■これまでのあらすじ
結婚して数年、なかなか気持ちがそろわなかった美咲と拓也だったが、互いの不安や本音を話し合い、妊活をスタートさせる。しかし1年後やっと妊娠したと思ったら、流産してしまうのだった。その後も一度、子どもを授かるが産むことができず、心も体も傷ついてしまった美咲は、ぬいぐるみを自分たちの赤ちゃんとしてお世話する日々。一方の拓也は、どうしたら美咲の心を癒やすことができるのか悩むのだった。そんな中、ついに拓也は美咲に向き合い、亡くなってしまった我が子「花ちゃん」をお空にいかせてあげてほしいと訴える。美咲は現実を受け止め、夢の中で花ちゃんに「また必ず会おうね」と約束して、別れるのだった。
■季節はめぐり…



■美咲の腕には…



花ちゃんがお空に帰っていったその後…。
桜が咲き、暑い夏が過ぎ、銀杏の葉が秋を彩り、雪が降って、また春がやってきて…。
季節がめぐり、三度目の春が来たとき…。
美咲と拓也の目線をたどると、美咲の腕に大事そうに抱きかかえられる赤ちゃんの姿が…!
今度こそ、本当に産まれてきてくれました!
それは、夫婦ふたりの愛情がにじみでるような光景でした…。
(ちなきち)