“夜泣き”で孤独なママ救う漫画に共感、「オンライン夜泣き小屋」に集うリアルな声
2019-09-25 eltha
自身の辛かった経験をもとに「オンライン夜泣き小屋」をスタート
【かねもとさん】産後から乳児期で何が1番つらかったかというと、長男・長女ともに夜泣きでした。漫画で描いた「夜泣き小屋」が私にとって初めてバズったものだったこともあり、夜泣きのことはずっと考えていました。
――「夜泣きに悩むお母さんが夜中に赤ちゃんを連れて、自由に行き来できる小屋」の漫画ですね。
【かねもとさん】夜中に1人で起きて、泣き続ける赤ん坊を抱き続けるしんどさは、これからも一生忘れられません。赤ちゃんを抱きながら耐える時間にできたのはスマホだけでしたが、夜中にはSNSも更新されず孤独感が強まっただけでした。
【かねもとさん】最初はチャットルームの検索機能で見つけてツイートしたところ、4000RTされてニーズの強さを実感しました。しかし、直後に検索が停止してしまったので、急遽自分で立ち上げることにしました。
――実際、チャット上ではどのようなやり取りがされていますか? 参加者の声もお聞かせください。
【かねもとさん】深夜帯は「寝てくれない」「また起きた」などの夜泣きについてのコメントが多いです。日中も盛んに育児相談やそれに対するリプライが行われています。
――夜間だけではなく、日中も活用されているんですね。
【かねもとさん】赤ちゃんについての話、一般的な育児の悩み、また配偶者や義実家に対する愚痴も多いです(笑)。大所帯にもかかわらず、共同管理者のお力もあり、大きなトラブルがないことにホッとしています。
SNSは孤育て中の話し相手 漫画が自分の自信に変わった
――育児漫画を描き始めたきっかけは?
【かねもとさん】長女が産まれた頃に本業のシナリオライターの仕事が減っていたので、流行っていた育児絵日記を書いてみようかなと思ったのがきっかけでした。昔絵を描いていたことを知った友達から「また描いてみなよ」と言われたのも大きいです。
――HPやTwitterで漫画を公開している理由を教えてください。
【かねもとさん】最初は時間があって描いていました。認めてもらえることが少ない失敗だらけの育児のなかで、漫画にもらえる反応や感想が自分の自信になっていることに気づきました。
――描き始めてから3年ほどたっていますが、現在でも同じ思いですか?
【かねもとさん】今は読んでくださる人も増えて、書き手として少しでも楽しんでもらえたらという気持ちで描いています。漫画も自分の気持ちを満たすためではなく、作品として届けたいと思うようになりました。
【かねもとさん】仕事に繋がったことです。漫画家を目指してあきらめた過去もあったのですが、それが母親になった今になって仕事にできていることに驚いています。また、たくさんの職種・立場のいろんな親御さんと知り合えたことは、とても貴重なことだと思います。
――育児漫画を描く楽しみと大変さは?
【かねもとさん】育児のことを描きたいのに、時間がなくてあまり描けないのが残念です。SNSにアップする楽しみは、即座に反応がいただけたり、時には思ってもみないほど拡散されて大きな反応がいただけることだと感じています。
心が軽くなったり楽しくなれるお話を描き続けたい
【かねもとさん】やはり、育児中、特に乳幼児のお母さんが感じるのは孤独です。子どもが産まれたとたんに1から人間関係を築かなければいけない辛さはよく耳にします。
――そこでSNS で仲間を探すお母さんは多いですね。
【かねもとさん】SNSでつながると、移住地を問わず語り合える反面、ご近所の方と知り合う確率は非常に低いです。
――地域で子育てするためのリアルなつながりも欲しいですよね。
【かねもとさん】SNSで顔を知らない相手と語り合う気軽さは合っても、身近に気兼ねなく話せる人と子ども同士を遊ばせたいと言うニーズもあります。そのギャップをどこかで埋めてもらえるようなものが生まれてほしいです。
――これからの活動予定や目標を教えてください。
【かねもとさん】今後も、なにか漫画を描き続けられたら、それを仕事にできたらとても嬉しいです。私をこういった仕事に繋げてもらえたのは、読んだ人の反応やシェアのおかげです。応援してくれた人たちの心が軽くなったり、楽しくなってもらえるようなお話を作り続けていくことが、恩返しに繋がるとおもっています。
INFORMATION
■Twitter @kanemotonomukuu
■LINEオープンチャット「オンライン夜泣き小屋」
■HP「いっぱいかあさん」