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酷暑だった夏の終わりこそ注意 季節の変わり目で生じる自律神経の対処法とは【監修者に聞く】

2023-09-25 eltha

 季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期。それが自律神経の乱れという形で姿を現すこともあります。自律神経は身体のさまざまな機能を制御しているので、その乱れは様々な症状を引き起こします。では、どう対処すればいいのでしょうか? 一般社団法人芙和せら心理研究所所長で公認心理師の芙和せら先生にお伺いしました。

季節の変わり目に自律神経が乱れる原因

 季節の変わり目に起こる自律神経の乱れの症状は、個々の体質や環境により異なりますが、以下のような症状が一般的です。

〇頭痛やめまい
〇睡眠障害
〇消化器系の問題(胃痛、食欲の不振など)
〇動悸、息切れ
〇肩こりや筋肉痛
〇気分の落ち込み、イライラ

 季節の変わり目に自律神経が乱れる主な原因は、気温や湿度などの気候変動によるストレスと身体の調整機能の不具合です。特に、暖かい季節から寒い季節へ、またはその逆の過渡期に、体調を崩しやすいとされています。

「厳しい暑さが続いた夏が終わり、秋の過ごしやすい時期に入るので体調がよくなりそうなものなのですが、この時期の自律神経は暑さに適応した状態にあります。体温を下げるために発汗や血管拡張などが起きやすいのです。そこで急に気温が下がっても、体温を上げる機能に切り替えが難しいのです。また、季節の変わり目は、気温が上下しながら下がっていくため、『体温を上げる?あれ、今日は下げる?』と自律神経が混乱してしまうのです」

自律神経を整える、4つの生活習慣

バランスの取れた食事
全体的に栄養バランスの良い食事を心掛けることで、身体はより良く機能します。しいたけ、にんじん、さつまいも、栗など、季節の野菜や果物を多く摂ることをお勧めします。

適度な運動
毎日の適度な運動は、自律神経を正常に保ち、免疫力を高めるのに役立ちます。ストレッチやヨガ、ウォーキングなどが特に有効です。

十分な睡眠
質の良い睡眠は自律神経を整えるために重要です。特に寝る前のカフェイン摂取を控えるなど、良質な睡眠を確保するためのルーチンを持つことが推奨されます。

リラクゼーション
ストレス管理は自律神経の調整に欠かせません。深呼吸や瞑想、緩やかな音楽を聴くなどの方法で、日々の生活にリラクゼーションの時間をもうけましょう。

「寝る1〜2時間前にぬるめのお風呂に入るのもおススメです。シャワーだけのときよりも血液循環がよくなり、身体を温める効果がありますし、リラックスのための副交感神経への切り替えがスムーズになります。他にはノンカフェインのハーブティ(カモミールティなど)もリラックス効果がありますので、眠る前にはいいでしょう。また、朝、目覚めた時にはカーテンをあけて日光を浴びることで、体内時計が整います。自律神経は私たちが季節に適応するために一生懸命に働いてくれているので、自分たちができることにはぜひ取り組んで季節の変わり目を乗り切っていきましょう」

 季節の変わり目による自律神経の乱れは身体と心にさまざまな影響を及ぼします。しかし、適切な対策と自己管理を通じて、これらの問題を軽減することができます。季節の移り変わりを見つめながら、自分自身の健康も大切にしていきましょう。
芙和せら

監修者 芙和せら

公認心理師(国家資格)であり芸術療法士として、オリジナルの生花を用いたアートセラピーやコミュニケーション心理学により、子ども、女性、高齢者の心身の健康をサポートしている。

花と心の学校/ハートステップ・カレッジ https://heart-c.co.jp/

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