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35歳から注意? 自分では気づかない…女性の“加齢臭”、セルフチェック法と消し方を専門医が解説

2023-11-11 eltha

 加齢臭というと男性のイメージが強いかもしれませんが、女性も加齢に伴って体臭が変化することがあります。女性の加齢臭は男性とは原因や特徴が異なり、自分では気づきにくい場合もあります。しかし、放置しておくと周囲に不快な印象を与えたり、自信を失ったりする可能性が潜んでいます。本記事では、女性の加齢臭について、その原因や特徴、セルフチェック方法、対策と改善法を徹底的に解説します。

女性の“加齢臭”は男性とは違う? ストレスやホルモンバランスも影響

 加齢臭とは、年齢を重ねるにつれて発生する特有の体臭のことです。加齢臭の主な原因物質は「ノネナール」と呼ばれる化合物で、皮脂に含まれるパルミトオレイン酸が皮膚の細菌や酸化することなどによって生成されます。ノネナールは油っぽく青臭いニオイを放ち、耳裏や首周り、背中、脇下、胸など、ほぼ全身から分泌されると考えられています。

 加齢臭は20代から30代前半までの人からはほとんど検出されないのに対し、30代後半になると増え始めます。そして40代以降になると、男女の性差に関わらず検出される頻度や量が増加する傾向があります。

 中でも、女性の加齢臭は男性とは原因や特徴が異なります。
女性ホルモンの減少
女性ホルモンは皮脂の量を抑える働きがありますが、閉経を迎えると急激に減少します。その結果、皮脂量が増えてノネナールが発生しやすくなります。女性ホルモンは若々しい香りを発生させる「ラクトン」という物質を生成する効果もあります。ラクトンは10代にピークを迎え20代後半までゆっくりと濃度が下がり、30代になると一気に減少します。ラクトンが減ることで、体臭が打ち消されずに目立つようになります。

生理周期や更年期
生理周期や更年期は女性ホルモンのバランスが乱れる時期です。その影響で、皮脂の分泌量やニオイの種類が変化することがあります。生理前になると加齢臭が強くなる場合があります。これは、生理前に女性ホルモンが低下し、男性ホルモンが相対的に高くなるためです。

食生活やストレス
脂っこい食事やアルコール、タバコなどは皮脂の分泌を増やしたり、ニオイの原因物質を生成したりします。また、ストレスは自律神経やホルモンバランスを乱すことで、皮脂の分泌量やニオイの種類に変化をもたらします。また、ストレスによって発汗量も増えることがあります。

自分だけ気づかず、周囲は気づいてる場合も…!? 加齢臭のセルフチェック方法

 女性の加齢臭は自分では気づきにくい場合もあります。しかし、周囲に不快感を与える可能性があるので、定期的にセルフチェックを行うことが大切です。以下に簡単なセルフチェック方法を紹介します。

脱いだ衣類をチェックする
一日身に付けた衣類には、体臭が染み込んでいます。特に首元や脇下などの部分を嗅いでみましょう。油っぽく青臭いニオイがする場合は加齢臭のサインです。

枕をチェックする
頭皮は人間の体の中でもっとも皮脂腺が多く汗腺も手足の次に多いため、加齢臭が発生しやすいです。枕カバーに頭皮から出た皮脂や汗が染み込んでいる可能性があります。枕カバーを嗅いでみて、油っぽく青臭いニオイがする場合は加齢臭のサインです。

頭皮を指でこすってチェックする
直接頭皮の臭いをチェックするのも有効な手段です。頭皮を指でこすってから指先を嗅いでみましょう。油っぽく青臭いニオイがする場合は加齢臭のサインです。

首や耳の後ろの臭いをチェックする
耳の後ろも皮脂腺の数が多く、加齢臭の主な発生箇所です。耳の後ろを指でこすってから指先を嗅いでみましょう。油っぽく青臭いニオイがする場合は加齢臭のサインです。

40代以降はマスト?“加齢臭”対策と改善法 「ノネナール臭」を打ち消す香りの選び方

 加齢臭の対策のためには、汗だけでなく、日頃から皮脂のケアを行なうことが大切です。毎日入浴して汚れや古い角質を落として、汚れや古い角質を落としましょう。特に、頭皮や耳の後ろなどの皮脂分泌量の多い部位は念入りに洗いましょう。また、服や枕カバーなどもこまめに洗濯しましょう。

 食生活や運動なども加齢臭に影響を与えます。脂っこい食事やアルコール、タバコなどは皮脂の分泌を増やしたり、ニオイの原因物質を生成したりします。野菜や果物などの抗酸化物質を多く含む食品を摂ることで、皮脂の酸化を防ぐことができます。また、適度な運動は血行を良くして代謝を高める効果があります。

 ストレスも加齢臭に影響を与えます。ストレスは自律神経やホルモンバランスを乱すことで、皮脂の分泌量やニオイの種類に変化をもたらします。また、ストレスによって発汗量も増えることがあります。ストレスを溜め込まないように、リラックスできる趣味や睡眠などを心がけましょう。

 化粧品や香水も、加齢臭対策に役立ちます。化粧品はノネナールに対して消臭効果のある成分を含むものを選ぶことが重要です。例えば、グレープフルーツやレモンなどの柑橘系の成分はノネナールのニオイを中和する効果があります。また、ビタミンA、CやE、ポリフェノールなどの抗酸化成分も皮脂の酸化を防ぐ効果があります。

 香水は自分の好みの香りを選ぶことが大切ですが、加齢臭と相性の良い香りもあります。例えば、ミントやローズマリーなどのハーブ系の香りは清涼感があり、加齢臭を打ち消す効果があります。また、バニラやムスクなどの甘い香りは女性らしさを演出し、加齢臭をカバーする効果があります。

 加齢臭は、年代や性別によって発生しやすさや強さが変わります。一般的には、男性よりも女性の方が皮脂分泌量が少なく、加齢臭が弱いと言われています。しかし、女性も更年期以降は女性ホルモンの減少や男性ホルモンの増加によって皮脂分泌量が増え、加齢臭が強くなります。定期的にセルフチェックをしながら、対策しましょう。
医療法人社団蓮桜会理事長/アルバアレルギークリニック院長・続木 康伸

監修者 医療法人社団蓮桜会理事長/アルバアレルギークリニック院長・続木 康伸

教養バラエティ番組『カズレーザーと学ぶ。』(日本テレビ系)出演、『保湿を変えれば、アトピーは治せる』(学研)著者。
http://alba-allergy-clinic.com/

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