洋梨のような形の
「ハヤトウリ」。最近ではスーパーなどでも見かけるようになりました。種ではなく、実をそのまま土に植えて栽培する珍しい栽培方法のハヤトウリは日よけとして
家庭菜園でも注目を集めている今話題の野菜です。

今回は、気になる野菜「ハヤトウリ」をクローズアップ! 栄養素や名前の由来、おいしい食べ方などハヤトウリの魅力を大解剖します!
■ハヤトウリってどんな野菜?名前の由来は?・ハヤトウリの名前の由来
アメリカの熱帯地方が原産のハヤトウリ。大正時代に鹿児島県に持ち込まれ、日本でも栽培がはじまりました。当時、鹿児島は「薩摩地方」と呼ばれており、薩摩地方の武士「薩摩隼人(サツマハヤト)」にちなんで「ハヤトウリ」と呼ばれるようになったそうです。面白いですね。
・ハヤトウリの栄養について
成分のほとんどが水分ですが、中でも豊富な栄養素が
「カリウム」です。カリウムは体の余分な水分を排出する利尿作用があり、体内の水分バランスを保ち、むくみを解消するといわれている栄養素です。
■ハヤトウリの選び方や保存方法など
・ハヤトウリの選び方
ハヤトウリを持った時、ふわふわでなく、実がしっかりして固いものを選びましょう。皮の色は淡い緑が多いですが、中には緑色種もあります。どちらも
皮の色にムラがなく、ハリがあってみずみずしいものを選んでください。
・ハヤトウリの保存方法
暖かい地方出身のハヤトウリは寒さと乾燥が苦手です。新聞紙などで包んで冷暗所で保存しましょう。約1ヶ月保存できます。
■ハヤトウリの下処理方法ハヤトウリは半分に切ると中央に白い種がありますが、固くなく簡単に切れます。食べるときに種は取り除きましょう。また、
実にアクがあるため、皮をむき、塩でもんだり、さっと塩ゆでしたり、アクをとってから食べるようにください。その際は手がかぶれ予防で手袋をして行ってくださいね。
■ハヤトウリのおいしい食べ方3選・カリカリ白ウリの甘酢漬け

レシピでは白瓜ですが、ハヤトウリでも同じように作れます。
ハヤトウリで作る場合は、甘酢と和える前に、塩もみや塩で茹でて必ず下処理をしてくださいね。ハヤトウリは淡白でそれほど主張がない野菜なので漬物にしやすいですよ。
・冬瓜と豚肉の炒め物

同じウリ科の冬瓜のレシピなので、ハヤトウリでアレンジできます。
ハヤトウリは豚肉と相性抜群で、特に炒め物に向いています。一口大に切ったハヤトウリを10分程度水にさらしてアクを抜いてから作ってください。豚肉の旨味をハヤトウリが吸った、ごはんにベストマッチのおかずです。
・冬瓜のソムタム風

タイ料理で人気のサラダ「ソムタム」。本来は青パパイヤで作りますが、こちらのレシピはウリ科の冬瓜でアレンジ。冬瓜を塩もみし、余分な水分を出す下処理はハヤトウリのアク抜きもかねており、レシピと同じ工程で作れます。赤唐辛子の量はお好みで調整してください。ナンプラーが効いたやみつきになる味わいは暑い日のビールと合う格別のおいしさです。
今回ご紹介したハヤトウリ。日持ちするので見つけたらストックしておくと便利です。実のまま植えれば日除けのカーテンになる、育てやすく食べやすいハヤトウリ。これからの季節に大注目です!
今回ご紹介したレシピも合わせて、ぜひ参考にしてくださいね。
(豊島早苗)