは層雲峡温泉をベースに

写真:風祭 哲哉

大雪山は北海道の中央部に広がる山岳地帯の総称で、そのアクセスのベースとなるのは大雪山連峰の北東側、層雲峡温泉と西側の旭岳温泉の2か所。今回はそのうち層雲峡温泉からアクセスできる「大雪高原温泉沼めぐり」「銀泉台」「黒岳」の3カ所をご案内します。

写真:風祭 哲哉

ベースとなる層雲峡温泉は北海道を代表する温泉地。大型旅館やホテル、ロッジから民宿まで宿泊施設は豊富ですが、紅葉シーズンは週末を中心に非常に混みあいます。
大雪山の紅葉は8月下旬に山頂付近から色づき始め、10月中旬に層雲峡で見頃を終えるまで、1か月半をかけてゆっくりと山を下りてきますが、今回のモデルコースの見頃は9月中旬〜下旬。この時期は秋の3連休も続きますので、まずは宿泊の確保を優先しましょう。

写真:風祭 哲哉

層雲峡温泉には「大雪山国立公園 層雲峡ビジターセンター」があります。ここでは紅葉情報をはじめ、大雪山に関する最新の情報が手に入りますので、出発前に立ち寄ると便利ですよ。
<層雲峡ビジターセンターの基本情報>
住所:北海道上川郡上川町字層雲峡
電話:01658-9-4400

1日目午前〜午後:大雪高原温泉沼めぐりにチャレンジ

写真:風祭 哲哉

1日目、まずは大雪高原温泉沼めぐりへ向かいましょう。
大雪高原温泉は層雲峡から車で約1時間、標高1260mの高地にある一軒宿ですが、例年、紅葉シーズンのピーク期(9月中旬〜下旬)は一般車両通行止めとなり、シャトルバスが運行されます。シャトルバスは層雲峡から30分ほどの大雪湖畔に設けられたバス乗り場、大雪レイクサイトから出発しますので、詳細は関連メモをご参照ください。

写真:風祭 哲哉

大雪高原温泉から沼めぐり登山コースに入る前に必ず立ち寄るのが「ヒグマ情報センター」。ここから先はヒグマの生息地に入るため、安全レクチャーを受けないと先に進めません。
スタッフの話を聞いていると最初はあまりの目撃頻度にビビりますが、そのうちなんだかヒグマが人のいい友達のように思えてくるから不思議です。そもそも太古より彼らが棲んでいた聖域にお邪魔するのは私たちですから、礼儀を尽くしてルールを守るのはあたりまえ。それがしっかりできていれば怖くない、ということを学んだら、いざ出発となります。

写真:風祭 哲哉

さて、今回はゆるーい紅葉めぐりですので本格的な装備は不要ですが、最低限、以下の3つはご用意ください。
1)雨具と防寒具:山の天気は変わりやすく、9月といっても北海道の高地は時に厳しく冷え込みます。
2)クマ除けの鈴:前述のようにここは全行程ヒグマの生息地。クマ鈴がないと「森のくまさん」を大声で歌いながら歩く羽目になります。
3)歩きやすい防水の靴:「沼めぐり」の名前の通りぬかるんだ湿地帯を歩きます。大雪高原山荘では長靴のレンタルもあります。
ときどき「沼めぐり」と聞いて思わぬ軽装で来る方もいますが、ここも一応登山コースですので舐めてはいけません、ご注意ください。

大雪高原の沼めぐりは折り返し地点の選択がポイント

写真:風祭 哲哉

大雪高原温泉から深い森の中を歩いて約1時間、視界が開けると高原の湿地帯となり、ここから先が沼めぐり本番となります。
最初に現れるのは土俵沼、続いてバショウ沼、3つ目が滝見沼。どの沼を見てもほぼ絶景ですが、特に3番目の滝見沼(写真)は山肌の色鮮やかな紅葉が水面に映る人気の撮影スポットです。

写真:風祭 哲哉

大雪高原の沼めぐりは最奥部の空沼まで片道4キロで約3時間。以前は1周約6キロの周遊コースがありましたが、台風被害のため通行止めとなっており、現在は折り返しの単純往復のみとなります。
沼めぐりの登山道は下山時刻が15時までと決まっているため、どこで折り返して戻るかがポイントです。朝早めに入山し、時間に余裕があれば奥までチャレンジしてもいいのですが、初心者であれば途中の緑沼での折り返しがおすすめ。緑沼は、登山道の途中で食事ができる3カ所のうちのひとつ。ここで休憩をして戻ると大雪高原温泉から往復3時間。「無理せず、ゆるーい」紅葉めぐりはこのくらいがちょうどいいかもしれません。

写真:風祭 哲哉

高原沼めぐりの登山道から戻ったあとは大雪高原山荘の日帰り入浴もおすすめ。ここは冬の間雪に閉ざされるため、年間120日ほどしか営業しない秘湯中の秘湯ですが、源泉かけ流しの白濁したお湯は登山の疲れをすっきりと流してくれるでしょう。
なお、ピーク期の大雪高原温泉沼めぐりは非常に混みあいます。登山道でのすれ違いが続き大変な場合もありますので、できれば平日に訪れたいですね。

2日目朝または午前:層雲峡からロープウェイで黒岳へ

写真:層雲峡観光協会

2日目、まずは大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイに乗って黒岳へ。紅葉シーズンは朝6時から営業していますので、早起きして朝食前に出かけてもいいでしょう。
このロープウェイは標高670メートルの層雲峡から標高1300メートルの黒岳5合目まで、標高差630メートルを約7分で結んでいます。9月末から10月頭にかけての最盛期はこのロープウェイからの紅葉だけで大満足ですよ。

写真:風祭 哲哉

ロープウェイ黒岳駅の屋上は展望台となっており、黒岳山頂をはじめ360度の眺望が楽しめます。「無理せずゆるーい」紅葉めぐりであれば、もうこれで下山しても十分ですが、この先、黒岳5合目から7合目まではリフトも運行しています。せっかくなので乗ってみましょう。

写真:風祭 哲哉

黒岳リフトの終点は標高1520mの黒岳7合目。ここから黒岳山頂までは本格的な登山道で1時間半かかりますので、無理はやめましょう。そのかわり「カムイの森のみち」というスニーカーでも行ける往復30分の散策路がありますので、こちらはちょっとおすすめです。

2日目午前〜午後:銀泉台の紅葉名所で無理せず引き返す

写真:風祭 哲哉

赤岳の麓に広がる銀泉台も大雪山の紅葉名所として人気の場所。
層雲峡から約1時間の場所にありますが、シーズン中は銀泉台も一般車両通行止めとなりますので、大雪高原温泉と同様、大雪レイクサイトからシャトルバス利用となります。
バスを降り、なだらかな林道を10分ほど進むと赤岳登山口に入り、急な坂道が続きますが、ここは少しだけ我慢してください。絶景はもうすぐですから。

写真:風祭 哲哉

赤岳登山道に入って10〜15分、話が違うぞ、全然ゆるーくないじゃないか!と思い始めた頃、突然登山道の眺望が開け、目の前に絶景が広がります。バスを降りてからここまで片道30分弱。

写真:風祭 哲哉

ここが銀泉台の紅葉ビュースポットとして一番有名な場所。単純に紅葉を愛でるだけであれば、ここで引き返しても何ら問題はありません。
もちろん登山コースは赤岳の山頂まで続きますので、体力に余裕があれば先へ進んでもいいでしょう。ただし軽装備の場合はバスを降りてから1時間の第一花園まで。そこから先はガレ場や雪渓の残る道となり登山装備がない場合、無理はやめましょう。

大雪山紅葉めぐりは「無理せず、ゆるーく」!

全国で最も面積の広い大雪山国立公園。その紅葉スポットも広い範囲に数多く点在しています。
そのため初心者が大雪山の紅葉めぐりを楽しむポイントは、無理して深追いはせず、美味しいところだけ選んでゆるーくめぐること。
ご覧いただいた通り、それでも「ほぼ絶景」が楽しめますからね。

■関連MEMO
層雲峡観光協会
http://www.sounkyo.net/
北海道上川町 紅葉期の車両通行規制
https://www.town.hokkaido-kamikawa.lg.jp/section/sangyoukeizai/i8u8uo0000000eco.html
環境省 大雪山国立公園
https://www.env.go.jp/park/daisetsu/
大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ
https://www.rinyu.co.jp/kurodake/

【トラベルjp・ナビゲーター】
風祭 哲哉

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提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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