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寒くて寝つきが悪い…“重い布団”1枚と“軽い布団”3枚ではどっちが良い? 「冬の熟睡法」を医師が解説

2023-12-12 eltha

 冬になると、布団の重さに悩む人も多いのではないでしょうか。重い布団は暖かくて安心感があるけれど、動きにくくて寝返りが打てない。軽い布団は快適に眠れるけれど、寒くて目が覚めてしまう。本記事では、それぞれのメリットとデメリットと併せて、正しい布団の選び方をきくち総合診療クリニックの菊池大和院長に聞いた。

重い布団、軽い布団それぞれのメリット・デメリットは?

 布団業界では、羽毛布団の“軽さ”が売り文句として定着している中、ニトリでは『重い毛布』が「極上の寝心地」だと、毎年売切れが続出している。それぞれの利点・欠点を挙げると、次の通りだ。

重い布団の利点
- 保温性が高い:重い布団は、空気の層が厚くなるので、熱が逃げにくくなります。そのため、寒い冬でも暖かく眠ることができます。
- 安心感がある:重い布団は、体にフィットして圧力をかけることで、安心感やリラックス効果を与えます。これは、母親の胎内にいたときの感覚に似ていると言われています。また、重い布団は、外部の刺激や音を遮断するので、集中力や睡眠の質を高めることができます。

重い布団の欠点
- 動きにくい:重い布団は、体に密着して重さを感じるので、寝返りや起き上がりがしにくくなります。そのため、筋肉や関節に負担がかかり、疲労や痛みを引き起こす可能性があります。また、寝返りが打てないと、同じ姿勢で眠ることになり、血行不良やむくみの原因になることもあります。
- 蒸れやすい:重い布団は、熱や湿気を逃がしにくいので、蒸れやすくなります。そのため、汗をかいたり、肌荒れやかぶれを起こしたりすることがあります。また、蒸れた布団は、ダニやカビの温床になりやすく、アレルギーや感染症のリスクを高めることもあります。

軽い布団の利点
- 動きやすい:軽い布団は、体にぴったりとはくっつかないので、寝返りや起き上がりがしやすくなります。そのため、筋肉や関節に負担がかからず、疲労や痛みを防ぐことができます。また、寝返りが打てると、姿勢を変えることで、血行を促進し、むくみを解消することができます。
- 通気性が高い:軽い布団は、熱や湿気を逃がしやすいので、蒸れにくくなります。そのため、汗をかいたり、肌荒れやかぶれを起こしたりすることが少なくなります。また、蒸れない布団は、ダニやカビの繁殖を抑え、アレルギーや感染症のリスクを低くすることができます。

軽い布団の欠点
- 保温性が低い:軽い布団は、空気の層が薄くなるので、熱が逃げやすくなります。そのため、寒い冬は冷えてしまい、眠りが浅くなることがあります。
- 不安感がある:軽い布団は、体にフィットしないので、圧力を感じにくくなります。そのため、不安感や緊張感を抱えやすくなり、睡眠の質を低下させることがあります。また、軽い布団は、外部の刺激や音に敏感になりやすく、集中力や睡眠の質を妨げることがあります。

布団は何枚が理想? 自分に合う布団の「素材選び」のポイント

 それぞれの利点・欠点を照らし合わせつつ、重い布団1枚で勝負する人もいれば、軽い布団を複数枚で寒さをしのぐ人もいるでしょう。一般的に、理想的な布団の枚数は【2枚】が最適だと言われています。なぜなら、1枚だと保温性が低く、3枚以上だと重くて動きにくくなるからです。2枚にすることで、保温性と通気性のバランスをとることができます。

 とはいえ、布団の素材や厚さによっても、重さや暖かさが変わってきます。そのため、自分の好みや体調に合わせて、布団の組み合わせを変えることが大切です。

 布団の素材は、大きく分けて天然素材と化学繊維の2種類があります。天然素材は、羽毛やウール、綿などが代表的です。天然素材は、保温性や吸湿性が高く、肌触りが良いのが特徴です。しかし、ダニやカビになりやすく、アレルギーの原因になることもあります。化学繊維は、ポリエステルやアクリルなどが代表的です。化学繊維は、軽くて丈夫で、ダニやカビになりにくいのが特徴です。しかし、保温性や吸湿性が低く、肌触りが悪いこともあります。
 布団の素材を選ぶときは、以下のことを考えてみましょう。

体温体温が高い人は、蒸れやすいので、通気性の高い化学繊維の布団がおすすめです。体温が低い人は、冷えやすいので、保温性の高い天然素材の布団がおすすめです。
アレルギーアレルギーがある人は、ダニやカビに反応する可能性があるので、化学繊維の布団がおすすめです。アレルギーがない人は、肌触りの良い天然素材の布団がおすすめです。
予算天然素材の布団は、化学繊維の布団よりも高価です。予算がある人は、天然素材の布団を選ぶことができますが、予算がない人は、化学繊維の布団を選ぶことになるかもしれません。

 自分に合う布団の重量、枚数、素材を選んで、寒い冬も熟睡を手に入れましょう。

きくち総合診療クリニック・菊池 大和院長のコメント
快適に睡眠をとるには、自分にあったふとん選びが必要です。冬は暖かく、夏は涼しく。布団の中の快眠温度は、約33度と言われています。布団と枕をうまく使って、質のいい睡眠を心がけましょう。

きくち総合診療クリニック・菊池 大和院長

監修者 きくち総合診療クリニック・菊池 大和院長

総合病院で外科手術や救急診療に携わっていたが、すでに手遅れの状態になっている患者が多いことに心を痛め、救急診療・総合診療を通じて、地域医療に最大限に貢献するかかりつけクリニック「きくち総合診療クリニック」を2017年に開院。「いつでも診る・なんでも診る」をコンセプトとし、土日祝診療や救急診療にも対応している。
https://kikuchi-geclinic.jp/

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