ひと口食べた瞬間、素材の風味がふわっと広がる
「ジェラート」。濃厚でありながら、後味はすっきり爽やかで、暑い季節にぴったりのデザートです。

そこで今回は、ジェラートを深掘り!
アイスと似ているようで、まったく異なる部分があるジェラートの魅力のほか、おうちで作れる本格的なジェラートレシピをご紹介します。
■ジェラートとは?
ジェラート(gelato)は、イタリア発祥の冷たいスイーツです。イタリア語で
「凍ったお菓子」を意味します。見た目はアイスクリームに似ていますが、なめらかで素材の味をしっかり感じられるのが特徴です。
またジェラートは、果物やナッツ、チョコレートといった材料をたっぷり使うため、甘さ控えめで食後のデザートにも最適。
・ジェラートの魅力は

ジェラートの一番の魅力は、
「素材そのものを味わっている感覚」でしょう。イチゴならイチゴ、ピスタチオならピスタチオ。それぞれの風味をダイレクトに堪能できます。
また、アイスよりも低脂肪で低カロリーで、スッと溶けるような口当たりを楽しめるのもうれしいですね。
■アイスと何が違う? ジェラートの特徴
ジェラートとアイスクリーム。どちらも冷たいスイーツですが、
似ているようでかなり違うんですよ。
以下がジェラートとアイスクリームの主な違いです。
【乳脂肪分が少ない】
アイスクリームは乳脂肪分が8%以上なのに対し、ジェラートは4〜8%程度。そのため、後味がさっぱり軽やかです。
【空気の含有量が少ない】
アイスは空気を多く含ませてふんわり仕上げますが、ジェラートは空気の含有量が少ないため、密度が濃く、なめらかな口当たりです。
【素材の風味を活かす】
ジェラートは、果物やナッツ、チョコレートなど、素材の風味がしっかり感じられます。
なお、最近では、仙台みそやフキノトウを使った、野菜ソムリエの方が手がけるオーガニック野菜ジェラート専門店も話題になっています。
■【素材を味わう】黒ゴマのジェラート練り黒ゴマで作るとっても濃厚なジェラートです。作り方は簡単! 凍らせた練り黒ゴマと生クリームを、フードプロセッサーにかけるだけ。とろけるよう舌ざわりのジェラートが味わえます。お店のような味に感動するはず。
黒ゴマジェラート
【材料】(2人分)練り黒ゴマ 10g
砂糖 20g
生クリーム 30ml
牛乳 100ml
【作り方】1、ボウルに練り黒ゴマを入れ、砂糖、生クリーム、牛乳を順に加えて混ぜ合わせる。

2、バットなどに(1)を薄く流し入れ、冷凍庫で冷やしかためる。かたまったら、フードプロセッサーでなめらかになるまでかくはんする。

3、柔らかいようなら冷凍庫でさらに冷やし、器に盛る。
■【素材を味わう】トマトのジェラートトマトとメイプルシロップだけで作れる、爽やか&ヘルシーなジェラートです。メイプルシロップの量を調節し、お好みの甘さに仕上げてください。暑い日にイチオシです。
トマトのジェラート
【材料】(2人分)トマト 1個
メープルシロップ 大さじ 1
ミントの葉 適量
【下準備】1、トマトはヘタをくり抜き、熱湯に入れる。皮が破れたらすぐに冷水に放ち、皮をむいてキッチンペーパーにのせて水気をきり、ラップをかけて冷凍庫で冷やし、凍らせる。
前日から冷やしておいてもOK。
【作り方】1、トマトが凍ったら、フードプロセッサーでなめらかになるまでかくはんする。

2、(1)にメープルシロップを加え、均一に混ざるよう、さらにかくはんし、器に盛り、ミントの葉を添える。
■【素材を味わう】トマトとバジルのジェラート風市販のバニラアイスで作るジェラート風のレシピです。仕上げに散らすバジルの香りがアクセント。サラダなどで食べることが多いトマトを使う、新感覚デザートです。
トマトとバジルのジェラート風
【材料】(1人分)トマト 1個
バジル(生) 1枚
ハチミツ 小さじ 1~2
バニラアイス(市販) 適量
【下準備】1、トマトはまるごと冷凍しておく。
【作り方】1、冷凍したトマトを常温に20分ほど置き、少し柔らかくなったら、ヘタを上にしておろし器ですりおろす。

2、(1)にバジルを小さく手でちぎって混ぜ合わせ、器に盛ってハチミツをかける。お好みでバニラアイスを添える。
【このレシピのポイント・コツ】トマトってフルーツ?!そんな声が聞こえるバジル風味のトマトアイスです。トマトのカリウムには、体内の余分な塩分の排泄を促す作用があり、身体のむくみを改善するといわれます。ぜひ、トマトが余ったら冷凍して、デザートとして使ってみるのもおすすめです。
ジェラートは、素材を活かした濃厚な味わいと、軽やかさが魅力。暑い日や自分へのちょっとしたご褒美にも、もってこい! ぜひ気になるジェラートを作ってみてくださいね。
(豊島早苗)