お肉や野菜などの具材がたっぷり食べられて、準備も簡単。鍋料理は、
忙しい毎日の強い味方です。
今回は数ある鍋料理の中から、「常夜鍋」をクローズアップ。
日本酒を入れただし汁で具材を煮る、シンプルながらも奥深い味わいが魅力の一品です。

常夜鍋の由来や歴史を紐解きながら、定番からアレンジまで、すぐに試したくなるレシピをご紹介します。ぜひ、ご家庭で作る際の参考にしてみてくださいね。
■常夜鍋の由来と歴史
常夜鍋とは、
豚肉とホウレン草や小松菜などの葉野菜を、日本酒を入れただし汁で煮る料理。ポン酢しょうゆをつけて食べるのが基本ですが、つけダレに薬味を添えたり、具材を変えたりと、多彩に楽しめます。
名称の「常夜」は、
「毎晩食べても飽きないほどおいしい」という意味が由来とされる説が多数存在。美食家・北大路魯山人氏が「宵夜鍋」として紹介したことが転じて「常夜鍋」になったという説や、昭和初期の文人間で流行したという説などが語られています。
■【ポン酢でさっぱりと】常夜鍋具材は豚肉とホウレン草だけのシンプルな常夜鍋ですが、こちらのレシピでは、水菜とエノキもプラス。味の決め手は手作りのポン酢。ユズ、スダチ、レモン、ミカンなどの柑橘汁をブレンドすることで、よりおいしく仕上がりますよ。
常夜鍋
【材料】(4人分)豚肉(薄切り) 400g
ホウレン草 2束
水菜 1/2~1袋
エノキ 1袋
<合わせだし>
だし汁 800ml
酒 200ml
塩 小さじ 1
ショウガ 1片
<ポン酢>
しょうゆ 大さじ 5
柑橘汁 50ml
<薬味>
ネギ(刻み) 適量
大根おろし 1カップ
一味唐辛子 小さじ 1/2
【下準備】1、豚肉は長い場合は半分に切り、取りやすいように並べる。

2、ホウレン草は根元を切り落としてきれいに水洗いし、長い場合は長さを半分に切る。
3、水菜は水洗いし、根元を切り落として長さ5〜6cmに切る。
4、エノキは石づきを切り落とし、食べやすい大きさに分ける。
5、<合わせだし>のショウガは皮をむいて薄切りにし、他の<合わせだし>の材料と合わせ、ひと煮立ちさせる(酒のアルコール分に火が入るかもしれませんので気をつけて下さい)。
6、<ポン酢>の材料を合わせる。柑橘汁は、ユズ、スダチ、レモン、ミカンなどブレンドすると味が単一にならずおいしいですよ!残ったら容器に入れ、冷蔵庫に入れておいたら手作りポン酢としていろいろ使えます。市販のポン酢しょうゆでもOKです。
7、<薬味>の大根おろしはザルに上げて軽く汁気をきり、一味唐辛子と混ぜ合わせる。
【作り方】1、<合わせだし>はショウガを取り出して、鍋の7〜8分位まではり、テーブルで温める。煮立ってきたら豚肉、ホウレン草、水菜、エノキを<合わせだし>の中を泳がせるようにシャブシャブと火を通す。

2、小鉢に取り、<ポン酢>とお好みの<薬味>を入れていただく。鍋のだしにポン酢を少量加え、つけダレにするのもおいしいです。
【このレシピのポイント・コツ】豚肉とホウレン草だけでいただくシンプルな鍋。毎日食べても飽きないという事から常夜鍋といわれています。 ここでは水菜とエノキを入れていますが、冷蔵庫にある野菜をいろいろ入れてもOKです。
■【多彩なアレンジ】常夜鍋レシピ4選常夜鍋

昆布だしの旨味と豚肉、野菜の組み合わせが魅力の常夜鍋。絹ごし豆腐を加えることで、ヘルシー&やさしい味わいに。寒い夜や疲れた日に食べれば、体の芯からポカポカと温まりますよ。
梅ポン酢ダレでいただく常夜鍋

一から手作りした、こだわりの梅ポン酢ダレでいただく常夜鍋です。鍋のだしに梅ポン酢ダレを少量加えて、つけダレとして楽しめるのもポイント。さっぱりとした爽やかな風味が食欲をそそります。
常夜鍋

豚肉・野菜・しらたき・シメジをたっぷり入れて、具沢山にしましょう。豚肉の旨味がだしに溶け込み、具材にしっかりとしみ渡ります。そのまま食べても美味ですが、お好みでポン酢をつけても◎です。〆にはうどんがよく合います。
ピリ辛漬けダレの常夜鍋

コチュジャン入りのピリ辛漬けダレで、いつもとはひと味違う韓国風の一品に。具材は豚肉・ホウレン草・ゴボウとシンプルながら、それぞれの旨味が引き立ち、つけダレとの相性も抜群です。タレに入れる薬味の量を調整して、お好みの味にしましょう。
■具材やつけダレでアレンジ無限大常夜鍋の具材は、
豚肉とホウレン草が一般的ですが、ほかの野菜や豆腐、キノコなどを入れてもおいしくいただけます。また、つけダレはポン酢に限らず、梅を加えて爽やかに、コチュジャンを入れてピリ辛になど、アレンジ無限大です。ぜひ自分好みの味わいを見つけてみてくださいね。
秋も深まり、めっきり肌寒くなったこの頃。常夜鍋で体の芯から温まりましょう!
(Lily-bono)