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眼鏡の紫外線カットに寿命はある? 眼鏡店が注意喚起「20年以上前の知識がいまだ広まったまま」

2024-01-22 17:57 eltha

 眼鏡の紫外線(UV)カットレンズについて「寿命がある」「〇年程度で買い替えるのが理想」という文句を見かけることがありますが、「それはデマである」と発信した眼鏡店の投稿が話題になっています。投稿者の創業104年サカタメガネ4代目・よしひこさん(@sakata_yoshi)に話を聞きました。

眼鏡のUVレンズ、20年以上前の知識がいまだ広まったままに

眼鏡のUVレンズ、20年以上前の知識がいまだ広まったままに

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■衣料品や日傘のUVカットと情報が混同? 紫外線(UV)カットレンズ「経年劣化でカット率は変わらない」

 投稿には1.4万ものいいねが集まり「SNSで瞬時に情報が広がる反面、広く認知された古い情報はなかなか更新されていかないケースは多々ある」「衣料品や日傘の注意書きに『UVカット効果は経年で低下します』とあるし、1シーズンで買い替えがオススメという情報もあるから勘違いしちゃうのかも」などと反響が寄せられています。

 なぜ「紫外線(UV)カットレンズには寿命がある」というデマが流れるにいたったか。よしひこさんは、UVカットレンズの種類によるものであると話します。

「UVカットレンズには2種類あり、コーティングにUVカット機能を付けたものと、レンズの素材に紫外線吸収剤を練り込んだものがあります。このうちコーティングでUVカットをするレンズは、確かにコーティングが剥がれるとUVカット機能が失われてしまうのですが、実は20年ほど前からほぼ全てのレンズが練り込みになっておりますので、現在では使われることはほとんどありません。20年以上前の知識がいまだに広まったままになっているのかなと思います」

 日本医用光学機器工業会では、公式HPにて視力補正用眼鏡レンズの紫外線(UV)カット機能の耐久性についての見解をこのように示しています。

「昨今の紫外線に対する意識の高まりの中、一部報道において、サングラスのレンズの紫外線(UV)カット機能は、長続きせず3年〜5年程度で劣化するとの報道がなされています。しかしながら一般的な視力補正用眼鏡レンズでは、長くご使用いただいても、紫外線(UV)カット機能の著しい低下、もしくはなくなるようなことはありませんので、安心してご使用ください」

 また、福井県越前市にある眼鏡店「メガネのハートランド」が行った実験によると、実際に13年使用したレンズのUV透過率を調べた結果、ほぼ0%ということが分かっています。

実験の結果、透過率は、ほぼ0%ということが分かった(小数点以下四捨五入なので、あくまでも「ほぼ」0%)(画像提供:「メガネのハートランド」福井県越前市)

実験の結果、透過率は、ほぼ0%ということが分かった(小数点以下四捨五入なので、あくまでも「ほぼ」0%)(画像提供:「メガネのハートランド」福井県越前市)

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■雑貨のサングラスは要確認、測定してもらえる眼鏡店も

1.4万のいいねを集めた、よしひこさん(@sakata_yoshi)の投稿

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 UVカットレンズについて「本当に効果はあるの?」という疑問も見かけます。紫外線透過率やカット率など、どのように選べばよいのでしょうか。

「一般的な眼鏡店で購入したものであれば、UVカット機能はしっかり入っていると思いますが、雑貨のサングラスに関してはどう作られているかは分かりません。不安であれば、眼鏡店によっては紫外線透過率を測定する機械がある店もありますので、調べてもらうと良いかもしれません」とよしひこさん。

「紫外線とは光の波長の中で380nm(ナノメートル)までのことを指し、白内障などの眼の病気の原因と言われていますが、最近では380〜420nmまでの波長をHEV(High Energy Visible light:高エネルギー可視光線)と呼び、加齢黄斑変性などのリスクを高めると言われております。UVカットだけでなく、HEVカットまで含んだメガネやサングラスを選ぶと、より目への影響を減らすことができます」



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