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高速のパーキングエリアに捨て猫5匹…唯一生き残った小さすぎる子猫「捨てる人の『死んでほしくない』はずるい考え」

2023-10-31 08:00 eltha

 秋の行楽シーズンで、高速道路のパーキングエリアなどを利用することもあるだろう。多くの人々でにぎわう場所だが、よく「猫が捨てられる」場所でもあるとか。ここに捨てられた子猫「のばら」は、一体どうなってしまったのか? デカワンコたちとの奇跡の幸せ生活に至る経緯を、NPO法人『ねこけん』代表理事・溝上奈緒子氏に聞いた。

パーキングエリアに捨てられた小さすぎる子猫(写真:ねこけんブログより)

パーキングエリアに捨てられた小さすぎる子猫(写真:ねこけんブログより)

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■パーキングエリアのゴミ箱に捨てられた子猫の運命、生き残ったのは…

 「のばら」と名付けられた、サビ色の可愛らしい子猫。この猫は捨て猫で、なんとパーキングエリアのゴミ箱の脇に捨てられていたそうだ。見つけた人がツテをたどってあるボランティアに連絡をくれ、運よく「のばら」は助かった。

 捨てられていたのは、全部で5匹。3匹はすでに亡くなり、野生動物かなにかに食べられていたそうだ。生き残ったのは、茶トラの子猫とサビの「のばら」。保護された2匹はノミだらけで、体力も落ちて貧血状態。すでに歯が生えているにもかかわらず体重は100グラムしかなく、捨てられる前から放置されていたとも考えられる。そんな、弱々しい2匹は必死に処置されたものの、茶トラの子猫を救うことはできなかった。5匹のうち、たった1匹生き残ったのが「のばら」だった。

 「実は、高速道路のパーキングエリアやサービスエリアに猫が捨てられることはよくあるんです。のばらはゴミ箱の近くでしたが、トイレの中に遺棄されていることもあります。場所がら、捨てた人の“足がつかない”ということと、一方で“人目にはつく”ので、捨て猫が多いのだと思います」

 運転する人々が次々に立ち寄っては、去っていくパーキングエリア。遠方から来る人もいるだけに、誰が捨てたかがわかりにくい。でも、“人目に付く”から捨てやすいとは?

 「見つけてもらえる可能性が高いから、助けてくれる人がいることが多いから、なのだと思います。ずるい考えだとは思うのですが、捨てる人も、ある程度は『死んでほしくない』と思うのでしょう。私たちからするとたしかに、山の中に人知れず捨てられてしまうよりは…とは思いますが、それにしたって捨てることにかわりはありません。動物の遺棄は犯罪だと知ってほしいですね」

■強運の持ち主「のばら」、優しいデカワンコに見守られ里親も見つかる

 人間の身勝手により、パーキングエリアに置き去りにされた「のばら」。もしかすると、他の兄妹たちは小さな「のばら」をかばって、野生動物などから守ってくれたのかもしれない。ギリギリのところを生き延びた「のばら」の強運は、保護された後も続いた。

 パーキングエリアで見つけた人から「のばら」を預かってくれたのは、『ねこけん』ブログで「デカワンコママ」と呼ばれているミルクボランティア。なんでも、犬や猫を引き寄せる体質の人だそうで、朝起きたら大きな犬(デカワンコ)が家の前に繋がれていたり、見知らぬ人が道に落ちていた子猫を届けたり…ということがよくあるそう。

 処置を受けた「のばら」は、「デカワンコママ」宅ですっかり元気を取り戻した。仲間のデカワンコたちに守られながら安心して保護猫生活を送り、このほど里親も見つかったそうだ。

 「大きな犬と子猫が一緒にいて大丈夫?と心配されることもありますが、ワンコたちはすごく賢くて優しい。子猫が好きなデカワンコも、デカワンコが好きな子猫も多いんですよ。犬たちと暮らすと犬っぽい性格になる猫もいるので、のばらがどんな猫に成長していくか楽しみです」



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