「冷蔵庫のもの、何でも握る」楽しみにしていたお惣菜がいつの間にか”おにぎり”に…孫が驚愕した”おばあめし”
2022-02-28 16:00 eltha
■孫のために祖母が作る「おばあめし」
大迫さんが祖母のごはんを食べるようになったのは、勤めていた会社を辞めて大学に入学する道を選んだことがきっかけだという。「学費や生活費を貯金だけでまかなうのは難しく、祖母が『ごはんくらいなら作ったる』と頼もしいことを言ってくれました。それで祖母の家の近くに住み、晩ご飯は祖母のところに食べに行くようになったんです」。
祖母は大迫さんが食べる昼ごはん用に、お弁当やおにぎりも持たせてくれるという。そのラインアップは実にユニークで、きゅうり・なすの浅漬けを目や口に見立て「顔おにぎり」を作ってくれたり、タコのウインナーがたっぷり入っている煮込み料理を作ってくれたり、祖母の感性によってこれまでにも面白い料理が多数生まれてきた。
「祖母の手料理は工夫を凝らされていて、以前と変わらない頼もしさを感じます。それでも、昔できていたことが、難しくなってきています。例えば数年前、近所に配るほど大量に手作りしていた恵方巻は、今はスーパーで買ってきています。出来合いの総菜や冷凍食品の出番が増えても、それはそれで祖母の作る『おばあめし』ということに違いはないと思っています」
■「なんてものを具材にしてしまうんや!」独創性際立つおにぎり
祖母の手料理を食べる代わりに「洗い物や掃除、生活用品の買い出しや日々の雑用など、高齢の祖母の手足となっています」という大迫さん。スーパーへ買い物に出かけた際、惣菜コーナーを物色していると『牛すじとこんにゃくの煮込み』が目に入り、あまりにも美味しそうだったので迷わず買って帰ったという。
夜ご飯の楽しみにしていたが、食卓を見回すとそれらしきおかずは並んでいなかった。見当たらないと思っていたら、煮込みがおにぎりに変身していて「なんてものを具材にしてしまうんや、おばあ!」と大迫さんは驚きを隠せなかったという。
投稿には「具材がしっかり自己主張している」「絶妙な力加減で握られているから、割れずに形を保っている」「これを食べれば寒さに負けず、頑張れそう」など様々な反響が集まった。
「祖母はこれまで本当にいろんなおにぎりを作ってくれました。その中でも特においしいと思うのは、鮭を使ったおにぎりです。鮭のほぐし身が大量にごはんに混ぜてあったり、切り身がそのまま貼り付けてあったり、どれも豪快な見た目で味もたまりません。結局定番の鮭おにぎりが最高かもしれません(笑)。これからどんな料理やおにぎりが出てきても、ひとつひとつをじっくり味わい楽しんで、『おばあめし』を伝えていきたいです」