毎日寒い日が続いていますね。気温が低く、血行が悪くなりがちな季節、肩こりがひどかったり、体がだるかったり、日々の生活のなかで、ちょっとした体の不調を感じている人も多いのではないのでしょうか。
そんな症状の改善に、自宅で手軽にできるお灸を取り入れてみてはいかがですか。たちのぼるもぐさの香りと、じんわりと心地良い暖かさに、心も癒されますよ。
■お灸はなぜ効く? 私たちの身体を循環している血液や水分、元気や気力などのエネルギー。これらは、全身をめぐるホースのような役割をしている「経路」を通して運ばれており、これらがスムーズに流れている時、私たちの身体は健康で良好な状態を保っています。
しかし、日常のなかでさまざまな動作を繰り返すうち、ホースがねじれるように、水分や血液の流れは経路のあらゆる箇所で滞って、不調が生じます。このねじれの部分を解消すればまた良好な状態に戻ることができます。
このねじれの部分を効率よくほどくことができるポイントが「ツボ」。この「ツボ」をピンポイントで温めることで、体のねじれを改善していくのがお灸です。日々くりかえしお灸をすることで、ゆっくり確実に体質が改善していきます。
お灸は、頭痛や肩コリはもちろん、ストレスや不安などの精神的な症状や、月経不順やPMSなどの女性特有の症状、美髪や美肌対策にも効果を発揮してくれます。
■お灸をしてみよう! お灸はドラッグストアで手軽に購入できます。熱さや香りが選べたり、スタイルも豊富でたくさんの種類のお灸が開発されていますが、初心者には、もぐさと皮膚の間を隔てる台座つきの「台座灸」がオススメ。
<用意するもの>
・ライター
・お灸
・小皿などに入れた水(なくても可。終了後に完全に消火するために使う)
1. ツボを探す。(インターネットで「お灸 ツボ」で検索すると、ツボを紹介するサイトが多数出てくるので、その日の不調や目的にあわせたツボを見つけてみましょう。)
2. 台座灸のシールをはがす。(台座灸はツボに固定できるように、底の部分がシールになっています。)
3. お灸に火をつける。(着火すると煙が出て、もぐさの燃える良い香りがします。)
4. ツボに置く。(着火から3〜4分、煙が出なくなって来た頃からじんわり暖かさを感じます。読書やテレビをみながらのお灸はできるだけやめて、暖かさに意識を集中しましょう。効果があがります。)
5. 台座が冷めたら終了。(台座に熱が感じられなくなったら終了。お灸をはがして水をはった小皿で完全に消火します。)
※お灸は1日1回、1回につき2〜3か所にとどめましょう。
■女性にオススメのツボ三陰交…女性特有の症状に効き、「女性のツボ」ともいわれている。両足の内くるぶしの中心から指4本分上がったところにある痛みを感じる場所。冷え症/月経不順/月経痛/軽いうつ/PMS/不妊症/小顔・リフトアップなどに効果的。腰回りにだるさや痛みがある時にお灸すると効果を感じやすい。
1回のお灸にかかる時間はわずか5分程度。今日はどこにしようかなと、自分のその日の体調にあわせてツボを探すのも楽しい時間です。続けて行くと自分の身体の変化にも敏感になってきます。毎日の身体とココロのリセットに、5分のお灸タイムを取り入れてみては?
(金沢霞)