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日本初公開も含む広島や戦争に関するドローイング作品や、ヘリングの滞在の足跡をたどる「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」2024年6月1日より開催

中村キース・ヘリング美術館

2024/04/23 18:17

中村キース・ヘリング美術館(山梨県・小淵沢)は、来年戦後80年を迎える今、キース・ヘリングの反戦・反核を訴える取り組みを辿り、作品に込められた「平和」と「自由」へのメッセージを、改めて現代の視点から紐解く展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」(期間:2024年6月1日[土]から2025年5月18日[日])を開催します。


1980年代のアメリカ美術を代表するアーティスト、キース・ヘリング(1958-1990)は、明るく軽快な作風で知られる一方、作品の根底には社会を鋭く洞察する眼差しがありました。ヘリングは、時にユーモラスに、時に辛辣に社会を描写し、平和や自由へのメッセージを送り続けました。

本展は、社会の動向に関心を抱くようになった経緯として、ヘリングの幼少期のエピソードの紹介からスタートします。故郷を離れニューヨークに移ったヘリングは、1980年代のアメリカを取り巻く社会情勢を背景に、反戦・反核運動に参画するようになります。それは徐々に、世界各地でのパブリックアート制作、医療・福祉団体との協働、子どもたちとのコラボレーションへと発展していきました。本展では、いくつかの事例を通してその変遷を辿ると同時に、当館コレクションのヘリング作品の中でも抽象的な作品を並置することで、社会的背景を踏まえた視点からヘリングの抽象表現を鑑賞することを提案します。

展覧会の見どころ1. キース・ヘリング財団の所蔵するドローイングを日本初公開


本展では、キース・ヘリング財団の所蔵する広島や戦争に関するドローイングを多数、日本初公開します。
縦1.8mに及ぶ《無題》(2024年6月1日〜12月1日の限定公開)には、ヘリングの「イコン」のひとつである翼の生えた人々が宙を舞い、巨大な骸骨が地上にいる人々を弄ぶ様子が描かれています。コミカルでありながら不気味な空気が漂う本作は、1984年に描かれたドローイングシリーズのうちの1点で、ロサンゼルスの美術館「ザ・ブロード」で昨年開催され話題となった大規模回顧展「Keith Haring: Art Is for Everybody」へも出品されました。この前年に初来日を果たしたヘリングによるカタカナの署名には、ヘリングと日本との繋がりも垣間見えます。
《軍備縮小のための図》と《広島コンサート・バーズ》は、いずれもポスターの原画として描かれたドローイングです。《軍備縮小のための図》は1988年にニューヨークで行われた第3回国連軍縮特別総会に合わせて開催された抗議活動のために、《広島コンサート・バーズ》は同年に広島で行われた被爆者養護老人ホーム建設のためのチャリティコンサート「HIROSHIMA ’88」のために描かれました。

2. 調査で明らかになった広島への想い、滞在の足跡を世界初公開


本展の副題は、ヘリングが広島平和記念資料館を訪れた際に日記に残した「誰が再び望むのだろうか?どこの誰に?(原文:Who could ever want this to happen again? To anyone?)」という言葉に着想を得ています。中村キース・ヘリング美術館では、本展の開催にあたり、これまで本格的な調査のなされていなかったヘリングと広島との繋がりに着目しました。関係者への聞き取りやキース・ヘリング財団のアーカイブ資料を通して明らかになった、広島滞在中に訪れた場所や人々との交流、そして没後の出来事に至るまでを、ヘリングの広島滞在中の写真やドローイングを交えながら紹介します。

3. ヘリングがニューヨークの1,000人の子どもたちと制作した約30mの作品を6mで再現《シティキッズ自由について語る》は、1986年にニューヨークの「自由の女神」完成100周年を記念して制作された作品です。「CityKids Speak on Liberty(シティ・キッズ自由について語る)」の標語のもと、ヘリングがニューヨークの1,000人の子どもたちとともに制作したこの垂れ幕は、27mを超える巨大なものでした。本展では約1/5サイズの6mの再制作品とともに、制作の様子を記録写真や映像でご紹介します。



4. 「ベルリンの壁」に描かれた100mに及ぶ壁画を本邦初公開の写真と映像で紹介


1986年、ヘリングはチェックポイント・チャーリーの家(現チェックポイント・チャーリー博物館)より壁画制作の依頼を受け、ベルリンを訪れました。両国の国旗の色にちなんで、壁の100mほどの範囲をまず黄色に塗り、その上に黒と赤の絵の具で連鎖する人々を描きました。
この壁画はすぐに他のアーティストらによって上書きされ、1989年11月9日に壁は崩壊しました。本展では、ヘリングの活動を記録し続けたフォトグラファー、ツェン・クウォン・チによる写真やキース・ヘリング財団所蔵の映像を通して、その制作風景や人々と交流するヘリングの姿をご紹介します。

開催概要



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