■前回のあらすじ
コンビニの店員さんに連絡する勇気はなく、連絡先が書かれた紙は財布に忍ばせていました…。
そんな中、久しぶりに新しい服を買った時のこと。
何気なくその新しい服を着ていただけで、娘は私の珍しい姿に気づき、声をあげました。
「どこで買ったの?」
「かわいい!」
■私の新しい服に大人顔負けのコメントをくれる娘
普段から、景色や人の変化によく気づく、察しのいい娘。
さらには褒め上手で、生地の質感や柄にまで大人顔負けのコメントをしてくれます。
さすが、女の子…!
プチプラのちょっとしたお買い物でしたが、娘の喜びように、私も刺激を受けました。
「もっとおしゃれ、しないとな…」
鏡に映るのは、化粧も手抜きでたるみまくった、疲れた顔の私。
娘の言葉に、ハッとさせられる思いでした。
しかし、そのあと帰ってきた夫は、私の新しい服に気づかず、無反応。
■脳裏にふと彼の優しい笑顔が浮かんだ私は…!?
気付いてはいたのかもしれませんが、何も言わずに、いつものように子どもたちと遊び始めます。
子どもが前髪を切ったら、すぐ気づくのに…。
「私のことなんて、興味ないんだよな…」
そんな寂しさが、胸に刺さります。
「もし、彼だったら、気づいてくれるのかな…」脳裏にはふと、彼の優しい笑顔が浮かびました。
夫の反応に、虚しさと寂しさを感じる中、私はついに、あの紙に手を伸ばしてしまいます…。

次回に続く(全11話)毎日9時更新!
(たんこ)