2023-11-22
めぐみは、夫のてっぺいと息子のゆうきの3人暮らし。めぐみは、妊娠中に飲み歩いたり友人のさえの体型をバカにしたりするてっぺいの姿を見て呆然。また、出産後も夜遅くに帰ってきて、寝ているゆうきを起こすてっぺいや、突然押しかけてきて、めぐみに向かって「母親としての自覚が足りない」などと言ってくる義母に不満を募らせていきました。そんなめぐみの不満のはけ口はSNS。面と向かって言えないめぐみは激しい口調で愚痴や不満を書き込んでいたのです。めぐみは妊娠中、母親から、祖母から譲り受けたというネックレスを渡されました。母親曰く、ネックレスは、昔、山奥のある村で男性に対して意見することはできなかった女性たちがつらさを吐き出した石を削った一部とのこと。また、「石を持ち歩けば言葉を飲み込まずに済んだと言い伝えられている」と母親。翌朝起きると、てっぺいの顔にはいくつもの傷がありました。すると突然、ネックレスがズズッと動くような感覚がしためぐみ。首元を確認すると、つけていたはずのネックレスがありません。記憶がところどころ抜けてしまっていたのです。思い返せば、めぐみはてっぺいに強い口調で不満をぶつけるなど、自分が自分でないような気がしたり、記憶が抜け落ちていたりすることが多くなっていたのです。焦っためぐみは、何か解決策はないかと、自分の症状をインターネットで検索。すると、碇川事件というものがヒットしました。この事件は、殺人を起こした碇川裕介という男性が、事件の取り調べの際、犯行時の記憶が断片的に欠如していることが発覚したというもの。医師の鴨居先生の元で精神鑑定をおこなったところ、もう一つの人格があることが判明したのです。めぐみは、碇川事件が何か自分の問題を解決してくれる手がかりになるのではないかと考えました。そして、碇川事件に関わりのある精神科医の鴨居先生の元を訪れます。
めぐみは、鴨居先生に自分の症状を伝えました。そして、碇川事件を起こした犯人である碇川も自分と同じような症状に苦しめられていることを知り、男性に会わせてもらうことに。鴨居先生は、面会をするときには、彼と目を合わせてはいけないなどと、必ず守ってほしいというルールがあると話します。
淀川と面会しためぐみは、母親から譲り受けたネックレスのことを話し始めたのですが……。
これは、自分を押し殺して自分に取り憑かれてしまった女性の話です。
めぐみは碇川に、身に着けると自分が自分でないような感覚がしたり、記憶が抜け落ちたりするというネックレスの話をします。
鴨居先生はそのような非科学的なことはありえないと言いましたが、碇川は直接的な原因とは言い難いが、何かしらの関係はあるのではないかと話しました。
碇川がネックレスの話を信じてくれたことで、感情が高ぶるめぐみ。
めぐみは椅子から立ち上がり「そのネックレス私の意識の無い時間にどこかへ隠されたんです」「私はどうしたらいいでしょうか!?」と碇川に訴えます。
すると鴨居先生は、初めに伝えておいた「碇川と目を合わせてはならない」というルールをめぐみが破りそうになっていることに気が付き、間に入って落ち着かせようとしました。
碇川は、めぐみが救われるためには、なくなったネックレスを再び見つけ出し、しかるべき場所で供養することが必要だと忠告。
家に帰るとさっそくめぐみはネックレスを探します。無事に見つけることができ一安心。
するとその様子を見ていたてっぺいが「やっと眠れるね……」とめぐみに声をかけました。
しかしめぐみは「は? 眠れるわけないじゃない……」「寝たらまたあいつが現れるかもしれない……」ときつい表情でてっぺいをにらみつけます。
めぐみは、出産後に見た恐ろしい姿の自分が、また夢の中に現れるかもしれないと感じていたのです。
そしてめぐみは、ネックレスを供養してもらえるところはないかと再びインターネットで検索。鴨居先生が碇川と面会する際に守らなければいけないと忠告した「碇川の言うことを信じてはいけない」というルールを完全に破ってしまっためぐみなのでした。
◇ ◇ ◇
碇川さんと目を合わせてはいけないと言われていたのにも関わらず、そのルールを破りかけてしまっためぐみさん。また、ネックレスを見つけて供養すべきという碇川さんの言葉も完全に信じてしまったようですね。自分が悩んでいるネックレスの話を信じてくれる人が現れたら、ルールを忘れて、相手のことを信じてしまうのも無理はないのかもしれません。みなさんがめぐみさんの立場だったら、碇川さんの言葉を信じてしまうと思いますか?
バラシ屋トシヤさんのマンガは、このほかにもブログやInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
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