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愛犬のトイレ失敗は絶対にしかってはいけない、「人が勝手に定めている」根本を理解してトイレトレーニングを見守る必要性

2023-12-21 eltha

dog index miki,DMMオンラインサロン
 犬のしつけで、ときに絶望を感じるのが、トイレのトレーニングです。少し目を離した隙にソファーやカーペットにしていたり、自らのうんちを食べてしまったり、部屋が汚れ、そうじも大変…。犬と暮らすと決めたときに覚悟はしたものの、苛立ちや怒りが出てしまうことも。家に迎え入れたら、まず覚えてほしい「トイレ」をいかにスムーズにしつけられるのか。Dog indexのトレーナーMIKIさんに話を聞きました。

お子さんのトイレトレーニングと同じ「失敗したら、けしてしかってはいけません」

 迎え入れたばかりの時期は、犬も不安や緊張をもって過ごしています。トイレの失敗は当然ありますし、子犬の場合は「トイレ」というものを認識していない可能性があります。「トイレ失敗は、人が勝手に言っているものでもある」とMIKIさん。

「とはいえ、人と共存していく上でいろんなところに排泄していいよ! というわけにもいかないので、できるだけ早く覚えてもらえるように、私たちが努力することです。トイレシートを敷けば排泄するだろう…そんな簡単なものではありません。お子さんのトイレトレーニングと同じと考えましょう。タイミングを見計らって誘導してあげることが大切です」

【トイレトレーニング】
(1)起きたとき
(2)お水を飲んだ後
(3)遊んだ後
(4)ご飯をたべた後
子犬の行動のパターンは比較的決まっているので、その時にかけ声とともに教えてあげましょう。

気をつけるべきポイント
● 決まった場所にトイレをおく
● トイレシートは大きいものを選び、トイレを数箇所設置してもよい
● 理想の場所で排泄できたら沢山ほめる
● メッシュタイプのトイレトレーを使う

「トイレを失敗したら、けしてしかってはいけません。排泄そのものがいけないことだと思ってしまうからです。しかることを繰り返すと、人がいなくなったタイミングや、隠れた場所で排泄する傾向が多くみられます。こうなるとオーナーさんが確認できないので、トイレトレーニング自体が難しくなってきます。

 トイレができたら⇒おやつ、という方法ありますが、トイレを覚えるまではよしとしても、少しずつ減らしていけるようにしましょう。おやつをもらうために、おしっこを小出しにするようになり、何とか搾り出そうとするので、細菌に対する抵抗力が落ち、膀胱炎になりやすくなる危険性もあります。以前、獣医さんからも相談があり、子犬の膀胱炎が増えているのは、トイレの際のおやつが間接的な原因のひとつではないかと話されていました。お子さんが一人でトイレができたら沢山褒めますね。それと同じです。トイレができておやつなどあげる方は少ないはずです。それと同じ。お子さんがトイレ成功する過程には、いろんな努力と長い時間を要しますよね。犬もそれと同じです。誘導する。できたら褒める。の繰り返しです」

突然トイレができなくなる現象はなぜ起きる?

 以前まではトイレができていたのに、ある日突然できなくなってしまった…というケースもあります。急にできなくなった時は、原因を探りながら解決策を考える必要があります。

(1)分離不安症
オーナーさんがいない状況での不安やストレスが原因で排泄を失敗することがあります。対処法としては、短時間の留守番から始めて徐々に時間を延ばす、在宅時に犬との接触を意図的に減らすなどがあります。出かける時は、犬に気付かれないようにするとよいと時々聞きますが、その方が不安をあおることも。犬へのマナーとして、出かける時は、言葉かけをしましょう。「行ってきます」と「ただいま」がセットになって<安心>につながります。家族が外出する時と同じです。

≫「行ってきますは伝えないほうがいい?」MIKIさんコラムを読む

(2)マーキング
犬が自分の縄張りを主張するためにニオイ付けの行動をすることを、人は「トイレの失敗」と位置づけます。本能に基づく行動でもありますが、不妊手術をすることで軽減傾向がみられます。特に去勢・未避妊、発情中の犬や多頭飼いの犬に多い傾向があります。

(3)感情の起伏による排泄
過度の興奮やストレスからくることもあります。しかっても直るものではないので、生活環境の見直しをすることが大切です。

(4)かまってほしい
犬が遊んで欲しい時に、トイレの失敗をすることでオーナーさんの気を引こうとすることがあります。失敗したとしても、大声を出さずに静かに片づけることが有効です。

(5)思い込み
トイレを失敗した際にしかられると、トイレにネガティブなイメージを持ち、トイレの場所に行くのを嫌がるようになることがあります。トイレの失敗を叱らずに、トイレシーツを敷くなどして対処することが重要です。

「ここでも、“しからない”がキーワードになります。しかってばかりいると、室内ではなく、散歩でしか排泄しないことにもつながります。天候や今後の年齢を考えると、室内、屋外、どちらでもできることが理想です。

 オーナーさんへのアドバイスとしては、トイレの時間をチェックすること、トイレタイミング時の行動をチェックすること、神経質にならないことです。

 初めはトイレのサインに気づきづらいですが、2ヵ月もするとオーナーさんの方が、『あ、そろそろトイレかも』とわかるようになってきます。これが犬とのコミュニケーションにつながってきます。犬はマーキングをする動物です。その動物を選んで生活しているのは私たち。トイレができなくてイライラしていしても結果は同じです。成功することをイメージして心を穏やかに見守ってあげましょう」
Dog index MIKI

監修者 Dog index MIKI

先代犬チワワNoahとカナダへ渡る。現地の人と犬の、愛情はありながらも、確立した関係性に日本との違いを感じる。散歩中のひっぱり、吠えているのは私だけということに気付き、ドッグトレーナーの道に。学校に通いながら、ドッグシッターやトレーニングをし経験を積む。帰国後、2007年9月に「Dog index」設立。DMMオンラインサロン「イヌになる!- Tips of life with dogs-」主宰。

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