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酒で豹変した友人、周囲を傷つける行動に耐えられず絶縁した話「自分を守るための選択、後悔はない」

2022-12-24 08:40 eltha

 社会人になっても、結婚しても、学生時代と変わらないテンションで集まれる友人は貴重な存在。SNSでエッセイ漫画を投稿するゆいなさん(@yuina.kajima)にも、学生時代から気の置けない仲間がいた。しかし、一緒に食事をしていたある時、友人の飲酒量が圧倒的に増えていることに気づいた。酩酊するほどの悪酔いした友人から暴行を受けるまでの事態となり、今後の付き合いを断つ決断をしたという。

飲酒量が増え、酔い方が荒っぽくなっていた友人

飲酒量が増え、酔い方が荒っぽくなっていた友人

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■長く続いた友人関係、”これくらいのこと”で簡単に終わる儚さ

 友人・うーちゃんとゆいなさんは、高校時代を共にした間柄。入学して友達ができるか不安だったゆいなさんに、積極的に話しかけてくれたという。同じクラスだった”4人組”で仲良くなり、付き合いは社会人になっても続く貴重な友人関係だった。元々うーちゃんが酒好きなことは知っていたが、会うたび飲酒量が増えていく彼女の姿を見て、ゆいなさんは不安を感じずにはいられなかった。

ーー今回の話を漫画にしたとき、どんなことを伝えたいと考えていましたか?

「最初は『他の人ならどういう選択をしたのだろう?』と第三者の意見が知りたくてこの話を描こうと思いました。もっと大変な経験をしてる人もいるのに、これくらいのことで縁を切るなんて大袈裟だと思われてしまうかと思っていたのですが、描き進めていくうちに”これくらいのこと”で終わってしまう人間関係の脆さや”これくらいのこと”でも我慢する必要はないんだということを伝えたいと思うようになりました。この漫画が同じように悩んでいる人へのひとつのきっかけになればいいなと思います」

ーー友人が「酔い方が荒っぽくなっていく」「パーティーのとき、ものすごい量のお酒を買っていた」など変化しているのに気づいたとき、どのような感情を抱きましたか?

「大学時代からお酒をたくさん飲むという話は聞いていたので、飲む量自体は、あの頃から変わってないな〜と楽観的に捉えていました。ただ、酔うと徐々に口調が荒くなったり、自身や私たち友人に対して否定的な発言が増えたりするようになって…。

 最初のうちは『なにかあったのかな?』と心配していましたが、それが会うたびに繰り返されると『また始まったな…』と友人を宥めることに少しうんざりするようになりました。友人たちとお泊り会をしたときも、大量のお酒が入った袋を手にした友人をみて、また今日もいつもみたいになるのかな…と不安になりました」

ーー連絡先を消去し「縁を切る」という選択をしたのは、重い決断だったかと思います。友人たちとの関係性を続けていくうえで、どのような考えがあったのでしょうか?

「私は我慢や無理をして自分を消費してまで、続けるような関係は必要ないと考えています。多くの思い出があっても、どれだけ長い時間を一緒に過ごしても、所詮は他人と思っているからです。

 これは自分自身に対しても同じで、もし友人が自分から離れていくという選択をしたのであれば、『仕方がない』と受け入れると思います。相手の人生の時間を他人である私がとやかく言う資格も権利もない。裏を返せば私の人生を他人に左右される必要はないという考えが根本にあるのかもしれません」

■「お互いを『個』として考える。相手にリスペクトを」

悩んだ末、友人の連絡先を削除

悩んだ末、友人の連絡先を削除

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 縁を切る決め手となったのは、友人たちとお泊り会を開いた時だった。元々お酒好きだった友人・うーちゃんは、ゆいなさんたちの静止を聞かず酩酊状態に。ブツブツと悪態をつきながら、ゆいなさんの頬を叩き、泣きわめいたり、暴れたり、笑い上戸となったりと情緒不安定に。なんとか落ち着くのを待って皆で眠りについたが、うーちゃんは深夜に再び酒を飲み始め、別の友人に馬乗りになって殴りかかる事態になっていた。翌日確認すると、酩酊時の記憶はまったく無かったという。

ーー漫画では別れ際に「うーちゃんを心配している人がいる」「生きることはやめないで」と思いを伝え、連絡先を削除する描写が。当時の選択は正しいものだったかと思いますか?

「もっと他の選択もあったかもしれませんが、自分をこれ以上消費させない選択としては正しかったと思っています。あんなことがあっても、友人から次の誘いがあれば、きっと今までと同じように遊びに行ったりご飯を食べたりしていたと思います。誘いを断るのが苦手…という自身の性格もありますが、あくまでも今回のことで嫌になったのは“お酒を飲んだときの友人”であり、友人自身ではないからです」

ーー完全に無理ではないけど、時間を共にすると心がすり減るような感覚で、割り切れない友人関係で悩んでいる人は多そうです。

「私の場合は、友人とのこれからを考えました。お酒抜きの友人と会ったとして、その時心から楽しめるのか? あの日の出来事を無かったことにできるのか? 今まで通り変わらず接することができるのか?…と答えの出ない悩みが溢れ出てきてしまいました。連絡先を消して友人との関係を強制的に絶ってしまえば、この悩みから解放されると思ったんです。自分を守るため、この選択に至りました。今もそこに後悔はありません」

ーーあらためて今、ご友人に対してどのようなことを思いますか?

「友人には平穏に、幸せに生きていてほしいです。伝えたいことは最後に伝えたつもりではいますが、もっと言うべき言葉があったのではないかとふと思い出す時もあります。もう、うーちゃんのその後を知る術もないですが、ただただ毎日を笑って過ごしていることを心から願っています」

ーー大人になっても友達関係を続けていくうえでどのような関係性や考え方が大事だと思いますか?

「お互いを『個』として考えることが大切だと思います。自分の当たり前が相手の当たり前ではないし、自分は許せることでも相手にとっては不愉快なことかもしれない。目の前にいるのは、自分とは違う人間だという当たり前のことを忘れないことが、より良い関係を作るのではないかなと思います。

 私自身、付き合いが長くなってくると、この人なら受け入れてくれるから、分かってくれるからとつい甘えてしまいがちになってしまうので、相手をリスペクトする気持ちは忘れないように気をつけたいと思っています」



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