3月3日は「耳の日」です。誰に教わるでもなく、日ごろなんとなくやっている耳掃除。じつは、意外な危険が潜んでいることを知っていますか?
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ついやってしまいがちなまちがいや、耳にやさしい掃除の方法を紹介します。
■耳掃除は月1で十分(ただしネチョネチョ派は注意)「耳あか=ゴミ、汚い不要物」という印象ですよね。ところが、ほこりや細かなゴミ、汚れなどから鼓膜を守ったり、耳を保護する役割があるともいわれています。
そんな耳あかですが、じつは自然と耳の外に出ていくようにできています。食事や会話、あくびやせきなど、日常生活のなかであごを動かすシーンは多々ありますが、その際に古く必要のない耳あかは排出されていく…というわけです。
基本的に耳掃除は月1回、2〜3分程度で十分。ですが、これはカサカサ耳あかの話で、ネチョネチョ耳あかは自然排出されにくく、たまりやすいので要注意です。
ちなみに、日本人の約6割はカサカサ、4割がネチョネチョタイプとのこと。耳あか腺という油を分泌する腺の量によってタイプわけされるそうです。
■正しい耳掃除は「入口だけ」市販の綿棒は太く、耳あかを押しこんでしまうことがあります。専門医のなかには、ベビー用の細い綿棒をすすめる方もいるとか。
いずれにしても、耳の穴から1センチ程度のところを綿棒でやさしくぬぐってください。誰かの耳掃除をするときは、耳をピンと引っぱってまっすぐにし、よく見える場所だけにしましょう。
鼓膜は耳の穴から3センチ程度のところにあるので、奥を触らないように要注意。ガサゴソという音がしたり、痛みを感じるときは、鼓膜に触れているおそれもあります。
■やりすぎるととんでもない病気になることも耳には快感を得る「迷走神経」が通っています。そのため耳掃除は気持ちよく、つい必要以上に触ってしまうことがありますが、やりすぎると外耳炎に至る場合もあります。
外耳炎とは、耳掃除で傷ついた外耳道の表面に細菌が繁殖し、炎症がおきる病気です。軽い痛みやかゆみから始まり、耳だれ、耳づまり、耳鳴り、難聴などを引きおこすこともあります。
なかには、カビが繁殖してかゆみがひどくなるケースも。くれぐれも過剰な耳掃除は避けましょう。
また、お風呂やシャワー、プールなどで耳が湿っているときに耳掃除をすると外耳炎になりやすいため、やめておきましょう。
耳あかは耳鼻科で除去してもらうことも可能です。痛みもなく、数分で終わります。「いつも耳掃除をしているからキレイなはず!」という人が外耳炎になっていることもあるので、かゆみが気になるような場合は受診してみるといいかもしれませんね。
(SARA)