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可愛いかった“甘噛み”がいつしか“本気噛み”に…甘噛みを誘発させない正しい接し方とは?

2023-12-18 eltha

dog index miki,DMMオンラインサロン
 犬を迎えたとき、特に子犬に多く見られるのが「甘噛み」です。そのうち辞めるかも、可愛いから許しちゃおうと見逃していると、「本気噛み」との境目がつかずに事件に発展してしまう可能性も。「痛すぎて手足が血だらけになる」「家のものが破壊されボロボロになる」など、悩みの声も聞かれます。なぜ犬は甘噛みをするのか、どう対処するべきなのか、Dog indexのトレーナーMIKIさんに話を聞きました。

噛んでよい、悪いの基準は?「人にとって望ましくない行動はさせないこと」

 「甘噛み」は犬が子犬の頃に“社会性”を学ぶための自然な行動です。子犬は兄弟姉妹と遊ぶ際に「甘噛み」を使い、遊びの一環として互いに噛み合います。これにより、どれだけの力で噛むことが適切なのか判断する「噛み抑制」を身に着け、他の犬や人と交流する上でも重要なスキルとなります。愛情表現やコミュニケーションの手段としても使われ、犬は家族や他の犬に対して甘噛みをすることで、遊びを求めたり、愛情を示したりします。

 ただし「甘噛み」は時に強すぎる場合があり、人の手足を傷つけてしまうことも。特に小さなお子さんがいる家庭では注意が必要となります。甘噛みを行うことは、犬にとって必要な通過儀礼であることは分かっていても、許してOKな時、しつけとして注意したほうがいい時はどのように判断するべきなのでしょうか。

「成長の過程で甘噛みがない子犬はいません。口で確認をしていく行動は犬として当然ではあるのですが、何でも噛んでよいというものでもありません。人にとって望ましくない行動はさせないことが、この時期から大切です」とMIKIさん

◆噛んでよいもの
・犬用のおもちゃ

◆噛んではいけないもの
・人の手や足
・服、靴下 など 人にとって困るもの
・この先、被害があると考えられるものは×。

「その時は痛くないとしても、どんどん力が出てくれば痛みを感じるようになります。それまでは許していたのに、痛みを感じてからしかるのは、矛盾しているもの。また、穴の空いた靴下や、古くなったタオルなどをおもちゃにしがちですが、穴があいているか否か、新しいか否かは、犬にはわかりません。甘噛みにどうしてもダメダメ言いがちですが、発想の逆転で、『これなら噛んでもいいよ』と考え、噛んでいいものを渡してあげると気持ちも楽になります」

「遊んであげなきゃ…」という思い込みが、甘噛みを誘発させている

 子犬は噛むことが仕事のようなものですが、「痛くないから…」と許してしまうと、遊びながら歯をあてることを覚えてしまい、よりスイッチが入った時は、噛む力、感じる痛さも倍増します。また最初は痛みを感じても、皮膚感覚が慣れてくるため、少し歯が当たったくらいでは痛みを感じなくなってしまう方もいらっしゃり、「痛くないからといって、カプカプ噛んでくるのを楽しまないこと、喜ばないこと。犬がストレスや不安を感じている時、運動不足の時に甘噛みをすることもありますので、その背景を想像・理解し、犬の気持ちに寄り添いながら生活環境を整えていくことが大切」と話します。

【甘噛みを軽減するための接し方】
1. 噛まれたら「NO」や「ダメ」という!
「痛い」や「やめて」という言葉をかけがちですが、それらは人の感情を表す言葉であり、毎回言うことが違ってくるのでNG

2. 噛んで良いものと交換する!
「これ(人の手等)はダメだけど、これならいいよ」と行動の転換をする

3. 甘噛みが強い時に、ひっぱりごっこをしない!
ロープなどの遊びは、人が「痛くないだけ」で噛ませている行動は同じ。遊びたいから、パーカーやスウェットのひも、スカートの裾を噛んできます。「出して!(離して)」などの声掛けで、物を離せるような会話ができるようになってからであればひっぱりごっこもOK


「別室に移動するなども有効的です。無視をするという考えではなく、”あそびたいのに、あそべないんだ” ”あれ、どっか行っちゃった・・・”と諦める。または、我慢することにつながり、それが、セルフコントロールとなっていきます。

特に子犬の場合、『遊んであげなきゃ!』と思いがちですが、以外にも犬は上手に遊びます。一人遊びも立派な遊びなので放っておけばよいのですが、かわいさあまってそこに手を出すから噛まれてしまう。余計な手をかけるから、甘噛みされるなんてこともよくあります」

 甘噛みをされたとき、おやつで気を散らすのもNGだとMIKIさんは解説する。

「“甘噛み=おやつ”となるからです。おやつが欲しいから、チョイ噛みする。今まで、どのように接していたかが、すぐにわかるケースです。“甘噛み”という響きに惑わされますが、 甘くはなく痛いです。成長の過程に必ずあるので、私は『成長噛み』だと思っています。

本来、犬は噛む動物であることを頭の片隅にいれておきましょう。それを普段噛まないでいてくれる。噛むことがないような生活習慣(食事、運動、睡眠)を整えていくこと。甘噛みと呼んでよいのは、パピーまでです。本気噛みにならないよう、土台作りをするのがパピーの時期です。大事な時期なので、甘噛みに頭を抱える場合は、独学より一度専門家にみてもらうことが将来の近道につながります」
Dog index MIKI

監修者 Dog index MIKI

先代犬チワワNoahとカナダへ渡る。現地の人と犬の、愛情はありながらも、確立した関係性に日本との違いを感じる。散歩中のひっぱり、吠えているのは私だけということに気付き、ドッグトレーナーの道に。学校に通いながら、ドッグシッターやトレーニングをし経験を積む。帰国後、2007年9月に「Dog index」設立。DMMオンラインサロン「イヌになる!- Tips of life with dogs-」主宰。

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