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災害時の「防災食」準備できてる? 適したもの・適さないもの、賢い「ローリングストック」のコツ

2024-01-13 eltha

  1日に発生した能登半島地震を受けて、防災に対する意識を改めた人も多いでしょう。急な災害に備えて、今すぐにでも準備できるのが「防災食」です。ただ、やみくもに買いためておいても、消費期限がすぎてしまったり、実際に被災したときに役立ちにくいものもあります。ここでは、非常食と防災食の違い、適しているもの、適していないものについても解説します。

「非常食」と「防災食」は違う、乾パンだけでは乗り切れない災害時の食事

カップ麺と乾燥わかめ

カップ麺と乾燥わかめ

 地震や台風、水害などの急な災害に見舞われると、さまざまなライフラインがストップしてしまい、物資の配給も滞ります。すでに、それに備えて食料のストックをしている人もいると思いますが、それが本当に役立つものかどうか、あらためて考えてみましょう。

 こうした災害などで準備する食品のうち、「非常食」と「防災食」があります。「非常食」とはその名のとおり、非常時に食べる特別なものであり、年単位で保存できる食品。乾パンやクラッカーなどが非常食にあたります。一方、「防災食」とは、日常に近い食事ができるように備蓄しておく食品のこと。例としては、インスタントやレトルト食品、乾燥わかめなどの乾物、缶詰などを指します。

 災害直後は「非常食」のみでも乗り切れるかもしれませんが、そこから数日以上続くかもしれない不便な生活を考えると、より日常に近い「防災食」も準備しておくことに越したことはありません。そして、防災食を有効に備蓄し活用する考え方として、「ローリングストック」というものがあります。

救援物資に“足りない”ものは? 「ローリングストック」という考え方

カップスープ

カップスープ

乾物

乾物

オートミール

オートミール

 「ローリングストック」とは、いつも利用している食品や日用品を非常時にも利用できるように少し多めに備蓄すること。普段使っている、食べているものを非常時でも乗り切れる分だけ備蓄しておき、消費した分だけ買い足していきます。そうすることで無駄がなく、無理に消費しないといけないと思うこともなくなります。

 「ローリングストック」の代表例としては、カップスープや乾燥わかめなどの乾物、オートミールなどが挙げられます。災害時は救援物資に頼ることになりますが、これは遠方から届けられることが多く、衛生面から野菜を入れることができません。また、濃い味付けや揚げ物が多くなり、高カロリーで塩分も高めに。救援物資の食料で不足しがちなたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維を、これら「ローリングストック」した食材が補うこととなります。

●カップスープ
・スープ以外にも調味料としても使えます。
・カップだからそのまま使えて器も必要なく、食べたら捨てられます。
日常使い:ランチとして食べたり、小腹が空いたときに使えます。

●乾燥わかめなどの乾物
・野菜や海藻の乾物は不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維を補給できる食品。わかめは水に浸せば約2分半で戻ります。
日常使い:普段の食事に入れて消費できます。

●オートミール(特にロールドオーツがおすすめ)
・ご飯の代わりとして食べられます。
・食物繊維が豊富で、白米より栄養価が高いと言われます。
日常使い:毎日の朝ごはんや昼食で消費できます。

賢い「ローリングストック」のコツ、買っていいもの・いけないもの

 最後に、誰でもできる賢い「ローリングストック」のコツを紹介します。

●一般的にストック品にいいとされるものは選ばない
ストックするのにいいからと言って、普段食べない乾物は買わないこと。家にあっても食べ方がわからず、調べて作っても口に合わない可能性があります。

●自分や家族が好きな物を買う
普段自分が食べ慣れている物をストックすること。自分と家族の好きな物を多めに用意して、災害が起きた後も食べられるようにしておきましょう。

●わざわざ長期保存や栄養価が高いものは買わない
ストック品といえば、消費期限が長い物や栄養価が高い物と思いがち。でも、それでは長続きせず、ストックすることを目的にして条件で選ぶと日常の延長になりません。保管できる量をその都度買い足し、日常=防災にしていくのが理想です。
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