先月、息子は3年間通った幼稚園を卒園した。
(卒園式前日にこの原稿を書いています)
ラスト1年となる年長時代こそだいぶスムーズに毎日登園していたものの、入園〜年中の2学期終わりくらいまでは毎朝げんなりするほどの登園拒否を発動していた息子。
幼稚園から帰ってくると疲れが大爆発で不機嫌。
運動会などのイベント開催前は慣れないムードで不機嫌。
毎日
「はぁ…」
と何度もため息をつきたくなり、堪忍袋の緒がぶちぶちと切れかけそうになったが、ある言葉で3年間なんとかつなぎ留めておけた。
それは…
3年前、幼稚園の入園式にて周りの誰よりも号泣していた息子。
セットした母の髪は引っ張られグチャグチャ、スーツも我が子の涙と鼻水でグチャグチャ…。
そんな息子の対応に途方に暮れる私に先生は言った。
なにかうまくいかないことや、つまづくことがあると、
「卒園式のときは全部いい思い出になってますよ! 大丈夫」と。
正直その時は、目の前の我が子をなんとかせねば…の一心だったため、
「思い出貯金がまた増えたっ!」なんてポジティブには考えることはできなかったが、卒園を明日に控えた今日、思うことは1つ。
思い出がてんこもり〜!!!!もう処理しきれなくて、卒園までの一週間はカウントダウンで情緒不安定だった。
そしてその思い出の中身たるやどうだろうか。
運動会やお遊戯会など楽しいことや成長したことである
「映え!」「イケ!」
な思い出はもちろんだが、
実は思い返して泣けてくることや心に残っていることって
日常の大変だったことや小さな葛藤、なかなかうまくいかなかったことだったりする。
それらは結果だけでなくて、悩みが解決するまでの過程や、先生と一緒に乗り越えたことも思い出に含まれているから余計に泣ける。
「全部思い出」幼稚園の3年間、この魔法の言葉に何度も助けられた。
先生、たくさんの思い出とたくさんの愛情、そして魔法の言葉をありがとうございました。
全部思い出。
育児はこの繰り返しだと思う。
そして自分の人生も。
きっと小学校でも、大変なことがたくさん待ち受けているだろう。
それも、全部思い出。
この言葉があればなんとか乗り越えられる気がしている。
(ユキミ)